冥途 (福武文庫 う 125)

著者 :
  • ベネッセコーポレーション
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本棚登録 : 44
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828832814

感想・レビュー・書評

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  • 2010/3/24

  • 不条理というのは条理を否定している時点で条理の存在が前提にある。内田百閒の小説には条理そのものが存在せず、そして不条理においては条理を否定していた自我すらも存在があやふやだ。
    うーん、元祖近代的自我&賢者ポジ夏目漱石の門下生なのになんでこういう作品になるのかなぁと言うか、そもそもあの顔でこんな狂気じみた話を書いたんか?と毎回読む度に思います。個人的ベスト狂気は『花火』『柳藻』『疱瘡神』『白子』です。とくに『白子』で赤ん坊を踏み殺したのにケラケラ笑っているところとかは一線超えててアナーキーイン岡山です。

    なお内田百閒は福武書店版がベストです。字の大きい、余白の多いページに正気を吸い込まれながら読むのが楽しみ方です。

  • 再読。
    夢十夜は起承転結がないのに話が収束してて、冥途は起承転結があるのに話がぐんぐん野放図に広がっていく。

  • 09047

  • 「茗荷谷の猫」に出てきたので「冥途」を選択。「件」等。師匠の夏目漱石「夢十夜」に似つつも幻想味が一層強い。前後の脈絡なく突然話が始まり突然終わる、またストーリーの必然性がないところ、細部が不思議なほどリアルなところが夜見る夢のようだ、という解説を読んだ。教訓も辻褄合わせもないし。なるほど。
    市立図書館借用20090224

  • どれもなんだったのかなあ・・・と少し意識が遠くなるようなそんなお話が多かったです。

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