スパイクマン地政学 『世界政治と米国の戦略』

  • 芙蓉書房出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829507049

作品紹介・あらすじ

地政学、国際政治学の祖として著名なスパイクマンが書いた、戦後の米国国際政治学の原点となった古典的著作が初めて日本語版になった

「親日反ロ」の立場をとった米国でも稀有な学者スパイクマンの主著America's Strategy in World Politics: the United States and the Balance of Powerは、日本の真珠湾攻撃の3か月後の1942年に出版され、刊行と同時に当時の米国で高く評価された。世界地図と該博な地理の知識を駆使して戦後の世界情勢を予見した本書は、75年前の著作でありながら、現代の国際情勢を考えるための重要な示唆を与えてくれる。
●75年前、スパイクマンは……
ハートランド=ロシアの膨張による侵略を受けると警告
 →実際は……ロシアによるグルジア侵攻、クリミア併合、中国による海上覇権の活発な動き
1930年代米国の「介入主義か孤立主義か」の対外政策論争が半永久的に続くと予見
 →現在は……トランプの「アメリカ・ファースト」回帰

※約500頁の原書には、刊行された当時の経済状況や資源問題などにかなりの紙幅が割かれているが、現代の読者には不要と思われるため割愛し、スパイクマン地政学の核心部分を抄訳した

感想・レビュー・書評

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  • 最期にマッキンダーとの対比が触れられているが、学問には様々な考え方があるのを示唆しているように思えます。
    全般を通して、世界大戦の話でこの学問で考える限り勝敗は最初からついていたようです。

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著者プロフィール

Nicholas John Spykman (1893-1943)
オランダ出身の元ジャーナリスト/イエール大学教授。20世紀のアメリカを代表する外交戦略家および地政学者。カリフォルニア大学で博士号取得後、イエール大学の国際学部主任教授、国際研究部の初代所長などを歴任。地政学ではユーラシア大陸の周縁部の重要性を説く「リムランド論」を主張したことで有名。第二次大戦勃発直後に地理学の分析を元にして「将来は日・独との同盟が必要になる」と主張して、当時の米国内で激論を巻き起こす。アメリカの冷戦期の「封じ込め政策」の創始者と言われ、現在のアメリカの世界戦略理論の基礎を作る。
1943年にガンのために49歳の若さで死去。

「2021年 『米国を巡る地政学と戦略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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