中国という蟻地獄に落ちた韓国

著者 :
  • 日経BP
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822274368

作品紹介・あらすじ

「中国傾斜」をますます鮮明にする朴槿恵の韓国。まるで蟻地獄に落ちるように、中国の手の内に落ちていく。『中国に立ち向かう日本、つき従う韓国』の著者が問う現在進行形の北東アジア。

感想・レビュー・書評

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  • 著者は日経新聞社においてソウル特派員を5年間経験するなどの経歴を有し、現在は日経ビジネスオンラインにおいて編集委員として韓国情勢などについて連載をしている
    本書は、その連載のうち2013年2月から10月までに掲載したものに加筆修正したもので、当時の状況も含め韓国人の気質的なものも知ることができる
    そもそも、この本の中心論点としては、
    ・離米従中
    ・核武装論
    ・卑日の根底
    の3つである。

    離米従中については、結局過去の冊封体制しかりで、韓国はいわゆる恐中であり、中国からなにか言われれば、それに対抗するだけの国力がない。
    ではどうやってアメリカに言い訳するかというと、「反日」を持ち出すのである。
    つまり、日中関係の悪化→中国の韓国取込傾向→反日→日韓関係の悪化、という流れであったのだろう。
    今は日中関係の改善に伴い、この流れは逆回転している部分もあるのだろうが、厚顔無恥にも韓国人は過去を省みないので日韓関係が改善するかというと、「嘘つきは泥棒の始まり」という日本人の思考的ベースを考えれば、個人的には微妙である。

    また、卑日の根底としては、そもそも韓国人の考え方にあるのだが、そもそも韓国人は、
    ・力がある=無理難題が言える
    ・正しい歴史=正当性や正統性を説明する議論≠事実
    ・人の足を引っ張る→自分がのし上がれる
    という考え方らしい。
    ここらへんは韓国人評論家の呉善花の著書とも矛盾しないし、ある程度は正しいのだろう。
    これだけ考え方が違えば、話せば分かるなんてのは理想(空想?)論でしかない

    「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」
    やはり相手を知ることは大切である。

  • 正直、韓国の(特にここ最近の。より詳しく言うと、盧武鉉以降の。というかさらにいうと李明博政権末期以降か?)言動は常軌を逸しているように見えるわけですよ。しかし、韓国からすればそれなりの理由があっての言動なのでしょう。その表面をなぞる限りは理解しがたい韓国の行動原理について、それなりの納得のいく説明ができているように思えた。むろん、著者も日本人である以上誤解や誇張はあるのかもしれないが。
    私が、ソウルがチーム北京(華夷秩序)に復帰するんだなあと認識したのは日韓スワップ協定延長を巡るやりとりに触れたあたりからでしたが

  • 韓国は先祖がえりをしている。中国の属国に進んでなりたがっているし、長い歴史から、それが一番落ち着くらしい。

    反日・卑日は、韓国人にとって心地よい国民的娯楽である。歴史は事実が「正しい」のではなく、韓国・中国人にとって都合がいいことが「正しい」。

    いずれ、日本は海洋国家側の最前線になり、核武装した国防軍を配置せざるを得なくなる。

    キチガイじみた反日・卑日政策、国民の態度など、これでいくらか理解はできた。が、だからといって、いったん離れた感情はもう元には戻らない。

  • 韓国は、日本との絆を断ち、中国との距離を縮めつつありますが、その行動と原理を知る参考にしました。最大の契機は“北”の核武装化です。対抗策は自国も核を持つことですが、それがかなわぬ場合、中国を後ろ盾にしようとしています。“侮日”は、米国の対中包囲網強化から逃れる方便に使っていると指摘しています。頷ける話です。加えて、儒教国韓国にとって、“弟”が上座に居座る不快感に耐えられない感情もあると思いました。いずれにしろ、米中二強の代理戦争に日韓が晒されるシナリオだけは勘弁願いたいものです。

  • 朴韓国大統領による日本叩き、韓米中協商--米中間を泳ぎ渡る手法--は以下のような構図だ。

    1)米国との関係は維持しつつ、中国の懐に飛び込む。
    2)米中両大国を後ろ盾に、北朝鮮と日本を封じ込める。
    3)日本の右傾化や戦犯国としての反省の無さを
      世界で言い募る。

    実は(3)がミソなのだ。以下の効果により(1)と(2)を下支えすると韓国は考えているからだ。
    ・国際社会での日本の格を落とし、代わりに韓国が
     その位置を占める。すると米国に対する韓国の
     発言力が増す。
    ・「従中」を米国に悟られないようにできる。日韓
      軍事協定締結など中国包囲網に加わるよう
      米国から求められたら「そうしたいのは山々
      ですが、日本の右傾化のために韓国内に反対が
      多く、不可能です」と弁解の材料に仕える。
    ・中国のお先棒を担ぐことで中国から得点を稼げる。
     日本の右傾化批判を米国に吹き込む際にも、中国と
     比べ、同盟国である韓国の方が説得力を持つと胸を
     張れる。

    韓国の「離米従中」の態度に拍車をかけているのが北朝鮮の核実験であるという、これまで米国に北朝鮮への抑止を求めてきた韓国であるが、米国の衰退と北朝鮮をとめることの出来るのは中国しかないという思いを持ち始めた、という。

    日本と韓国が米国を仲介とした同盟国である時期も残り少なくなってきたのではないかと感じた。韓国が中国にとれこまれるか、米中と離れて中立化すれば日本の安全保障上の防衛ラインは、38度線でなく対馬海峡となるとなることを覚悟しなければならないのか。。。。

  • 日米中韓の今現在の関係を明快に解剖してくれる良書。

    状況は時々刻々と変わるので、常に最新刊を追う必要あり。

  • いろいろな考えの人がいると思いますが、この論は面白いなあと思えた本。

    本のタイトルはセンセーショナルですが、要するに韓国は再び中華圏に取り込まれるということ。それを望んでない韓国の人も中にはいるでしょうが大きな流れでいくとそのようになっていく。

    そして、その場合、韓国からアメリカが手を引くことになります。つまり、日本が改めて環太平洋の最前線になってくるということを示しています。

    北朝鮮のことについても触れられていますが、そちらの情報は詳しくないです。

    メインの中国と韓国の関係を考えていく、日本の立場を考えていくということには適した本だと思いました。

    (以上、ブログ全文です。)

    ブログはこちら。
    http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4667845.html

  • 韓国の弱さを理解できる。

  • そう言うことか。
    儒教の国、中国と韓国は序列をつけたがり、これまで圧倒的に負けていた日本が見えてきたので、徹底的に叩くと言う、国民性を利用して、告げ口おばさんは中国にすりよりポイントを稼いでるのか。
    北朝鮮どうにかしてくれ、をどうもできなかったアメリカに失望し、昔の親方中国に経済、文化、軍事の面で中国の傘の中に入ろうとしてる。
    中国は仲良くしているように見せながらも、韓国をうまく使って、アメリカを大陸から遠ざけようとしている。
    そう考えると、やはり韓国はアホだなぁ。
    いい本です、日米韓中北、五国の関係がよくわかった!

  • 2014/02/21:読了。
    今までは日本から何かを引き出すための反日だった。
    今は、米国と中国の二股外交を綱渡りするときの、支え棒としての反日。
    同じ反日でも、使い方が違っているために、日本に向かって出なく、欧米に向かって反日をアピールしている。
    しかし、いつまでその細い綱を渡り続けられるのかという本。

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