- Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
- / ISBN・EAN: 9784826901529
作品紹介・あらすじ
アキレスは亀に追いつけない、飛ぶ矢は止まっている…ギリシャの哲人ゼノンが唱えた不条理なパラドックスに挑む科学者たちの不屈の闘い。アリストテレス、ニュートン、アインシュタインらによって2000年以上の長きにわたって取り組まれてきた謎が、どのようにしてわれわれに、深遠な、それでいて実に奇妙な宇宙の見方を与えたのか?絶妙な語り口で伝えられた魅惑的な物語。
感想・レビュー・書評
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編集、制作を担当。
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地球の子午線が4万キロ(これは計算式ロジックを明記しこう決めた)のと、光の速さがほぼほぼ秒速30万キロであることは、何か関係ある?
タイトルは踏まえつつ、数学史? 科学史?…みたいな一冊。寝れるよ!
※図書館やすみなったので、2か月くらい積読になってたが、頑張って手に取った.が、撃沈。
「#ゼノンのパラドックス」(白楊社、J.メイザーク著)
Day156
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微分積分を習う時に必ず出てくる、アキレスと亀のはなし。
教科書では、極限では追いつくから問題ではない、みたいな感じで説明されていたが、どうやらそんな単純ではないらしい。
本書は、運動を無限に分割する、という概念について、古代ギリシアから現代にいたる科学史の中でどのように解釈されてきたか、大まかな流れを説明する。
ゼノンのパラドックスは、数学の世界では解決済というのが大体の見方であるが、著者はそれに異を唱える。運動を無限に分割する、とは、概念として数学的には定義できているが、「実体として」何を意味するのかが曖昧なままだ、というのである。数学的には表現できているが、それが物理的に何に対応するのかが不明というわけだ。
終盤にかけて、現代物理学の話に言及しながら、無限に分割することはできない、というような結論に近づいていく。運動の無限分割というのが思考の産物にすぎないとすれば、ゼノンの言っていることは実は本質的な問題提起だったのでは?という感じに本書は終わる。
大ざっぱに理解することはできるのだが、基礎知識が足りないせいで本当の意味では分からない。しかも、端々で展開される古代ギリシャの情景描写が、翻訳のせいだろうか、分かりにくくて読書の流れが止まるのが惜しい。 -
ゼノンの四つの逆説(二分割、アキレス、飛ぶ矢、競技場)を柱にした、時間や空間の謎について本。アリストテレスからひも理論まで、哲学、物理学、数学の枠を飛び越えて、時代を追って進んでいく。数式が出てきたりで、難解なところも多いが、楽しんで読めた。物理法則を表す数式は正確な記述に過ぎない。真理の証明をしているわけではなく、原因(なぜそうなるのか)を示せてはいない。
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数学セミナー201001書評