世界で一番やさしい会議の教科書

著者 :
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822271787

作品紹介・あらすじ

3万時間。企業に勤めるあなたが一生涯で会議に費やす時間です。

これほどの膨大な時間を費やしているにもかかわらず、効率的でまともな会議はなかなかないのが実情です。



本書の主人公、鈴川葵は入社2年目のごく普通の女の子。

自分の部署でおこなわれる「グダグダ会議」にふと疑問を抱きます。

「なぜ、会議はこんなにつまらないのだろう・・・」
そのことをきっかけに、彼女は会議で小さな改革を始めます。



最初は、「たった一言」を口にするだけの小さな改革。

しかし、そこから確実に会議は変わり始めます。
小さなチャレンジを実直に積み重ねていくことによって、彼女は部署全員を巻き込み会議改革を成功させ、そして大きな成果を生み出していきます。



何をすれば会議が変わるのか、実際にどう変わっていくのか?

物語を通して、分かりやすく会議改革のやり方を解説していきます。



少しずつ脱皮するように会議が変わっていくプロセスを、主人公とともに追体験してください。

感想・レビュー・書評

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  • 会社に限らず、多くの人間はプライドやメンツがある。これを刺激しないよう上手に、会議を裏から進めてしまう方法がある。
    まずは、確認。
    会議の最後に決定したことを、確認するだけだ。
    これだけで会議に集中し、決定したことをハッキリさせることができる。


    会議の終了条件を最初に決める
    これが決められれば、時間通りに終わらせられる。
    「今回の会議は文化祭の催しをコレにしよう、ということが決まれば終わりになりますよね?」などと軽い感じで、話してみよう。



    書く
    ホワイトボードや大きな紙用紙に、会議の会話を書いていくことで、方向性を見失わない。
    曖昧さ、何を議論しているか分からないがなくなる。
    書くことについては、多くの著名人が太鼓判を押しているので、どんどん書いてけ。


    ストーリー仕立てで、実践に落とし込みやすい良書。
    内容もシンプルだ。

  • 会議の進め方を学ぶ機会はなかったのでとても勉強になった。ストーリー仕立てで読みやすい。こんな会議もあるんだなという驚きが大きかった。まずは隠れファシリテーターに取り組んでみたい。

  • 『感想』
    〇会議は有効か、これは難しい問題だが、会議にかかる人件費は莫大なものなのだから、有効にしなければいけない。

    〇会議の難しいところは、参加者を必要だから呼ぶのではなく、充て職として立場で呼ぶことばかり。もしくは仲間外れにしないようにあるグループのメンバー全員を集めたりする。

    〇会議の運営の仕方はマニュアルをもらっているわけでなく、参加した経験をもとに自分で考えていくしかない。だから自分で努力しないといざ自分が主催となった場合に困る。

    〇会議は主催者もしくは役職上位者のみに責任を負わせるものではないことがよくわかる。まず参加するからには意見を出す人が重宝される。意見が軽くてもその姿勢がうれしいし、そこから良い方向へ中身が向かう場合もある。何より意見を言わないと自分が成長できない。

    〇役職に関係なく会議に貢献できている人は、見ている人から見ればよくわかる。

    〇自分だけに都合の良い意見ばかり言っていてはいけない。これもよくわかる。

    〇第4章が肝だな。会議例を基に言葉で伝えてもらえるのは非常にありがたい。

    〇準備が大切なのは何でも一緒。これは会議内容や参加者によって違うからいつも同じ準備ではいけない。やっぱり経験が大事。だからこそ下っ端の頃から会議での発言内容だけでなく、運営の仕方を見てわからないところは聞いて解決していかないといけない。

    『フレーズ』
    ・若手が会議で意見したり、自分の考えを話したりするのは結構ハードルが高いよな。(略)でも、『確認する』という行為なら、グッとハードルが下がるんだ。(p.51)

    ・ファシリテーターの進め方
    1 事前に終了状態と、プロセスを設計する(p.195)
    進め方を議論すること自体は悪くないんですが、場当たり的にその場で進め方を考えるより、誰かが考えてから会議を始めた方が、ずっとスムーズにいきますね。

    2 発散ー収束のプロセスを踏む(p.196)
    意見を発散させきってから次の議論にいく
    悪かった点を出しきらないうちに施策の議論に入ると、重要じゃない議論に時間を使ってしまったり、論点が行ったり来たりして、とっ散らかった議論になる。
    一度課題を出しきって、優先度の高いものから議論した方がずっと効率的に進められる。

    3 集まって議論すべきこと、そうではないものを切り分ける(p.198)

    4 課題解決の五階層を意識する(p.211)
     5 効果 どの施策が効果が大きいのか
     4 施策 どんな解決策があるのか
     3 原因 なぜそれが発生するのか
     2 問題 具体的にどう困るのか
     1 事象 何が起こっているのか
    下の階層で意見が一致していないと、上の階層では絶対に意見が合わない。
    一見遠回りなように見えても、下の階層の認識合わせまで立ち返って議論をかみ合わせた方が、結果的に結論が出るまでの速度も納得度も上がる。

