ほんの数行

著者 :
  • 七つ森書館
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822814021

作品紹介・あらすじ

半世紀以上にわたってイラストレーター、デザイナー、映画監督と多才な活躍を続ける和田誠さん。装丁した1000冊を超える本から、名ゼリフがキラリと光る100冊を選びました。和田さんのインスピレーションを刺激した「ほんの数行」のフレーズとブックデザインをめぐる想い出を、装丁家ならではの視点で楽しく綴ります。

感想・レビュー・書評

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  • 知らない事でも何となく面白くて中毒性ある和田誠。以前読んだのとかぶる話もあったが楽しいブックガイド。岸田今日子『あの季この季』横溝正史『真説金田一耕助』小森収『はじめて話すけど…』和田誠編『仕事場対談』など読みたい。

  • "BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー“今週の新刊”で登場。
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/highlight/42.html

    「著者の和田さんがインスピレーションを刺激された”ほんの数行”のフレーズを本の中から抜粋して、そのフレーズからどんなブックデザインを思いついたのか、装丁家ならではの視点で解説されています。」(下北沢B&B 木村綾子さん)



    原宿ブックカフェ公式サイト
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html
    http://nestle.jp/entertain/bookcafe/

  • 3000冊を超える中から選ばれた100冊は?

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    「半世紀以上にわたってイラストレーター、デザイナー、映画監督と多才な活躍を続ける和田誠さん。装丁した3000冊を超える本から、名ゼリフがキラリと光る100冊を選びました。和田さんのインスピレーションを刺激した「ほんの数行」のフレーズとブックデザインをめぐる想い出を、装丁家ならではの視点で楽しく綴ります。 」

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 和田誠さんの「絵」がすごく好きだ。
    ということで、和田さんの文才や博識は省略。
    絵のみの感想。

    単純な線の組み合わせだけで、
    どうしてあのような独特な世界を創れるのだろうか???
    改めて、和田誠さんの凄さを思う。

    「パパラギ」、面白い本だったが、
    これも表紙の絵は和田さん。
    この本で知った。
    画風は縦横無尽でもある。

    他、僕の好みの絵。
    「時間革命」のシンデレラの図。ガラスの靴とシンデレラの表情がなんとも・・。
    「家の匂い 町の音」 特に、猫が・・・。
    「ワイルダーならどうする?」 マリリンモンロー、ホンモノより魅力的に見える。
    「字幕の中に人生」 瞳・・・。単純な線なのに・・・、深い・・。。
    「IFの世界」パッと明るくなる!、自分の部屋に飾って置きたい!

  • これは、本好きな人にとっては、ホンっとに素敵な本です。五つ星。六つ星でも上げたいです!
    ぜひぜひ、軽い気持ちで楽しんでいただきたい本です。
    寝る前にちょっと読むでも良し、休日に喫茶店に持って行くも良し、頭からでもお尻からでも、気になる作者や本の頁からでも、トイレに置いておき合間合間に読むも良し...

    イラストレーターで、映画監督でもあって、装丁家でもあり、文筆家でもある和田誠さん。2016年4月現在、80歳。
    ほんっとに、和田さんにしか作れない本です。名作。2014年出版。


    ご自分が装丁を手がけられた本が無数にあります。
    その中から、100冊を選んで紹介する。
    そういう趣向の本です。100本のコラム。それぞれ、見開き2頁づつ。
    各コラムはそれぞれ、その本の中から数行を引用して見出しにしてあります。というわけで、「ほんの数行」。もちろん、「本の数行」ということと、二重の意味合い、言葉遊びです。

    ほんっとに、色んな本があります。
    ただどれも、ブンガク的名作とか、その時代を代表するベストセラーだったりはしないんです。
    ほとんどが...なんというか、「B級グルメ」なんです。それがたまらなく嬉しいです。

