メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間

著者 :
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822289508

作品紹介・あらすじ

希代の起業家たちに迫る圧倒的ノンフィクション!

メルカリはいかにして、5年で3000億円市場を築くほど成功したのか。
後発にもかかわらず、なぜフリマアプリでトップにのし上がれたのか。
起業経験者たちがなぜ、メルカリ創業者の山田進太郎氏のもとに集まるのか。
国内事業の足元が固まっていないうちに、なぜ海外を目指すのか。
――日本のスタートアップの雄、メルカリの疑問について、
日米スタートアップを取材してきた日本経済新聞社編集委員の著者が解き明かそう。

◆5年で急成長した理由がわかる
ベンチャー不毛の地ともいわれた日本で、メルカリは設立5年でユニコーン(企業評価額が10億ドル以上)となった。アプリのダウンロード数は7100万を超え、フリマアプリという新しい市場を築いた。実はメルカリは、フリマアプリでは後発だった。

それでも競合を引き離して圧倒的な成功をつかめた理由には、創業者である山田進太郎の経験と勝負強さ、スター起業家を集めたチーム力、トラブルを素早くリカバリーする体制などがある。メルカリ創業前を含め、その強さの理由がわかる。

◆挫折、全面つくり直し、不振、炎上……
順風満帆に見えるが、実はさまざまな苦難もあった。共同創業者の山田進太郎は、自ら創業した企業を売却後に退社。心機一転、メルカリを始めたものの、当初はエンジニアの離脱、アプリの全面つくり直し、振るわないダウンロード数などに頭を抱えた。その後も、現金出品での炎上など困難が続くが、それを乗り越えてきた。

◆なぜ海外を目指すのか、今後は?
メルカリは米国、英国に進出し、大きな投資を続けている。これが赤字を生み、上場後には株主からは批判も出ている。それでもなぜ、メルカリは海外事業を目指すのだろうか。その理由に加え、メルカリがめざすテックカンパニー、決済プラットフォームなど今後の挑戦にも迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 1.一度もサービスを使ったことはないけれど、ビジネスモデルとして気になってたので読みました。

    2.日本人の生活構造を変えたアプリのメルカリがどのように創業されたのかが述べられています。メルカリは山田進太郎、石塚亮、富島寛の3名による共同創業者によって生まれました。発端は山田氏ですが、それを取り巻く環境の劇的な変化がとても面白いです。メルカリは最高のスタートアップを迎えたとは言えない状況でスタートし、上場してもなお不安定な状況が続きます。そのような中、どのような葛藤があったのか、どのように変化してきたのかが俯瞰して読むことができます。

    3.スピード感が求められる現代企業の象徴を伝えてくれる本でした。最近の自分もこんな感じで常にやることが舞い込んできており、悩むことがあります。本書を読んでると毎日が休みのない戦いに明け暮れている様子が鮮明にかかれているため、焦燥感が伝わってきます。
    ただ、現代における仕事はこうでなくては生き残っていけないことなのだと感じました。消費者の飽きが早くなってしまったことで
    企業のプロダクト寿命は短くなってしまい、より多くの価値を提供しなければならない。そこの戦いに敗れて倒産するのがいわゆる「負け」ということです。改めて、現代の変化スピードの速さを痛感させられた一冊でした。

  • 2020年Kindle読み放題2冊目
    ORIGAMIを買収したのは、どうかなと思うが時代をつくっている企業の歴史は勉強になる。

    ①しまむら理論
    店内やチラシは一見、雑然としている。ハイファッションとは対極をつくる作戦。一流のモデルを採用しているが、庶民性を醸し出す作戦。

    ②アイコンのデザインをかえるとダウンロード数が伸びる
     →見た目が大事。第一印象

    ③小泉文明。現在、鹿島アントラーズ社長
    大和証券のmixi上場担当。担当時代に求人情報サイトファインドジョブで安定収益を上げていたmixiにSNSの将来性を伝え、SNS企業として上場を勧めた。主幹事内定先をひっくり返す。その後、mixiの財務担当役員からメルカリに

    ④CMの大切さ
    累計ダウンロード100万を超えてからCMを打ち、CMの最後にダウンロード数を伝えると数字が伸びる

    ⑤プロダクトが強い企業は組織を牽引していく。しかしそのプロダクトが弱くなると、すぐバラバラになる。
    ミッションとバリューを先に決めておくことの大切さ
    ちなみにメルカリはミッションがなめらかな社会(物品や物流のコストを下げる)を作る、
    バリューは、大胆にやろう!全ては成功のために!プロフェッショナルであれ! バリューは3つまでにしよう

    ⑥広報マーケティングと人事は大事

    ⑦買うアプリはあるが、売りアプリはなかなかない。
    →潜在的な機会を提供できる

  • 小さい頃に来ていたお洋服。大切に集めた文房具など。
    メルカリを初め、フリマアプリのおかげで、次に使ってくれる人に、気軽にまわせる世の中になりました。
    リユースも立派なSDGsです!

    【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • メルカリのチーム組成並びにサービスがどう拡散されていったかを記述した本。
    スタートアップ界隈の人読んだほうがいいよね....

    個人的に好きなのは、広告費月5000万ずつ突っ込んできたいから高バリュエーションで高額調達する所。そりゃやりたいけど、それ通しちゃう胆力凄い。

  • ・大手IT会社の福利厚生は?
    →メルカリは育休全額支給
    ・メルカリの離職率は福利厚生で下がったの本当か?
    ・海外エンジニアの採用、日本語の壁はどう破るか
    →メルカリがインドITTの学生を雇用

  • 3.5

  • 2013年のメルカリの創業からの5年間の軌跡を綴った一冊。いわゆるスタートアップ創業期の苦労話が紙面の大半を割いて語られる。今では押しも押されもせぬ地位を確立したかに見えるメルカリも、幾度もの窮地をギリギリの「賭け」で勝ち抜いてきたことがよく分かる一冊。
    個人的には、後書きに「起業はひとりの天才の仕事ではない」ともある通り、「仲間」の大切さを強く感じた(これは起業に限らないとも思う)。いかに頼れる仲間に助けてもらえるか、それが今後の自分の人生でいかに大事かがハラに落ちた感覚。つい一人でやれることを軸に考えてしまうので、この点はこれから継続的に意識していこうと思う。

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/623087

  • ワクワクして貪るように読んでしまった
    「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」
    ビジョンドリブンをとても感じた

  • ウノウの成功、優秀な人材の確保、増資も順調で面白みは少ない。
    アメリカ進出も半ばなのか、中途半端な印象を受けた。

    もう一度読むことはなさそう。

    追記
    もっと失敗談がみたかったというのが本音で、逆に言えばユニコーン企業をつくるハードルを下げてくれる良書。サイバーの藤田さんの本はめちゃめちゃ大変な印象を受けたので。

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著者プロフィール

1999年、日本経済新聞社入社。東京本社編集局産業部(現企業報道部)に配属となり、商社、自動車、電機、通信などの業界を担当。2010~2014年には米シリコンバレー支局でITやスタートアップを取材した。2017年より編集委員。IT、自動車、スタートアップなどをカバーする。

「2018年 『メルカリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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