なぜ女系天皇で日本が滅ぶのか

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828422916

作品紹介・あらすじ

本書の構成は各章問題提起から始まり、討論に進む。

男女平等という現代的価値観ではなくなぜ「男系」が重要なのかを、
天皇と国民を結ぶ三つの縁、「治縁」「心縁」「血縁」から紐解く(第一章)。
その男系を維持するためのベストな案として巷間に流布している「復帰案」よりも
ずっとハードルが低い「養子案」を提言(第二章)。
しかしそれを潰したのが「天皇が女系のご意思」とデマを流した漆間巌官房副長官と
「保守派」の学者たちだったという意外な事実も明らかになる(第三章)。

女系に賛成しだした共産党の深謀遠慮(第四章)、
「正義感」から伝統否定に動く官僚機構と「ふわっとした民意」の暴走(第五章)、
「八月革命説」に呪縛され続ける東大法学部(第六章)など
危険な「敵」が幾層にもわたって日本に巣食っている惨状を示す。

また、敗戦時に孤独な決断を下した昭和天皇(第七章)や
「三皇族派遣」といった終戦秘話(第八章)も紹介している。
報じられない天皇陛下の日常や宮中祭祀の過酷さを知れば
おのずと頭が下がるだろう(第九章)。

エピローグでは反皇室との戦いの最前線である「皇女制度」に警鐘を鳴らす。
半世紀を見据えたこの闘争に勝つためには若い世代の教育こそが要であり、
そのために竹田氏は「レベルの高い新しい歴史教科書」をつくっているという。
皇位継承問題への疑問をすべて解消し、
日本人一人ひとりの問題であることに気づかせてくれる1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 旧皇族の男系男子を宮家の養子にすれば、男系は維持できる、という説明には納得。ただ、なぜ女系だとダメなのかについては、結局、感情論の域を出ていない。KK的な人が皇室に入ってくるのはイヤでしょ?と言われても、女性版KKもありうるしねぇ。いますぐに女系容認になるとは思えないけど、あと100年もして社会の情勢や価値観が変われば、女系容認に変わっていくのでは?という印象を持った。

  •  竹田先生が長年提案してきた旧皇族の養子案について、法案をちゃんと読んでみると改めてよく理論武装されているなと感じた。
     皇室の男系継承の仕組みは、権力と権威の分離によって血みどろの権力争いが抑えられ、革命も起きないという優れたシステムだということも新たに認識できた。ヨーロッパ王室の歴史を勉強して比較もしてみたい。

  • 特に自分なりの考えがあったわけでもなく皇室について何が問題になっているのかも知らないレベルだけど一時期テレビで見かけてた玄孫の人がなんの人なのかと思って読んでみた。
    愛子様を天皇にするかしないかということかと思ったけどそうゆうことではなかった。ほんと何も知らなすぎて反省。

    読んでみて、天皇が長い歴史の中でどれほど国民の心の拠り所になったかと思うと感慨深いし、天皇がいたからこそ今の日本、日本の国民性があるんだろうなぁと思った。
    だからこれからも未来永劫天皇制が続くといいと思う。そのためには国民誰もがこの人が天皇だと思える人でないといけなくて、それがやっぱり血筋なんだとわかった。

    男女平等を履き違えてはいけない。
    そもそも一般人だってまだ結婚したら夫の姓になるのが普通と思ってる人が多いのだから。

    この本を読んでから女系天皇反対!と思ったし
    ニュースで女系天皇や女性皇族を残すことについてコメントしてる人が、わかってないなぁ!と思うようになった。
    でもそれはこっち側の意見の本を読んだからそう思うのかな?
    あっち側の意見も知るべきなのか。

  • 日本は、ずっと天皇制が続いている。王朝が交代していない。権力者も天皇の外戚にしかなれなかった。天皇にはなれない。女系天皇を許すと、息子を嫁入りさせて子供が天皇になることが可能。どれが本流かわからなくなる。
    ヨーロッパはそれをやったおかげで内乱が続いた。
    女系天皇は賛成派と反対派が分かれてしまう。対立が生まれる。これが問題ではないか。
    上皇の譲位法案は、ほぼ全会一致までもっていった。天皇の地位に疑念をいただく余地がないように。
    男系天皇は、女性差別ではなく男性排除。皇室以外の男性は皇室になれないという意味。
    GHQによって、昭和天皇の弟だった秩父宮、高松宮、三笠宮を除く11宮家が皇室離脱させられた。今残っているのは5家だけ。
    皇族に復帰させるか、養子を取るか。用紙案のほうがお金がかからない。
    女系天皇が容認されると天皇制廃止まで可能性がある。外国人が天皇になるかもしれない。万世一系から外れると内部から天皇制は崩壊する。
    女性天皇と女系天皇は別もの。
    戦争の終わり方がドイツとは違う。ドイツは全部ナチスのせいにした。日本は全員が悪い、という考え方。
    女性皇族を皇女にして公務を負担させるのは、皇室廃止につながる。女性宮家の代わりに皇女を置くのは、実質的に同じ。

