子育て経営学 気鋭のビジネスリーダーたちはわが子をどう育てているのか
- 日経BP (2018年8月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822256661
作品紹介・あらすじ
「イクメン」なんて、もう古い!!
次世代を担う若き経営者やプロフェッショナルたちは、どのようにわが子を育てているのか。
学校選びは? お小遣いのルールは? 夫婦の協力体制は?
将来の職業選択に、どうアドバイスをしている?
そして、子育てとビジネスの相乗効果は期待できるのか――。
注目の経営者たち10人へのインタビューを通して、驚きの実態が見えてきた!
◇学校はあえて「公立」。 多様性ある環境で、リーダーシップを学ばせる
◇スマホは3歳から。 失敗も含めて、早くから体験したほうがいい
◇経済の仕組みは「メルカリ」を通してレクチャー
◇単身赴任でも、LINEを使って毎日コミュニケーション
◇スポーツはサッカーとゴルフ。サッカーで友達を増やして、ゴルフで忍耐力を養う
◇「オールA」より、B・C混じりの成績をほめる。 あえて不得意なことに挑戦!
◇「将来有望」なスキルを身につけるより、「大好きなこと」を見つけさせる
◇一緒にいられる時間が短くても、「濃く」「深く」愛していく
誰にだって、今日からすぐに実践できる! 「自分の頭で考えて動く」賢い子供の導き方が満載。
感想・レビュー・書評
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今まさに子育て奮闘中の若手の経営者10人に、家庭の子育てについてインタビューした本。視点がユニークです。
10人いれば考え方も10通りですが、各々の子育てに対する哲学が面白いです。
まさに今、子育てをしている人にとっては、
真似してみたい考え方や行動が至る所に散らばっていると思います。
一方、この10人は「経営者」という一般人とは違ったポジションにいる人たちなので、
「完全に」コピーすることはほぼ不可能と言えるでしょう。
「言いたいことはよく分かるけど、実際に自分の過程で実践するのは不可能だよね…」といったことも多々あると思います。
そういう意味では、この本の読み方は、できない部分に文句を言うのではなく、
真似できる部分(真似したい部分)をできるだけたくさん見つけて、
自信の子育てに活かしていくというのが正しい読み方になるのでしょう。
結局、「子育て」といってもそれぞれの家庭で、変わってくるものでしょうから。
唯一気になったのは、選ばれた10人が一般的な「経営者」の子育てを代表しているのかどうかが不明な点でしょうか。
(まぁ、どうやって「一般的」と言い切るかは難しいですが。。)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2021.07.04
10人の今をときめくイケイケのリーダーの子育て論。(知らない方も多かったけど)
全員読んだらお腹いっぱい。最後の方は斜め読み。
どのリーダーにも共通してるっぽいところは
・子供の進路、やりたいことにあまり口を出さない。直接口には出さずにうまく誘導したりしている。
・語学力重視
・公私は大いに混同
かな。グローバルに活躍してる人が多いかもだけど今までの型に全くハマってない感じ。
意外と学校は公立派も多かった。
なにか子育てのヒントになるかなと思って読み始めたけど、世界が違いすぎて、ちょっと卑屈になってしまった。
子どもをよく見て、よく対話しながら私は私の子育てを頑張ろう。子育てに正解不正解はない! -
子育て経営学
気鋭のビジネスリーダーたちはわが子をどう育てているのか
著:宮本恵理子
ごく自然に、普通の日常として子育てをする男性。しかも、仕事を捨てて子育てを選ぶのではなく、仕事にも全力でのめり込みながら子育てにも真剣に向き合う。そんな姿がたくさん見られるようになってきた。
