「欲しい! 」はこうしてつくられる 脳科学者とマーケターが教える「買い物」の心理
- 白揚社 (2022年1月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784826902342
作品紹介・あらすじ
あなたの買い物はすべて「仕組まれていた」?
広告に使われる派手な色、キャッチーなCMソング、そして商品のレイアウトなど、
ありふれた買い物の背後には企業が消費者に買わせるための〈見えない〉罠で溢れていた。
企業があなたの「欲しい」をいかに誘導しているかを、
脳科学×マーケティング=ニューロマーケティング
の注目のジャンルから、実例を元に徹底解説。
・なぜ広告の時計の針は10時10分を指しているのか?
・なぜファストフード店のロゴは赤と黄色なのか?
といった普段の買い物に潜む、企業による見えない誘導から、
・なぜ欲しいものが手に入ったのに、また新しいものを欲しがるのか?
・なぜ去年買ったばかりのiPhoneを、今年も新調してしまうのか?
・なぜ特定の何かを好きになり、それを欲してしまうのか?
など人の行動心理まで、多岐にわたり紹介していきます。
脳科学のスペシャリストと世界的企業で活躍するマーケターがタッグを組み、
普段の買い物やネットショッピング、SNSまで「欲しい」の心理を解き明かします。
「買い物をする側」である消費者のみならず、
人の消費者心理や行動心理を知りたい「売り込む側」であるマーケターにもおすすめの一冊となります。
感想・レビュー・書評
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ためになりました。コカコーラ社のやっている事が腑に落ち、「なるほど」という感じでした。
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認知科学とマーケティングの融合について。
『Mind Hacks』と似たような分野だが、よりマーケティングに特化した内容になっている。
認知科学での知見によれば、脳は非自覚的に外界を認識し、認知や行動に対して自由意志とは異なる影響を受ける。企業からの広告メッセージはそれを十分に理解して活用している。また、現代ではデジタルデータによって的確に個人の特性を把握し、それに適応した広告が提供される。本書にある例では、Facebookのタイムラインのデータから個人の性格分析を行い、それにカスタマイズした選挙広告を行った(その年はトランプが大統領に当選した)ことなど。 -
人が「ほしい!」と思うメカニズムについて心理学的アプローチで解き明かす本。心理学とマーケティングに興味のある私にぴったりの本でした。
翻訳版ということもあり少し読みづらいところもあります。しかし、人間の心理という抽象的な概念について多数の実験結果をもとに解説されており、興味深い本でした。 -
「自分で」「自分が」選んでいるつもりでも、ほんとはそうじゃない。って、なんとなく分かっていたけど、自分の脳がこんなに頼りないなんて。がっかりを通り越して、それでもなんとか生きてるんだから、ま、いいか、ケセラセラ、という境地。
「おすすめ」で時間を溶かしたり、空疎な消費でお財布を軽くしたくないから、どんな罠に嵌まりやすいかを知っただけでも、まずは良しとしよう。
とはいえ、今の子どもたちは、テクノロジーのもたらす欲望の罠が無数にある、危なっかしい世界で暮らしているんだなあ。ほんとは大人が、罠の避け方を教えてあげたいところだけど、罠が新しいから大人にも知識が欠けていて、一緒に嵌っていたりする。新しいものは分からないとか逃げないで、ちゃんと勉強しないとね。
Netflixの「監視資本主義デジタル社会がもたらす光と影」も思い出しました。 -
ニューロマーケティングという観点で、私たちの生活がいかにマーケティングに囲まれているかよくわかった。自己意志で決めていると思っていることも実は外的要因がその決定に大きく影響しているのは少し怖いと思った。キットカット=ブレーク(休憩)、コーラ=ハッピネス等に結びつけようと企業が絶え間なくお金を使う理由や、シンガポール航空でのおしぼりにつかう良い匂いの演出、ドーパミンのことなど、知っていて損はないと思う。将来、どんどん発展していく分野なので、基礎を学べて良かった。
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理論に対して、それが得られた実験に関しても必ず記載があり説得力が高い(その分読み応えあり)
人間心理、脳の働きを関して体系的に学べるため、どんな職種、コミュニケーションにも活用できる(自分次第) -
完全にビジネスの本である。ビジネスマンにわかりやすいように説得の理論がちりばめられているという感じである。卒論には役立てるのは難しそうではあるが、就活のために会社のビジネスマンがどう考えるか、についての資料をていきょうするものであろう。