    5 話していない人に振る(p.215)
    黙っている人の5分類
     a.議論についていけない
     b.何かモヤモヤした思いがあるが、まとまっていない
     c.何か言いたいことがあるが遠慮している
     d.他の人の意見と同じなのでわざわざはなさなくてもいい
     e.議論に興味がない
    a,b,cの状態のような人がいたら、会議の結論に納得できるか。

    6 質問、意見、懸念が明らかになるよう言いきらせる(p.218)
    場の雰囲気と流れで予測を立てて聞いているんだけど、あくまでも予測であって間違っていることも多い。ここがズレたら、そりゃ議論がかみ合うわけがない。だから、ファシリテーターは最後まで言いきらせるように誘導しているんだよ。

    ・ファシリテーターが”どうしましょう?”と言っているばかりじゃ先に進まない。だから進め方を提案して、参加者に確認するんだ。会議が促進されるように、タイミングよくいい提案ができるのが優れたファシリテーターの条件になる。会議が促進されゴールが達成できるなら、手段は選ばないってわけだ。(p.222)

    ・会議の4つのフェーズ(p.223)
    準備・導入・進行・まとめ

    ・反対意見が出てきたら、焦らずに、論点を整理して、参加者に問いかければいい。(p.233)

    ・”準備が完了した”といえるのは、”四つのP”がそろった状態だと考えている。(p.245)
    Purpose(目的)Process(進め方)People(参加者)Property(装備)

    ・会議の準備(p.250)
    ①終了条件は何か?
    ②終了条件を満たすために必要な参加者は誰か?
    ③参加者はどんな状態か?
    会議に参加してもらう人は、何を知っていて、何を知らないか。
    ④参加者が抱く疑問・不満は何か?なんといわれそうか?
    ⑤議題を設定する
    会議の種類(報告・情報収集・承認・方針検討・課題解決)ごとに、議論すべき内容が異なる。
    ⑥議論の具体的な進め方は?
    ⑦必要なモノを考える
    ⑧時間配分を決める

  • 会議がいつもうまく進まず発散してしまう、どこにでもありそうな部署で繰り広げられるファシリテーションによる改善。会議中の議論を見える化し、参加者全員に同じ認識をもたせる。あいまいな言葉で終わらせない等、すぐにつかえそうなテクニックがわかりやすく伝わってきた。著者の他の作品も是非とも読んでみたい。

  • どこの会社でも使える会議の進め方について書かれています。
    まずは「着地点と時間を決めましょー!」等の効率よく会議を行うノウハウがわかります❕
    ぜひぜひ読んでみてください。

  • 会議、ファシリテーション系の導入本としてはかなりよいと思いました。ファシリの基本的な構造も分かりやすいのですが、進行者でないメンバーが上司先輩と軋轢を生まないで進める順番や言い回しがリアルです。

  • 素晴らしい本だった。
    グダグダ会議として取り上げられているものは、自分の職場が見られているのかと思うほどリアルなもの。
    そして、それらがファシリテーションにより、改善されていくのがとてもイメージしやすい。
    冗談でなく、この本を全ての会社の必読本としてもらいたい。

  • ものすごくわかりやすい会議本です。

    ただのハウツーではなくストーリーになっているので、読みやすいし理解しやすいです。

    会議に出席することが多くなり、拘束される時間も長くなってきて、会議を変えたいという思いがあり読みました。

    2時間とか話していても結論が出ないとか、脱線しすぎて延長するなんて言うのはしょっちゅうなので、しっかりとファシリテーションすることが大事なんだなと思いました。

    まずは隠れファシリテーションから少しずつ試して、だんだん力をつけていきたいです。

  • 会議のテクニックがぎっしり詰まってます。今の自分に必要なことが多数。本当に参考になりました。
    会議の前にしっかりと考えて準備することの大切さがわかった。

  • どうやってやれば生産的で有意義な会議を進めることが出来るのか、ファシリテーターの立場での方策を具体的事例で示した本。

    この本非常にわかりやすく、すぐにでも実践出来そう。

    会議の進め方、終了条件の設定、スクライブによる情報の共有などと基本だけでなく、バージェンスモデル、課題解決の5つの階層、会議の4つのフェーズとファシリテーターのスキル、会議のPrep、会議の目的別プロセスチャートなどの会議のノウハウを惜しみなく開示してくれていて、本当にためになる。

    後は実践してどう組織に浸透させていくか、ココが大きな壁だが、やらないと始まらない。トライあるのみ。

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著者プロフィール

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ(株)
1980年生まれ。ダイワハウスに入社。08年ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズに転職。以来、計画策定を行うプラニングフェーズを中心に、建築、金融、通信、運送など幅広い業種でプロジェクトに参画。

「2020年 『ファシリテーション型業務改革』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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