「仕事だけが人生」という価値観に浸かることなく、父親になった世代。著者が新しさを感じたのは、ビジネスや学術などの専門分野で、誰もが認める実績を上げ、成長を続けながらも子育てに深く関わっている点。自分の人生を犠牲にして子育てにかかわっているわけではない。むしろ経営者や組織のリーダー、専門分野のプロフェッショナルであること父親であることを両輪にして、エンジンを加速させているように見える。
本書は以下の10の経営者からのインタビューから成る。
①週1日の在宅勤務で、子供の送迎・夕食づくり「教育現場にはカオスが必要だ」
②毎年、夫婦で子育てビジョンを策定「引っ張るより、子どもの体験に寄り添いたい」
③息子を寝かしつけながらビデオ会議も「経営層が子育てに関われば大企業も変わる」
④家事・子育てのアウトソースが家族を幸せに「必要ならば、プロに頼めばいい」
⑤LINEで毎日連絡し、8人の子供を束ねる「子育ても事業もエンターテインメント」
⑥泥だらけで育てる逗子暮らしを選択「子供にも社員にもまずYESと答える」
⑦チームで乗り切る子育てシェアリング「メルカリで経済の仕組みを教えたい」
⑧妻や子供との会話は、聞くに徹する「10歳になった娘に長期運用を教えたい」
⑨休日の銭湯通いで世の中を教える「一か月の育休で権限移譲を学んだ」
⑩学びを楽しむ人生を教えるシリコンバレー流家庭教育「オールAより、B・C混じりの成績をほめる」
子育てには答えはない。
何かがわかってきたと思った時に子育てが終わる。そんなはかないものなのかもしれない。自分が子育てに従事している時になるべくその気付きから子供たちにも妻にも良い影響を与えたい。
本書で取り上げられている育児についてはどれも違う。しかし、それもありだなと受け入れることができた。同年代の奮闘がそうさせているのが多いと思うが、確実にそれは無理だとかそれは甘いという声もあるということも感じる。どの育児も凝り固まったルールはない。時代と環境とその子に合わせた育て方を深い信念に基づいて柔軟に合わせていっている。
スマホがだめ。アウトソーシングがだめ。親の手助けはだめ。というものではなく、お互いに良ければなんでもありの世界。自分の育児との関係はインタビューの方のように誇れるものではないかもしれないが、大いに参考になった。
仕事も育児も自分の充実も全てを欲張りながらでも楽しんでいきたい。まだまだ出来る。そう前向きにさせてくれた一冊。 -
ビジネスで成功している人たちが書く父論
面白いし勉強になる。
ただ、この家族の奥さん側の意見も聞いてみたい。
心がけたいこと
①子供を自分のコピーだと思うな
②親が分け与えた時間の絶対量が少ないと、子供の精神面は十分に養われない
③家事はアウトソースしてもいい
④「自分で考えて決めて行動しなさい。そして自分の行動には責任を取れるようになりなさい」
⑤怪我をした時に絆創膏を貼ってやるのが母親で、その失敗を笑いに変えてあげるのが父親の役割なのかな、と。
大まかな方向性や在り方を示す、道標のような存在でありたいと思ってます
⑥子育ては成長の鏡
→一年でたくさん成長する、自分はどうだったかを見つめさせてくれる
⑦ただ一心に愛情を、伝える
難しいことに挑戦しようとする時、誰かとぶつかってしまった時、恥ずかしくなるような失敗をしてしまった時、どんな時でも戻れる場所があれば、リスクを取ることは怖くなくなります"
・・・以下メモ・・・
1.一人目の方
■自己肯定感を高めることの重要性
組織でも子育てでも同じ
子育ては経営よりも正解がない、成功がわからない
■共通言語を教える
・英語
・数学
・プログラミング言語
・表情
■子供を自分のコピーだと思うな
唯一の基準が自分の経験
→夫婦間のすり合わせは難しい
子育ては正解がない究極の学習
2.玉川さん
親が分け与えた時間の絶対量が少ないと、子供の精神面は十分に養われない
3.綱馬さん
