大前研一 日本の論点 2015~16

著者 :
  • プレジデント社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833421058

作品紹介・あらすじ

今の日本の最大の論点は約1000兆円を超える巨大な国家債務である。その他、国際問題、企業経営、サイバー革命…。この一冊で「日本の論点」を整理。

感想・レビュー・書評

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  • これまですでに語られた内容なので、新鮮味には欠けるところもあるが、まったく知らなかった内容もあり、また新たな調べ物をするきっかけにもなったので有難い。とくにStrategy22以降は、その見立てになるほどと思うところが多く、とても役に立った。目標にしていた年内までに完読できて良かった。

  • 過去を振り返りながら読んでみると、あのときはこうだったのかと思い起こすことができて面白かった。
    論点の当否はあると思うが、現在まで繋がっている問題もあり、特に、自民党の文書を残さない体質をこの時から指摘していたのは興味深かった。

  • 読まずに返却

  • 2013年、2014年ごろの社会情勢、国際情勢を論じているので、時事ネタとしてはやや旬は過ぎている。しかしながら、我々からすればすでに起こった未来を答えにして、将来を予測する仮設の立て方を参考にするのは大変面白い。予測内容が結構当たっているので、読んでて何度も愕然とした。

  •  『プレジデント』誌の連載「日本のカラクリ」の書籍化で、一昨年にも第1弾が刊行されているという(私は未読)。本書は、2013年後半から14年後半までの1年分からセレクトし、加筆修正を施したものである。

     経済・外交など、さまざまな側面から「日本の論点」を取り上げ、問題点と解決への展望を論ずるコラム集。コラムといっても一回分が10ページ程度の長いものであり、読み応えがある。

     計25の「論点」が取り上げられている。
     ただ、「この一冊で『日本の論点』は整理できる」(惹句の一節)というのは言いすぎ。内容は大前の得意分野に限られているから、多分野の専門家が寄稿する文春の『日本の論点』のような網羅性はないのだ。

     それでも、枝葉を大胆に切り落として問題点を抽出する手際は鮮やかで、面白くてためになる本である。「ニュース解説本」として見れば、池上彰の著作よりわかりやすいほどだ。

     とくに感心したのは、米国の「シェールガス革命」が日本に与える影響を論じたコラム、ドイツと日本の間にここ20年でついた大きな差(もちろんドイツのほうが上)の理由を分析したコラム、民主党政権下で尖閣問題が炎上した背景を探ったコラム。
     各コラムから、付箋を打った一節を引用しておく。

    《石油権益を守るため、アメリカは国防費の八割を中東に振り向けている。しかしシェールガス革命で中東へのエネルギー依存が低下すれば、その必要もなく、アメリカは軍事予算を削れる。財政赤字のかなりの部分は国防費だから、アメリカの財政収支は大幅に改善される可能性がある。これもドル高要因だ。
    (中略)
     米軍が中東から大きく手を引いた場合、中東の石油への依存度を高めている中国が、アメリカに代わって関与を深めてくる可能性が高い。》

    《ドイツの占領軍は「ナチスの恐ろしさ」を骨の髄までわかっていたから、アメリカ型の連邦制という統治システムのタガをはめた。日本の占領軍も軍部独裁と全体主義の恐ろしさは理解していたが、江戸時代から続いて日本の隅々まで根付いていた中央集権体制の危険性までは理解が及ばなかった。》

    《自民党外交の特徴は密約ベースの属人的な外交で、時のリーダーが相手国とどのような合意や約束をしたか(意図的に)文書にも残さず、正しい内容を国民に知らせてこなかった。それゆえに政権交代が起きると、外交関係が踏襲されないという大きな問題が依然として存在する。》

  • 靖国問題が少し分かった気がする。ソクラテスの対話法。

  • この人は何をやるべきなのか、この対象ならこんなことをやったら素敵だなというアイディアを考える。自分のインタレストを捨てて、この人を輝かせるためにはどうしたらいいかだけを考える。嫌われてもそれでもいい。参謀の仕事だから。大将の能力、力量を見極められなけれbあ、参謀は務まらない。
    デジタル化の際立った特徴の1つは消費のコモディティ化を加速すること。後発dめお商品の基本性能に代わりはない。情報というのは自分から取りに行かなけr場価値は生まない。毎日の情報の流の中からいかに自分に役y脱ものを取り込んでくるか。

  • なかなか難しくてずっと素通りしていましたが、大前さんの文章で初めて原発関連設備の仕組みをちゃんと読もうと思いました。

    あと情報収集の方法は大変為になった。
    SNSを情報収集の手段として有効活用しよう。

  • 前作に続き、1年遅れで1年前の日本が抱える日本の論点を把握。いろいろな角度から物知れて視野が広がる。起きてる物事には必ず原因がある。その原因を的確かつ共感できる考察で鋭く分析されており、おそらく規制も多いであろうニュースメディアから情報摂取するよりも核心的で濃い。そしてなにより大前さんの本はだいたいとても面白い。

  • タイトル通り日本を取り巻く政治、経済、社会情勢から問題点とその解決策を提示している。

    人口減少、中国・韓国との外交など各問題毎に別れているが、どれも非常にわかりやすい。説明がわかりやすいため、読者も自分の頭で考えながら読み進められると思う。

    大前健一氏の著作も読み漁りたくなる。

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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