飛べない鳥たちへ: 無償無給の国際医療ボランティア「ジャパンハート」の挑戦
- 風媒社 (2009年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784833131551
作品紹介・あらすじ
ミャンマーの子どもを救え!途上国医療に人生をかけた青年小児外科医と若きスタッフたち。その苦悩と奇蹟の記録。
感想・レビュー・書評
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著者の吉岡秀人さんは、軍事政権下のミャンマーの僻地で無報酬で医療活動を続ける医師です。しかも18才以下の患者さんからはお金を取りません。なぜそんなことができるのか?どうして日本ではなくミャンマーなのか?その答えを本書で明らかにしています。
ブラック・ジャックのように‘個’の人かと思いきや、以外にも人材育成に長けた人。賛同するボランティアやスタッフが働きやすいように常に考えているし、日本の女性看護師たちの繊細で優しい看護を称賛して『海を越える看護団』を立ち上げたりしています。「飛べない」私たちへ「一歩前へ」と突き動かす説得力がある本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
吉岡秀人さん。ミャンマーでジャパンハートという医療財団を設立し、全財産を投じて、過疎地の医療現場で貧しい人達の治療にあたる。ここまで自己犠牲をしいて、立ち向かう人をみたことがない。同じ日本人として誇りを感じる。貧しい国の人々に対して可哀想、なんとかしてあげたいと思う。思うだけの人は山程いる。実際に現地に出向きボランティア活動をする人が一握りいる、自分のすべてを掛けて、少しでも多くの救助に立ち向かうのはほんの数人。ようは簡単なこと、やるかやらないかですよ。わかってはいる、理解はできる。ただ全てを捨てて全力で立ち向かう。それができない。所詮気持ちはその程度のものだ、それができる吉岡さんには感銘を受けた。
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12月新着
東京大学医学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_search/?amode=2&kywd=4311487229 -
惜しみなく命を燃やして、他者の命を救う吉岡先生はもはや神の域。先日、番組でも紹介されていたので視聴したが、私物はベッドの脇に置いてあった水の入ったペットボトルのみだったのがとても印象的だった。しかも、激務を癒す睡眠をとるためのそのベッドも病院で患者が寝ているのと同じもの。ブッダのように、悟りを開いたような彼の生き方に感銘を受けた。
崖っぷちでなければ見えない景色はとても美しい、それを見るか見ないか。吉岡先生には金も物もボランティアをする理由もいらないのかもしれない。凡人には理解できないほど熱い心を持てるのは、今までに吉岡先生と関わったミャンマーの人々の命が繋がり繋がって、目には見えない莫大なエネルギーを彼に与えているからだと思う。そして信じられないほどの努力をしているから。本当に尊敬すべき日本人である。 -
2016/7/17
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めちゃくちゃ熱い。早稲田に講演に来られたときに、ほんまに偶然に、観に行った。本を出しているそうなので、読んでみたら、めちゃくちゃ熱い。
吉岡さん、最初から医師になりたかったわけではないのに、なんでこんなに身体張れるんだ。これ本人にいうたら怒られそうやけど、ここまでいくと次元がちがいすぎて、「がんばろう」と思うよりも先に、一歩引いてしまうなぁ。
タイトルの「飛べない鳥」っていうのが、ミャンマーの子どもたちではなくて、一歩踏み出したくてもそれができない若者のことなんですね。ぞっとした。 -
飛べない鳥とは…⁇
筆者である吉岡さんの体験がこの本には詰まっている! -
yamoryでお世話になった関口さんが関わった本。
「「お金があってもなくても出来る活動」というベースを作り、必要なときに必要な物をすこしずつ増やしていく」というのはなるほど。大組織からの大口の資金援助は「麻薬」というのも納得。
「人生は三世代の成果」というのを読んで、しばしじいちゃんばあちゃんに思いを馳せた
運転手が「私はこれからも先生と色々な国へ行って、人を治す手伝いがしたい」といってくれたというところに一番感動した
「近い将来、経済的に破綻することは自覚して」活動を始めたというのが、さすがにそんなんでいいんだろうか、医師免許あるからなんとかなるか知らんが、と思いながら読み進めると、「失敗したら、多分私は医者をやめていた」。。。えーーー。常人じゃできないのは確か。 -
すごく考えさせられる一冊です。
一生懸命に打ち込むことでも救えない子供の命。
命ってなんなんだろう。
その最前線で戦う医師。
読み終えたあとに自分の物事の打ち込み方などを改めて考えさせられた素敵な一冊です(^^)