鎌倉資本主義

著者 :
  • プレジデント社
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833423045

感想・レビュー・書評

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  • 個人的大ヒット。

    最近地域や農業の課題にフォーカスした本を読んでいたが、本書は具体的であるのに普遍的で自分としても地域で実践したいと思った。ワクワク

    僕を含め現代人は普遍的で効率的な解を求めているが、結局は「やってみる」しかないようだ。でも地域の課題は誰かを巻き込んで「やってもらう」必要がある。
    本書ではその「やってもらう」ために必要な「ジブンゴト化」の事例が詰まっている。

    地域のみんなが地域の課題を「ジブンゴト化」できたら最強のオフラインネットワークができる。

    一緒に作ろう鎌倉資本主義

  • 面白法人カヤックという会社も、著者のことも知らないで読んだが、非常に興味深く楽しく読むことが出来た。
    誰とするか、どこでするかを優先的に考え、自分の住んでいる地域の課題をジブンゴトとしてとらえ、面白く取り組んでいく。
    そもそもなによりも面白いと思ってやっていくことに勝るものはなく、ただその面白いが個々人で異なっているからこそ難しいのであるが、それ故色んな意見等を出させて吸い上げるブレインストーミングが有効なのだろう。
    昨今GDPよりも、GNHなるものが注目されている(勿論精神的な豊かさを数値で表すことや、その他色々と批判はついているが)こともあり、資本主義至上主義に反するこの著者の主張にも肯けるものが多々ある。
    まあまだ頭の凝り固まった自分にとっては、職場の関係ないと思われることを、ジブンゴトとして捉えてやり始めてもいいかもしれない。

  • とてもワクワクする本でした。自分でもできそうだなと思ったし、ブレインストーミングをやってみたいと思いました。

  • きっかけは、ポッドキャスト「未来授業」で柳澤さんの話を聞いたこと。何をするかだけでなく、誰とするか、どこでするかが大事だという話も、いろんな課題は「仲良し」で解決できるという話も、最近仕事で打ちのめされている自分にはぐさぐさと刺さり、衝動的に買っていた。
    それにしても、こんなに前向きに仕事がしたいなと本当に思う。もちろん、その根底にはブレストだけでなくとことん突き詰める考え方や、テクノロジーがあるんだけども、地域の色んな人を交えて、どうやったらまちがよくなるか考えるというのは楽しいと思う。衰退する地方社会の中で必要なのは、まさに地域住民によるジブンゴト化。自分たちが魅力を感じる地域じゃないと、よそのひとが魅力を感じるわけがない。あー、こんな仕事がしたいと思う。

  • 鎌倉唯一の上場企業「面白法人カヤック」の代表取締役CEOが、同社が提案する地域密着の「鎌倉資本主義」について、わかりやすく解説した本。

    前半の1~2章は、カヤックの企業としての歩みや特徴がおもに綴られている。
    「鎌倉資本主義」についてだけ知りたい向きは、3章以降だけを読んでもよいと思う。

    「面白法人」を名乗るだけあって(正式な社名である)、カヤックの経営はすこぶるユニークだ。
    サイコロを振って給与を決める「サイコロ給」や、社員が働きたい場所にオフィス兼住居を借りて数ヶ月間そこで働く「旅する支社」制度など……。

    同社は、社員の9割がネット関係のクリエイター職。だからこそ大胆な試みができるという面もあるだろう。
    とはいえ、「会社で楽しく働くためにはどうすればよいか?」を考えるうえで、どんな企業で働く人(や経営者)にも参考になる内容だと思う。

    タイトルの『鎌倉資本主義』は、おそらく、40万部のベストセラーになった『里山資本主義』(藻谷浩介ほか著)を意識したものだろう。

    格差拡大や環境破壊など、旧来的な資本主義の行き詰まりが明らかになるなか、資本主義の新しいカタチを模索する試みが同時多発的に起きているのだ。

    3章以降は、カヤックが核となって地元・鎌倉で推進されている、さまざまな〝地域革命〟の試みが紹介される。
    「まちの社員食堂」「まちの保育園」「まちの映画館」「まちの人事部」などの試みは、どれも面白い。

    最後の第6章では、地域通貨の可能性が論じられる。
    この章は、資本主義の抜本的見直しを迫るような問題提起を含んでいる。それでいて堅苦しくはなく、軽やかな内容だ。地域通貨に関心のある向きには、独立した価値を持つ章といえる。

  • GDPからの脱却、SDGsの観点、ブレストによる横軸のアイデア。
    資本主義の否定ではなく、経済以外の社会・環境資本も包摂した鎌倉資本主義という考え方は興味深いし、共感を誘う。

    鎌倉という都市は強いブランド力をもっているが、この「鎌倉資本主義」はそうではない都市・地域においても有効なのだろうか。
    島根県や北海道の下川町でも取り組みが広がっているとのことなので、そういった地域での動向についても知りたい。

  • 面白法人が考える。地域に根ざした事業活動の話。何を大切にして事業を行うかを考えることの大事さを感じる事はできた。また、あらためて読み直したい。

  • "人間一人一人がもっと自由に幸せに日々を生きられる仕組みなのか方法はないのか?" ってのを2年前くらいからずっと1人悶々と考えてて。自然とそれを考えてる人の本を手に取ったり話を聞きに行ったりしてる。柳澤さんのこの本もその1つ。面白く、楽しく、主体的に、つくり、ポジティブに、弱くつながりをもつ。そんなキーワードが個人の幸福につながるものとして出てきてた。次働き始めるタイミングでは、ここについて考えながら実践していける仕事をしたい。うん。絶対そうと思う。

  • 個人の「幸せ度」にリンクする。
    ジブンゴト化する。
    誰とやるか。どこでやるか。
    人の評価など気にしない。
    多様なつながりを持つ。

    何事もジブンゴト。
    面白いことはないか考える。

    最近のなんだかお堅くなってる自分の頭を砕いて、こんな仕事を自分もしたい。

    どうせ生きるなら楽しく生きよう。
    そう思おうとしていた自分を思い出した。

    なんだか楽しみになってきた。

  • 面白い転職先ないかなと思ってたまたま知ったカヤックを深掘りしており読んでみた。
    確かに面白そうで、こんな人たちと一緒に働いてみたいとは思うのだけど、ゲームとかWEBのビジネスに強く関心を持っているわけではないし、地域貢献みたいなことは若干興味はあるけど鎌倉に強い愛着があるわけでもない。それ以前に、なかなかカヤックやそのお客さんに自分が貢献できるイメージが浮かばない。
    まあでもそれでもいいのかもしれないな。自分が楽しむこととか人に貢献することって、始めからすべきことが決まっているものでもなく、なんとなく魅力を感じる方向へ一歩踏み出してみることからなのかもしれない、案外、カヤック自体もそういう会社なのではないかな、とも思う。

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著者プロフィール

面白法人カヤック代表取締役CEO。
1974年香港生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、ソニー・ミュージックエンタテインメントに入社。98年合資会社カヤックを設立、代表取締役に就任。「鎌倉に本社を置く」「サイコロを振って給料を決める」などのユニークな社内制度や、毎年100以上の新サービスを世に送り出す。14年東証マザーズ上場。ゲームアプリ、キャンペーンアプリ、ウェブサイト、うんこミュージアムなど、ユニークなコンテンツを制作、企画している。

「2020年 『アイデアは考えるな。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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