本当の仕事 自分に嘘をつかない生き方・働き方

著者 :
  • 日本能率協会マネジメントセンター
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820719144

作品紹介・あらすじ

もし今のまま働き続けて、人生最期に「後悔しない」と言い切れますか?コーチングの第一人者による異色の仕事論。

感想・レビュー・書評

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  • 「本当の仕事」榎本英剛


    純粋意欲とそうでない意欲
    <純粋意欲>
    理由がない
    それ自体が目的
    ただ自然に湧いてくる
    魂が潤う

    <純粋でない意欲>
    理由がある
    他の何かの手段
    恐れや不安が根底にある
    魂が擦り減る

    純粋意欲はあなたの存在意義に気づくためにあなたに与えられた贈り物。

    純粋意欲は世の中のニーズを映し出す鏡。それに従うことがその人が果たすべき事業=天職。

    ポートフォリオキャリア
    「収入が得られるがやりたくないこと」を持ちながら、「収入が得られないがやりたいこと」を始める。やり続ければやりたいことは収入が得られるようになる。

    自由で創造的な生き方をする為に複数の収入源を持つ。

    純粋意欲を聞くと、人はそれに応援したくなる。

    自らの純粋意欲に素直に従い、とるべき行動をとっていれば幸運を呼び込める。

    「何をやっているか」ではなく、「なぜやっているか」が大事。

    仕事そのものよりも、その仕事を通して、どんなメッセージを伝えたいのかが大事。

    アメリカ先住民における「大人」とは「ビジョンを持った人」の事。自分の理想に蓋をした人ではない。

    かたちあるものではなく、今まで自分がしがみついてきた考え方やものの見方を手放す。

    自分が結果をコントロールしようとするのを手放す。

    天職創造の4ステップ
    1.自分の純粋意欲に気づく
    2.気づいた純粋意欲を人に話す
    3.そこで起こる共鳴を見極める
    4.その共鳴を指針として行動を起こす

    「世に生を得るは事をなすにあり。」坂本龍馬

  • メモ
    ○仕事とは「大事なことをしている感覚」
    ★著者は物事を仕事と捉えると力が湧いてくるタイプだから、留学を仕事として捉えて頑張ることができた。家事や勉強や就活も仕事になりうる?
    しかし、仕事と捉えると逆にモチベーションが下がる人もいるのではないか。
    ○精神的な豊かさとは、自分の存在意義を実感できているかどうか。流暢に語れる必要はなく、それが何かわからないけどたしかにあると感じていること。信じることで前向きになれるので、意志と選択の問題。
    ナチス収容所で生き残ったのは、意味を見出していた人たち。意味づけ一つで人生が劇的に変わりうる。
    ○日本人の代表的な仕事観(めがね)
    1 仕事は生計をたてる手段
    収入の低さがその人の自尊心まで低くしている(主婦、学生)。しかし、職業や所属企業・役職への同一視、地位や人脈など「かたちのあるもの」で自分を定義するのはリスクが高い。なぜならかたちあるものは変化に弱いから。これからは、仕事とは「自らの存在意義を探求し、それを表現すること」という捉え方が必要。存在意義は人から愛されること、自分が幸せになることなど自己完結するものではなく、外に出て他者と関わって役に立てたときに実感できる。

    2 仕事はやりたくないことをやること
    なぜかわからないけどとにかくやりたい。他人が何と言おうともやりたい。それが純粋意欲。日々の小さな純粋意欲に従っていくと、いつの間にか自らの存在意義にいきつく。

    人が「やりたいこと」をやらない理由
    ・やりたいことをやるのはいけないことだと思っている
    ・自分が何をやりたいかわからない
    ・やりたいことをやってカツ食べていくための方法がわからない
    ・やりたいことをやるのをサポートする環境がない

    やりたいことの中にもやりたくないことが含まれている。苦しいことを補って余りあるほどの精神的な喜びがあるからこそ試練に耐えられる。他の純粋意欲と組み合わせるなど。

    苦しみや悲しみをきっかけに転職に行きつく人もいる。

    ★どんな仕事もやりたい人がいる、と著者はいうけど、皆がやりたがらない仕事はあると思うな・・・。マザーテレサみたいな人なんてレアケースだし。あとは、やりたい仕事だと思って勉強して飛び込んでみても違うと思った場合、どうするか。どこまで頑張ってみるかの見極めはどうしたらいいのだろう。