  • ●権威と権力の分離という先人の知恵により、一度も王朝が変わっていない国。
    ●憲法第二条に、「皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」としています。この皇室典範第一条では皇位継承の資格を「皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と勤めていて、父方に天皇の血筋を引く男系男子に限定しています。
    ●女系天皇と言う表現は存在しない。母と娘の先で、「母の母の母…」と遡っていったら、一体誰にたどり着くと言うのでしょう。正しくは「男系か非男系か」と言うべき。
    ●治縁、心縁、血縁
    ●天皇は日本の国家統治の根本ですので天皇の地位に疑問を挟まれてしまうと、あらゆるものが揺らぐことになります。
    ●ブルボン王朝は側室がいなくても男系を維持し、1000年続いてきました。側室制度がなかっても無理だと言う事は無い。
    ●よく男系と言うと、女性を虐げているように言われますが、女性を受け入れる一方で男性を1人も入れなかった。つまり男性を排除してきたのです。民間出身の男性を皇族にした例はこれまで1度もありません。
    ●旧皇族の復帰ですと、宮家を復活するのに予算がかかりすぎる。ところが養子案の場合は、予算を通す必要がない。
    ●東久邇宮家。明治天皇の第9皇女と結婚。そのお子さんは昭和天皇の第一皇女と結婚されました。天皇家とのつながりが極めて濃い旧皇族。

  • 男系であるべき理由がよくわかる。
    国民にも丁寧に説明でき、世論を変えていける政治家が必要。

  • 歴代の天皇がどんなに素晴らしかろうが、日本国においてどれだけ大事であったろうが、全く関係ない。

    そういう教育を受けて来たのだ。
    合理的でないものは意味がないし、意味がないものはコストとベネフィットが問題。目に見える。

    そういう教育だったのだ。

    そういう輩に、利点を説いてもしょうがないのだと思う。
    伝統は伝統ゆえに素晴らしいという価値観が共有できないと、勝てない。

    日本には日本国を壊したい共産野郎とか近隣数国の人間が根っこまで入り込んでいるからタチが悪い。
    それほどでもなく、浅はかな戦後の正義に従っているエリートも多く、一般日本人も、なんとなくそうかなあ、と思ってしまうことが怖い。

    一般日本人が、目を覚まさないとダメなのだ。
    つか本気でやばくなるときっと目がさめるというか、曖昧な民意が爆発すると信じてはいるが。

    宮沢俊義の、八月革命論が、皇統の断絶まで意味をしていて、戦後の官僚がそれを自然と信じているとは思わなかった。
    男系皇統が耐えるというのも考え方と工夫で本気で対応するつもりがあれば全く問題ないこともわかった。

    問題は、日本国憲法よりも大日本帝国憲法よりもずーっと長くそこにある、皇室を自分達が帰ることができると、その権利があると信じている輩が、確実に存在することと、その意味を自覚してない日本人が大半であることなのだろう。



  • ・なぜ日本だけ、日本であり続けているのだろうか?
    ・それは、日本は一度も王朝が変わっていない、世界最古の国だから。
    ・権威と権力を分散するという先人の知恵によるもの。

    ・それを崩そうとする人たちが女系天皇により終わらそうとしている
    ・なぜ女系天皇がダメなのか。眞子さまと小室さんの間に産まれた子供が天皇になるとヤバいから。

    立ち読み、ポイントだけ。

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著者プロフィール

作家、ジャーナリスト。1958年、高知県生まれ。中央大学法学部卒業後、新潮社入社。『週刊新潮』編集部記者、デスク、次長、副部長を経て2008年独立。『この命、義に捧ぐ─台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、後に角川文庫)で第19回山本七平賞受賞。主な著書に『死の淵を見た男─吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)、『日本、遥かなり─エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(PHP研究所)、『なぜ君は絶望と闘えたのか─本村洋の3300日』(新潮文庫)、『甲子園への遺言』(講談社文庫)、『汝、ふたつの故国に殉ず』(KADOKAWA)、『疫病2020』『新聞という病』(ともに産経新聞出版)、『新・階級闘争論』(ワック)など。

「2022年 『“安倍後”を襲う日本という病 マスコミと警察の劣化、極まれり!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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