家事はアウトソースしてもいい
子育てはプランニングとオペレーションに分かれる、プランニングを行うのが妻になりがちなので、オペレーション側は言われなくてもやることを心がける
上司は妻
→子育ては人生の追体験ができる
→→親の愛に気づける
3.豊田さん
夫婦の時間を作る、ゆとりを生むためにシッターさんに依頼
→台湾では中流階級以上になると住み込みのシッターを雇う
眠れる人材の活用を活性化するためにも家事シェアの促進は必須
家事は全部できるようになりなさい、と言われて育った
「自分で考えて決めて行動しなさい。そして自分の行動には責任を取れるようになりなさい」
→★これはいい考え教えたい
4.乃村さん
怪我をした時に絆創膏を貼ってやるのが母親で、その失敗を笑いに変えてあげるのが父親の役割なのかな、と。
大まかな方向性や在り方を示す、道標のような存在でありたいと思ってます
→★良い言葉。よく考えるとこれはできていたのかなと思う。
フィッシュ(本)
「僕らは毎朝起きた時に、二つの自由から選ぶことができる、一つはニコニコと機嫌よく元気に周りの人に接して、相手を喜ばせることができる自由。もう一つは、無愛想で不機嫌に振る舞って、周りの人を疲れさせることができる自由。」
お金を持つメリットは、選択肢を増やせること
→選択肢がいらないなら必要ない
お金を増やすには驚きや感動を与えること。
人の役に立つことをしても、必ずしもお金は増えないけど、信頼は確実に増える
物事について説明するときは
唯一の正解を示すと言うよりは「持論のサンプル」を、与えていると言う感覚
→持論がないと世の中の論調に振り回されてしまうので
質のいい笑いには必ず緊張と緩和があって
高度なユーモアのセンスや鋭い切り口の視点、語彙力も必要になる
5.西村さん
子供たちに毎日「今日楽しかった?」と聞いている
子育ても経営も
「イッツマイプレジャー」
これは私の喜び、好きだからやっているの
8.中桐さん
妻の話の相槌便利ワード
「と、おっしゃいますと?」
→軽く流したり、解決策を押し付けない
掘り起こす
→何かやりたいと言われた時に、どうしてやってみたい?と聞く
子育ては成長の鏡
→一年でたくさん成長する、自分はどうだったかを見つめさせてくれる
10.伊佐山さん
ただ一心に愛情を、伝える
難しいことに挑戦しようとする時、誰かとぶつかってしまった時、恥ずかしくなるような失敗をしてしまった時、どんな時でも戻れる場所があれば、リスクを取ることは怖くなくなります" -
【概要】40代以下の男性経営者10名が、子育てや家庭運営についてどう考え、行動しているかが、かなり具体的にインタビューされています。
【感想】ただの『イクメン』子育て論と一線を画すのは、経営者の視点で子育てが語られること。経営論に通づる子育ての試行錯誤が垣間見え、親して、また1人の社会人としても勉強になる1冊でした。
【個人的にグッときたところ】
・p60「頭が良くて仕事ができる人は、子育ても先回りして引っ張る人が多いようです。けれども僕は、できるだけ寄り添うことに徹したい。」
私も仕事と家庭を両立して回していこうとして、子育てにおいても効率を求めてしまい、子どもの主体性を置き去りにしてしまいそうになる事があります。子どもの人生の主役は子ども自身!を思い出させてくれた一説でした。 -
小さいこどもがいる経営者へのインタビューをまとめた本です。
参考にはなりますが、あくまで一個人の意見です。また、経営者でお金があるからこそ実現できることも多々あります。
お金で解決するといっても庶民には限界があるので。。 -
経営学を子育てに取り入れているというより、経営者の子育ての話をまとめた1冊。それぞれの子育て論に多少の差異はあるものの、共通していることは子供と接する時間を工夫して捻出しているところ。色々な子育て論はあるものの、結局はどれだけ子供と接する時間を密にできるかが重要だということ。