- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784826901925
作品紹介・あらすじ
神経哲学のトップランナーが豊富な症例研究をもとに提示する、心と脳の謎への新たなアプローチ。うつ・統合失調症・植物状態の患者の脳が明かす、心と意識の秘密とは-
感想・レビュー・書評
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概要: 意識と安静時脳活動/刺激反応、自己意識と正中線脳活動、抑うつとセロトニンと遺伝子多型/コピー数異常、統合失調症等。
感想: 神経科学と哲学の橋渡しをしたいようだが個人的には哲学側には興味がなく、神経科学側も多くの内容を非常にざっくりまとめていて物足りない。
2017.1に読んで2017.12にちょっと読み返した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
安静時脳活動が意識構築の生理的な基盤である。「世界-脳」関係の一方には生理的組織の客観的働きがあるが、統合失調症患者における「世界-脳」関係の変質は、意識は心ではなく脳に焦点を置くべきことを示唆する。
特定論文ではなく多くを読み込んでの俯瞰的な考察。実例というより架空だが典型的な事例。自分は、哲学的な、共通の立ち位置に達していないかも、と思いました。 -
医学的事実に基づいた哲学の本。意識とか自我とかに関わる内容を扱っているのは良いが、いかんせん「哲学者」の書きっぷりなので、妙にくどくて長さの割に中身が薄い。
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アホの感想で申し訳ないんだけどすごく難しくて流し読みでは無理
興味深いところだけついつい~っと読むとそれはそれで内容がよくわからない
おばか向けの優しい内容としてのリメイクがあると嬉しい -
意識やその他心的現象を、神経学と哲学的論考から解き明かそうとする試み。分野が分野だけに、ちょっとまだ推測、仮説の域を出ない話が多かったかなぁという印象を持ちました。込み入ってる割にはっきりしない、みたいな。
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すいすい読める。病気による脳機能障害や脳死の症例エピソードをもとに、意識と心と身体の関係と存在を論じるのはよくあるけどこ、の本のおもしろいのはさらに世界(環境)と繋げているところ。無意識と非意識、世界とつながる意識。脳死判定されても、たとえば体の一部を動かして、と呼びかけるとその運動を司る脳の領域が健常者と同じ反応を見せた事例が、今までのわたしの脳死に関する学びを一歩進めてくれた。
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続けて2回読んだが難しくてよく分からない。人に意識があるためには、安静時脳活動が外界や身体からの刺激に応じて又は自発的に変化することが重要で、もしまったく変化しなくなれば昏睡状態になり、外界や身体からの刺激とは無関係に変化するようになれば統合失調症になるというようなことらしい。これについてはまだ分からないという記述も多くて、それはそうだろうと思いながらも、読んでいてもどかしかった。2016年12月11日付け読売新聞書評欄。