    ############ごく一部を紹介すると############

    サミーデイビスジュニア「ハリウッドをカバンにつめて」
    山城新伍「おこりんぼ さびしんぼ 若山富三郎・勝新太郎無頼控」
    吉行淳之介・開高健「街に顔があった頃 浅草・銀座・新宿」
    樋口尚文「グッドモーニング、ゴジラ 監督 本多猪四郎と撮影所時代」
    小坂一也「メイド・イン・オキュパイド・ジャパン」
    鈴木隆「けんかえれじい 1」
    池井優「藤山一郎とその時代」
    キャメロン・クロウ「ワイルダーならどうする? ビリー・ワイルダーとキャメロン・クロウの対話」
    三遊亭圓生「江戸散歩1」
    佐藤允彦「すっかり丸くおなりになって……」
    朝日新聞社編「ビートルズの社会学」
    都筑道夫「サタデイ・ナイト・ムービー」
    常盤新平インタビュー集「高説低聴」
    ドナルド・キーン「私の大事な場所」
    色川武大「うらおもて人生録」
    高田渡「バーボン・ストリート・ブルース」
    殿山泰司「JAMJAM日記」
    野上照代「天気待ち 監督・黒澤明とともに」
    水木しげる「ねぼけ人生」
    岩城宏之「指揮のおけいこ」
    岸田今日子「あの季この季」
    「パパラギ」
    丸谷才一「挨拶はたいへんだ」
    村上春樹「THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代」
    「赤塚不二夫 1000ページ」
    常磐新平「ニューヨーク紳士録」
    「フレドリック・ブラウン傑作集」
    アン・エドワーズ「タラへの道 マーガレット・ミッツェルの生涯」
    「星新一 空想工房へようこそ」
    寺山修司「悲しき口笛」
    手塚治虫「ぼくはマンガ家」
    角山榮「時間革命」樋口尚文「グッドモーニング、ゴジラ」
    つかこうへい 選「書くに値する毎日」
    久世光彦「家の匂い 町の音」
    栗本薫「ぼくらの世界」
    谷川俊太郎「ナンセンス・カタログ」
    東海林さだお「ワニの丸かじり」
    サマセット・モーム「アンシェンデン」


    「文筆業が本業ではない人が書いた、エッセイ的な本」が、割と多いですが、日本の小説も、海外ミステリーもあれば、専門書もあります。
    映画、落語、音楽、ジャズ、などの本...「サブカル」みたいな本が多かったですが。
    そういう本が好きだから大変に興が乗った、ということもあるんですが、何よりも書き方が素敵だなあ、と。

    悪口は言わない。
    ストライクゾーンは広く、楽しく。
    どの本にも、愛情がある。
    本を読むことへの恋ゴゴロと言いますか。
    映画や音楽や、言ってみれば人生への、ラテン風味の肯定感...。
    読む、聴く、観る、楽しむ、味わう。そういうことへの、飾らないオトナな情熱と言いますか。
    それも、まったく押しつけがましくない。水のようにサラサラと、肩の力は抜けたまま。
    品格があっていいですね。

    #######

    #######

    雑誌「週刊金曜日」に連載されていたそうです。
    と言う訳か...この本の版元は「七つ森書館」。脱原発をテーマの本を多く手掛ける出版社さんだそうです。
    この本の内容には全く関係ありませんが、言ってみれば、2016年現在、安倍政権的な風土にもっとも凛とした佇まいを崩さない地平線で作られた本です。
    お陰様で...というか何というか、恐らくは、そこそこ大き目の書店ぢゃないとお目にかかれないと思います。ちょいとマイナーな本です。
    出自を知ると、なんだかいっそう愛おしくなる本です。

    横浜市都筑区、市営地下鉄の「センター北」駅ちかくの商業施設、「ノースポート」三階の書店、「アカデミア」さんの店頭で衝動買いしました。
    平積みされてました。こういう出会いは嬉しいし、やっぱり本屋さんという場所はウキウキします。
    「アカデミア」さんは、セレクトや企画などに、ほんとに個性と想いを感じて、気に入っています。「くまざわ書店」さんの系列なんだそうですね。
    「くまざわ書店」さん、一部から、「反日だ」などと悪口を言われることもあるんだそうですね。
    僕は、大好きです。

  • 本人が装丁した本からピックアップしているが、これほどひと目でわかる装丁家は日本じゃこの人だけだと思う。

  • イラストレーターである著者が装丁に携わった本やその作者にまつわるエピソードなどをまとめた本。
    昭和の名だたる作家たちとの交流がさりげなく語られる。
    そして多くの人が亡くなっていることに気付かされる。

  • カラーでみたい!好きな本に和田誠装丁が多いと思っていたが、やはり面白そうな本だらけ。それにしても読書量や、映画、音楽についての見識がすごい!

  • 2014.12.7市立図書館
    「週刊金曜日」の連載、、全百回分をまとめた本。
    主に(すべて?)著者が想定した本から「数行」を紹介してあれこれかたる本からふくらませていくエッセイ。小説、エッセイ、アンソロジー、対談…目次のタイトルをざっとみただけでも読みたい本のリストが長くなりそうな予感。
    返却期限が来てしまい、さっと流し読みして返さざるをえなかった。そのうち文庫になるかしら。

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著者プロフィール

一九三六年大阪生まれ。多摩美術大学図案科(現・グラフィックデザイン学科)卒業。
五九年デザイン会社ライトパブリシティ入社。六八年に独立し、イラストレーター、グラフィックデザイナーとしてだけでなく、映画監督、エッセイ、作詞・作曲など幅広い分野で活躍した。
六五年創刊の雑誌「話の特集」アート・ディレクターを務める。
講談社出版文化賞、講談社エッセイ賞、菊池寛賞、毎日デザイン賞など受賞多数。
七七年より「週刊文春」の表紙(絵とデザイン)を担当する。二〇一九年死去。

「2022年 『夢の砦 二人でつくった雑誌「話の特集」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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