「爆買い」後、彼らはどこに向かうのか?―中国人のホンネ、日本人のとまどい

著者 :
  • プレジデント社
3.82
  • (2)
  • (5)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 64
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833421621

作品紹介・あらすじ

中国人富裕層は日本にゾッコン中!景気減退が「爆買い」を助長する!?儲ける日本人、疲弊する日本人の違いとは?テレビ・雑誌が明かさなかった「真相」を探る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ニンゲンに対する見方が フェアーなんですね。
    やわらかく、見つめようとする。
    当然、爆買い現象も 一時的なことで、
    もっと落ち着いた 中国人の日本での行動が
    でて来るのだと思う。

    そんな中で、中国人が 日本の何をみようとしているのか?
    という視点で 素直に まっすぐ見つめる 視線が
    柔らかく、頼もしい。
    こういう日本人ばかりだと、争いも諍いもなくなるのだろう。

    中国が 経済的に減速し、新常態になったいま
    『心の豊かさ』が 大切になってくる
    というか、モノで囲まれた時代から
    変化が始まるのだろうね。

    情報が 溢れ出るような中で、
    現実に自分の足で歩いて、新しいものに出会い
    さらに 新しいものを求めようとする時に
    『こころの安らぎや癒し』が 目の前に迫って来るんですね。

    それにしても、中国の急速なスピードに対して
    日本人は 戸惑いながらも、不思議な中国人を
    包み込む おおらかさが 鍛えられていくのだろうね。

    人間的に 中国人に寄り添う姿勢が何よりも尊い。

  • この本のまま高まるはずだった、インバウンドの伸びはコロナによって大変換をとげた。まだ途中だがこのあとの未来を見透かせるか、後半が楽しみ
    結局草の根外交をするための気持ちの在り方等が書かれており、さほどの未来は見えなかったが、お隣の国のストレスフルな事情がわかって面白かった。
    題ほど雑な内容ではなく、たのしめる。

  • 日本のこれからや、日中の関係性について楽観的な嫌いがある。

  • 爆買いの中国人を銀座で見かけていた。最近はかなり減った感じがするが。
    過去、銀座はお金もちの日本人が買い物に行く場所で自分が行けるのはもっと先のこと、と思っていたが、今となっては、そういう人は銀座を歩いていない。海外からの買い物客。銀座の街としてホントにそれでいいの?

    爆買いの中国人とバブル期の日本人は同じ、との記載。
    その通りだと感じる。自分がそうであった。ブランド物を買いにパリに、ローマに、、、。

    法務大臣指定のクルーズ船を対象に、「船舶観光上陸許可制度」というのがあることを知った。12時間以内の滞在時間との制約はあるものの、飛行機と違い貨物制限が緩いため、大量の買い物に適している。

    中国で映画がヒットした。北海道の「美しい大自然や雪景色」に感動し、ぜひ行きたいと。
    14年の中国からの観光客34万人、千歳空港の中国人入国者7万3000人と前年比2.4倍。
    旭川空港は、13年の入国者33人から14年1万6000人と484倍。

    「ゴールデンルート」人気の高い観光スポットをまとめたルート。インバウンド観光においては、特に東京、箱根・富士山、京都、大阪を巡るルートのことを指します。日本を代表する大都市や観光スポットを網羅し、効率よく旅ができることから、訪日外国人旅行者から非常に人気があります。
    1日目 成田国際空港に到着(東京泊)
    2日目 東京観光とショッピング(東京泊)
    3日目 東京観光のあと、箱根・富士山方面に向けて移動(箱根・富士山周辺泊)
    4日目 富士山観光のあと、名古屋方面へ移動(名古屋泊)
    5日目 京都観光のあと、大阪へ移動(大阪泊)
    6日目 大阪・神戸観光のあと、関西国際空港から帰国

    中国人の日本のイメージの定番:「桜」「温泉」「ラーメン」それ以外にももっと日本らしいところがると密かに思っている。

    中国人の格差
    都市戸籍(非農業戸籍)4割、農村戸籍(農業戸籍)6割。観光客として来日している多くは都市戸籍保持者。都市戸籍は、進学や就職で優遇されている。生まれながらの差別がある。知的階層、経済的階層、地域差、年代差、民族差がり、”格差”の中で生きている。

