ビジネス思考法使いこなしブック

著者 :
  • 日本能率協会マネジメントセンター
3.79
  • (9)
  • (18)
  • (14)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 245
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820747901

作品紹介・あらすじ

思考のクセに気づく!考え方の筋道がわかる14のケーススタディ。問題解決力が加速する地頭の鍛え方。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ラテラルシンキング=水平思考は初めて知った。類推とかで他のヒントから思考を立てる方法。
    個人的にはクリティカルシンキングができるようになりたい。認知バイアスに引っかからないように頭に入れたい。認知バイアスの内のハロー効果、コンコルド効果、リスキーシフト、バンドワゴン効果についてはファストアンドスローの中にもでてきた。
    ハロー効果→1つの特徴だけでその人の全体を印象付けてしまう。あの人は野球が得意だから、スポーツ全体なんでもできる。
    コンコルド効果→損失分を補おうとして、さらに深みにはまっていく。ギャンブル全部に言える。
    リスキーシフト→他の人がやっていることに同調。赤信号でもみんなが渡っているから渡っちゃおう。
    バンドワゴン効果→みんながあいつのことをああいう風に言っているから、俺もそう思う。自分の意見を持たずに周りの空気に流されること。

    事例を参照に進めていくのは面白かった。簡単に読めるが全ての内容を理解・暗記するのは難しく、何回も読むべき本。とても勉強になった。

  • ナイスハーベスト社という架空のパン会社で働く3人。それぞれロジカルシンキング、ラテラルシンキング、クリティカルシンキングが得意で、各フレームワークを用いてケーススタディしていく。知ってても使えなければ意味がないということで、実際の話をわかりやすくパン会社に当てはめた想定がでてくる。例えばカップヌードルとか、楽天球団とか、スタバとか、コダック社とか、ローズベルトの大統領選勝利とか、TPP交渉とか。わかりやすくてよく勉強になった。

  • 【書評】3つの思考法を使い分けよ!『ビジネス思考法使いこなしブック』

    本書では左脳的思考法について取り扱う。
    ロジカル、ラテラル、クリティカルという3種類の左脳的思考法を、
    実例形式で学ぶことができる。

    ロジカルは「要素を分解する」こと。
    ラテラルは「他の分野の方法をもってくる」こと。
    クリティカルは「前提が合ってるかを考える」こと。
    上記は基本的な考え方で、それぞれに合わせた考え方のフレームワークがある。

    特に「認知バイアス」の考え方が興味深い。
    「思い込み」ほど思考を止めるものはない。
    クリティカルな思考は、思考停止を防ぐことができる。
    「当たり前」になっていることだからこそ、
    改めて考え直すことができる余地がある。

    本書にあるような様々なフレームワークから
    自分が普段使わないものを、まず1つ実際に使ってみる。
    そうすることで、自分が使っていなかった思考法を意識することができる。
    上記を繰り返すことで、使えるフレームワークが増えていき、
    自身の考え方のレパートリーを増やすことができる。

    本書を読んで感じたことは、
    「思考の偏りを意識」することが大事だということだ。
    どの考え方も一長一短がある。
    大事なのは使い分けることだ。
    どの考え方が自分に足りないかを日々意識する。
    その上で様々な考え方にトライすることで、
    自身の思考を活性化していきたい。

  • フレームワークを知っていることは大切なことだが、
    そもそもの考え方、アプローチ法が分かっていないと
    宝の持ち腐れだし、いざというときに使えない。

    本書はビジネスにおける課題解決に向けたアプローチ法を
    ケースも含めて説明してくれています。
    意外とラテラルシンキングのような考え方は出来ていないと
    自分でもやってみて感じました。

    【勉強になったこと】
    ・問題解決の根幹をなす3つの思考法
     ロジカルシンキング:
      論理的に物事をブレイクダウンする垂直思考。
      複雑で大きな問題を前にした時、単純な単位に問題を
      切り分けるにはどうしたらよいかと地道に考える。
     ラテラルシンキング:
      結果に至るプロセスの多様性に着目して最も効果的な
      解決策を見出す水平思考。もっと簡単に出来るやり方は
      ないか、似たような事例はないかと、様々な可能性を考慮。
     クリティカルシンキング:
      状況を疑い、Why/So Whatの両面から、本当に達成
      すべき目的に対する解決さくを示す探求思考。
      本質的な問題は何か、もっと実践的なやり方はないか
      と与えられた情報に対して主体的な課題設定を行う。

    ・クリティカルシンキングのうち、弁証法では、検討素案
     となるテーゼをまず示し、これに対するアンチテーゼを
     議論の中から取り出す。これらからジンテーゼ(折衷案)
     をまとめる。

    ・課題解決に向けたアプローチ手順
     ①クリティカルシンキングで状況を疑う
     ②ラテラルシンキングで周囲から類似事例を探す
     ③ロジカルシンキングで問題をブレイクダウンする
     ④総合的に物事を捉える
     上記を何度も繰り返すことが大切。

    ・各思考法で使うフレームワーク
     ロジカルシンキング:
      広がり :MECE、ベン図
      深さ  :ロジックツリー、ピラミッドストラクチャー
      並び  :IPO、TOC、ストーリー法
      つながり:因果関係・相関関係、親和図法
     ラテラルシンキング:
      ひらめき:ブレインストーミング
      ムリヤリ:欠点希望点列挙法、SCAMPER
      マネ  :ミメーシス・ミミック、シネクテクス法
     クリティカルシンキング:
      見える化:ヒストグラム、BATNA/ZOPA
      対比  :プロコン、フィットギャップ分析、ジレンマ
      思い込み:PAC思考、オッカムの剃刀、認知バイアス

