Hit Refresh(ヒット リフレッシュ) マイクロソフト再興とテクノロジーの未来
- 日経BP (2017年11月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822255336
作品紹介・あらすじ
マイクロソフト再興のキーマン、サティア・ナデラとは何者か?
本書Hit Refreshは、変革をテーマにしている。
CEOであるナデラの心の中や、マイクロソフトの中で現在起きている変革、
さらには、近い将来押し寄せる、革新的テクノロジーの波によって
日常生活に起こる変革である。
その時、私たちは、どう「リフレッシュ」ボタンを押せばいいのか。
オーストリアの詩人、リルケの言葉は、ある真実を教えてくれる。
行く手に待ち受けているものは私たちの中にあり、
一人ひとりが現在取る進路によって決まる──。
その進路決定に至る決断こそ、本書でサティア・ナデラが記そうとしたことである。
感想・レビュー・書評
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復活したマイクロソフト。
そのマイクロソフトを立て直した立役者である3代目CEOによる書籍。
もっとゴリゴリにリーダーシップを発揮して、
会社の変革を行ったかと思いきや、本の中身は意外にソフトで、
会社の文化をまず変えようとするなど、
いわゆる7Sの中でもソフト面が中心の改革です。
(実際はそんなことなかったのかもしれないですが。)
巨大企業のCEOの視座として、興味深かったのは、
単に会社を良くするだけでなく、社会を良くすることもしっかりと意識して、
マイクロソフトの経営がなされている点。
特に、マイクロソフトのパーパス設定に関しては、
マイクロソフトとは何の関係のない自分にも共感できる部分がありました。
とはいえ、何かと批判されやすいほど巨大化した大企業ですし、
歴史的にも他社を叩き潰してでものし上がってきた企業でもあり、
建前的というか、批判をかわすという意味合いで
こういう本になったという疑いも持ってしまいます。
著者自身の人間性は素晴らしいと思われるので、ちょっと考えすぎか!?とも思いますが。。
少なくとも大企業のCEOであれば、
これくらいの視座を持って会社の経営にあたらないといけないのだな、
という一つの指針にはなる本かと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ナデラの等身大の生い立ち、リーダーとしての矜持、そしてテクノロジーが今後の社会にどう影響・貢献するのかを示唆してくれる。彼の人柄なのか、読んでいて、非常に清々しい気持ちにさせてくれる。
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停滞が続く大企業に変革を起こしたい人に是非読んでほしい一冊。
企業は、いかにして業績を伸ばすことができるのか?
ポジショニング戦略だけでは、差別化は難しい。ケイパビリティ戦略を強引に進めても組織は付いて来ず、急激な変化は起こしづらい。大企業なら、特に大きな変化は起こしづらい。
しかし、文化を変え、一人一人の社員の行動を変え、社員の力が結集することで大きな変化につなげることができるかもしれない。
実行力の時代だからこそ、いま、会社の文化を見直したいという人に是非読んでほしい。 -
2024年3月4日読了。マイクロソフト3代目・現CEOのサティア・ナデラ氏による、自身の生い立ちや哲学、活力を失ったMSという大企業を復活させたストーリーと未来への構想など。「CEOというより哲学者」という評を見たことがあるが、よくいる好戦的・野心的で傍若無人なCEOとは異なる内省的・思索的なキャラクターが伝わる、スティーブ・バルマーの後だったからうまくいったのか、「Growth Mindset」の考え方はどの組織の再生にも当てはまるものなのか…?まだ組織を改革している途中でこのような本を出すことには勇気もいるだろうし批判もあったろうけど、「鉄は熱いうちに打て」ということなのか、この人なりの誠実さなのだと思う…。短い時期ではあったがこの組織で働けたのはよかったな。
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技術ファーストだな 嘘くさ
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全IT起業家必読の本だと思う。インド人として三人目のMicrosoft社長になったナデラの頭の中。人工知能、複合現実、量子コンピューティング。テクノロジーの進展で刻々と変わる世界地図を見据えながら、大企業の変革に挑む彼の哲学がこれでもかと言語化されてる。
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企業文化がどれほど大事なものかが分かった。
上意下達のビジョンやバリュー、戦略と違い、文化は社員の中に浸透していく。会社がスケールしても、浸透は続く。文化がビジョンと合っていれば、上層部のビジョンを皆で見ることができる。
米国の大企業は、社会の基盤になる事を目線に置いているように見える。一方、日本の大企業は、そこまでの遠大な視点がないように思える。日本企業に文化を作るというアプローチがないのは、会社の目線が米国よりも近いからなのだろうか? -
( オンラインコミュニティ「Book Bar for Leaders」内で紹介 )
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前半部分はまだCEOになってから3年程度のサティア・ナデラの自伝的な側面もあるのですけど、マイクロソフトとという会社の存在意義や「魂」は何か。世界の人々のより良い未来為に何をなすべきか。というようなことを哲学的に考え続けて、解を見つけて立て直していく様子が書かれています。
OSからモバイルファースト、クラウドファーストへのビジネスモデルの大転換や顧客との関係性を見直し、敵対するかもしれない同業者との関係も柔軟に考え、企業文化を重視し、組織の能力を最大化する。
マイクロソフトという企業に対して期待を抱かせると同時に、読み終わった後、この人物がただ者ではないことと、会社の将来がどうなるのか興味深いと思いました。 -
自社トップの推薦書。会社の存在する理由や自分の役職の存在理由、さらには生きる理由を問い続けることには非常に共感を覚えた。ここをしっかりすれば、ブレないし、共感する人も集まる。
一方で、この本に書かれている思想が、まだまだ自社には浸透していないのであることも同時に実感。