    「多くの中国人は、日本は自分たちの未来の姿だと感じているのではないか。未来の中国、日本を自分の目で見に行く。”日本を目指す本当の理由”だと思う」

    ・「南部鉄器でお湯を沸かすとお茶がおいしくなるらしい」というクチコミがネットで広がった。
    ・ランドセル のび太と同じもの
    ・丈夫で壊れないスーツケース

    中国人には非常に強固なクチコミネットワークがある。
    朋友圏(ポンヨウチュエン):家族・親戚・会社の同僚・学校の同級生・地元の幼馴染など、遊び感覚よりもリアルな人間関係や仕事と直結している。⇒特定の商品だけが出回る

    ・在日中国人14年に65万人で全外国人の中で最多。代理購入のアルバイトや売れ筋情報発信

  • 中国への旅行の前後に読んだ。読んでいて涙が出そうになった。中国人がより愛らしく思い、かつ日本の日常にもポジティブなイメージを持てた。中国人の言動や態度の違いを指摘し、嫌悪感を抱くのは簡単だが、中国の政治、経済、社会にまで思考を巡らせるとスッと中国人の言動の背景が分かったりする。アンチ日本の中国人に反論してくれる中国人を大切にしていくべきだと思う。
    ちなみに日本で買い物をする一因には、輸入された日本製品が割高だからという点もあるだろう。

  • 「爆買い」の本は何冊か出ている。その中で、本書は地道に現場に足を運び書いた良書である。
    日本人はこの「爆買い」ということばを揶揄的に使うが、中島さんが指摘するように、実は何十年か前の日本人もヨーロッパで似たようなことをしていた。忘れているだけである。ものには段階というものがあるのである。また、かれらが中国でどのような生活スタイルをとっているかに思いをはせてほしいというのもわかる。ぼくの妻は中国へ行き、なにかで並ぶ場合は横は入りをふせぐために、前の人に覆い被さるばかりの姿勢をとっている。そうしないと横から手が出てくるからだ。そんな生活をしている人が日本にきて、きちんと並ぶ姿は急には信じがたいであろう。ぼくは最初本書もこの現象をただ冷やかし半分に報告しているだけかと思ったが、「爆買い」の後に中国の人々がどこへ向かっているかを書いてくれている。(だから、書名は少し変えた方がいいのではないか)ある中国人たちは、「爆買い」の中国人といっしょにしてほしくないとさえ思っているという。観光にしても、メインを外れ、日本的なところに足を運ぶ人が増えている。かれらが日本に来る目的は、何十年か後の中国の未来の姿をそこにさがそうとしているという記述は印象的だ。ここには「反日」とは無縁の中国人の姿がある。こうした真面目に日本人のよさを見いだそうとしている人々がいることを知れば知るほど、今の中国の高圧的な姿勢は感心できない。もう少しイメージを高める努力をするべきではないだろうか。それには、日本もそうだが、台湾から学べばいい。日本人がどうしてなんども台湾へ足を運ぶのか。(ぼくと妻はこの数年正月はいつも台湾だ)そんなことを考えてほしい。
    ぼくは中島恵(けい)さんはずっと男性だと思っていた。女性だとわかったのは、終わりの方の女子トイレで並んでいて中国人に横はいりをされる話が出てくるところである。この本を読んだつぎの日に、中島恵さんをテレビでみたが、さわやかな感じの人だった。

  • 肌感覚の情報が整理されていて、非常に参考になりましたー

    もう少し調べてみたいこと⇩
    ⑴医療ツーリズム
    温泉とがん検診をセットにした医療ツアー

    ⑵友達サークルという意味で朋友圏という言葉が使われる。
    中国のSNS事情はもう少し詳細をチェックしたい!

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

ジャーナリスト。
1967年、山梨県生まれ。北京大学、香港中文大学に留学。主な著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』『なぜ中国人は財布を持たないのか』『日本の「中国人」社会』『中国人は見ている。』(以上、日経プレミアシリーズ)、『「爆買い」後、彼らはどこに向かうのか』(プレジデント社)、『中国人のお金の使い道』(PHP研究所)などがある。

「2023年 『中国人が日本を買う理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中島恵の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×