    ・説明変数は多ければよいというものではない。
     少なくても説明が成立出来るのであれば、可能な限り
     そぎ落とすこと。そうすることで相手にも伝わる。

  • ロジカルシンキング
    リテラルシンキング
    クリティカルシンキングとは
    どういう考え方のことで、
    問題にはどんなアプローチの
    仕方があるのか教えてくれる。
    深入りし過ぎてないので
    読みやすく、入門には良い。

  • 親近感のわくイラストとケーススタディの豊富さでロジカルシンキング、ラテラルシンキング、クリティカルシンキングについて知ることができた。
    ビジネス思考に興味があれば誰でも楽しく読める。
    他店で人気のパンがなぜ売れ残るのか?に対する3つの思考法のアプローチの違いを講評付きで解説してあったり、カップラーメンの逆転の発想を元にしたパン屋のケーススタディが示してあったりして興味深い。

  • ストーリー仕立てのケーススタディつきで、バカで感情的な人間にも分かりやすかった。

  • ★ケーススタディを通じて、ロジカル、ラテラル、クリティカルシンキングの使い方が学べる良書である。

  • No.570
    ロジカルシンキング、ラテラルシンキング、クリティカルシンキングの関係と具体的な使い方がよくわかる。

  • 「入社3年目くらいまでは先輩から言われた通りに言われたことだけをやっていればいい。」

    そんな考え方を許容している組織はよほど人材育成に余裕のあるところぐらいだ。多くの大手企業は3ヶ月から半年で新入社員研修を終わらせ、あとは実戦トレーニング。そこには、1から10まで指導してくれる講師のような先輩がいるとは限らない。むしろ、「XXの資料をまとめておいてほしい」、「XXとの打ち合わせをセットしておくように」といった仕事の概要をざっくりと伝えられて、後は自分で考えなければならない。

    入社2年目ともなれば、自分の下に後輩ができるわけで、彼らに対して指導できるくらいの仕事力を付けておくことは普通に要求されるのが昨今の現場だ。人から言われたことだけをやって評価される時期というのは意外に短く、だからこそ、自分で考える力を養う必要がある。

    「ロジカルシンキングを勉強しました」

    そういって得意げにしている人を見ると、そのロジカルシンキングが仕事でどう役に立っているのか聞いてみたくなる。きっと、論理的に考えることができます、なんて答えが返ってくるだろうが、論理的に物事を考えるだけで仕事は前に進むのだろうか?

    残念ながら、答えはNoだ。

    たとえば、自社の製品を使っている消費者に感想を聞きたいと考える。どうやって感想を聞いたらいいだろうか。論理的に考えるなら、「これから販売する製品にアンケートはがきを付けて、それを集計する」という答えでも筋は通っている。しかし、これが全然ダメな回答であることは至極明白。なぜなら、消費者がはがきを出すインセンティブがそこにないからだ。消費者側の観点が欠けているから、こんな答えになってしまう。

    つまり、考える力を付けるためには、様々な観点から問題を見つめる方法が必要なのだ。

    この本では、問題解決をするために考え方にはロジカルシンキングのほかに、ラテラルシンキング、クリティカルシンキングを取り上げており、この3つを合わせてビジネス思考法と呼んでいる。

    簡単に言えば、次のような発想で物事を考えよう、ということだ。

    ●ロジカルシンキング:
    「単純な単位に問題を切り分けるにはどうしたらよいだろうか」

    ●ラテラルシンキング:
    「もっとかんたんにできるやり方はないだろうか、似たような事例ではどうやっているのだろうか」

    ●クリティカルシンキング:
    「本質的な問題は何であるか、もっと実践的なやり方はないのか」

    いくつか類書に目を通しているが、この3つのシンキングをしっかりとかき分けている本は少なく、あったとしても字面だけの難解なものばかりだった。しかし、この本では、3人のキャラクターがロジカル、ラテラル、クリティカルシンキングを具現化した振る舞いでケーススタディが設定されており、それがとても分かりやすい。

    この本の内容を理解するのに、論理的に物事を考えるトレーニングを学生時代にしてきた人ならすんなり理解できるレベルだと思うが、正直なところ、一般的なスキルを持つ日本の社会人なら3年目以降でないと理解が難しいかもしれない。これは、新卒社員の能力を過小評価しているのではなく、実戦の場でこのような問題解決思考を教えることができる先輩社員が不足しているからだ。

    とはいえ、多くの企業が求める「自分で考えることができる人材」になるには、こういったことを身につける必要がある。思考法の入門書として手元に置いておいておきたい。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

吉澤準特…コンサルティングファーム勤務。専門領域における日本支社の実務責任者を務める。IT部門に対するコンサルティングを手がけ、ロジカルシンキング/図解作成/文章術/仕事術/ファシリテーション/コーチングにも造詣が深い。著書:『超・整理術』(三笠書房)、『図解作成の基本』(すばる舎)、『資料作成の基本』『フレームワーク使いこなしブック』(日本能率協会マネジメントセンター)、『外資系コンサルのビジネス文書作成術』(東洋経済新報社)、『外資系コンサルの仕事を片づける技術』(ダイヤモンド社)など多数。

「2023年 『"はかどる人"の整理思考 仕事がスッキリ片づく4つのルール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉澤準特の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×