    3 仕事は既存の職業に自分を合わせること
    これからは、仕事を自分に合わせる。独立しなくても存在意義から自分の仕事をとらえることも創職のひとつ。

    4 仕事とは同時に一つしか持てないものである
    現在は技術の進歩や政府の非正規雇用への転換政策で、いわゆる「定職」がなくなりつつある。1つの仕事から生計を立てるのに必要なお金をすべて得るという一昔前は当たり前であったことが、だんだん難しくなってきている。複職すると、それぞれに対する依存度が低くなる分、自由度が上がる。
    かといって、いきなりやりたいことで収入を得るには時間がかかる。なので、まず生計を立てるための仕事(タクシージョブ)をしながら、空いた時間で週1日でもやりたいことをやって生計を立てられるようになることを目指す。タクシージョブに適した仕事としては、勤務時間がはっきり決まっていて、いつ働くかという時間的自由が利くもの。たとえばウェイターや電話オペレーターなど。
    複数の職業の組み合わせ=ポートフォリオ・キャリア
    『ワクワクする仕事をしていれば、自然とお金はやってくる』(原題:Do what you love, the money will follow)
    同じ複職でも一貫性のあるものの方が精神的な豊かさにつながるのでは。

    ★たしかに正社員の枠はどんどん減っていってハードルも上がっている。しかし、複職して自由になれるかどうかはその人のスキルや運もある。正社員でも自由(時間)もお金もあるという人もたくさんいるだろうし。

    ○悪魔のささやきは私たちを傷つけるためではなく、傷つかないように守ろうとしてくれている。

    〇本当の仕事とは、「何」をやっているかより「なぜ」やっているか
    例:営業・・・外で動き回るのが好き、人と話すのが好き、説得するのが好き、その商品が好き
    その仕事を通してどういうメッセージを伝えたいか

    〇まず、自分の純粋意欲を誰かに話す。
    〇共鳴を通して集まってきた情報に基づいて、とりあえず行動する。例えば紹介された人に会ってみる。本を勧められたら読んでみる。

  • 自分の天職、について考えさせられる本。自分の純粋意欲従うことが自分の天職への道と繋がっているし、正しい道を選べば自然と周りからの支援も得られる。そうはいってもこれは無理、などと恐れの心を捨てること。とにかく勇気をもって小さなことからでも動き出すことが重要だと気づいた。

  • ( オンラインコミュニティ「Book Bar for Leaders」内で紹介 )

  • 仕事への色眼鏡
    生計を立てるための手段、やりたくないことをやる、既存の職業に自分を合わせる、同時に1つしかもてない
    色眼鏡への反論
    仕事は、自らの存在意義を探求し、実現すること
    やりたいことをやる、自分に合わせる、同時に複数持っても良い
    モノの時代:物質的な豊かさ、富、量、科学、お金
    ココロの時代:精神的な豊かさ、意味、質、哲学、存在意義

    純粋意欲、自分がココロからこれがやりたいと思うもの、それに理由はない。
    純粋意欲:理由がない、それ自体が目的、ただ自然に湧いてくる、魂が潤う
    非純粋意欲:理由がある、他のなにかの手段、恐れや不安が根底にある、魂がすり減る
    天職創造4つのステップ
    1自分の純粋意欲に気づく
    2気づいた純粋意欲を人に話す
    3そこで起こる共鳴を見極める
    4その共鳴を指針として行動を起こす

  • 2021/4/16 読了

    外側から見ると中途半端である
    今の自分に刺さる内容であった。

    "仕事"という言葉の意味を丁寧に掘り下げていくのが本書で、とりわけ"モノの時代"→"ココロの時代"へのシフトにより、仕事の定義が変わったからはじまり、知らずうちに刷り込まれた仕事観に一石を投じるというか、4つの思い込みのメガネを優しく語りかける口調で更新していく、新しいメガネにかけ直してくるプロセスがこの本を通じて体感できる。

    適職なんか見あたるわけがなくて、
    なぜならひとえに仕事で括れないほど、自分という存在は広く多義に満ちているっていう前提の転換が本書を読む際にフックとなって、気づいたらあっという間に読了していた。

  • 天職とは何か。自らの純粋意欲と向き合うことで、少しずつ開けてくる未来。まだ、自分も道半ばではあるが、歩み始めている。そんな人を勇気づけてくれる本である。

  • モノの時代からココロの時代へ。
    人類の歴史は解放の歴史で、
    今、人は精神的な解放を求めている。

  • 前向きに生きていく意欲を与えてくれる本であった。素晴らしい。

  • 押し付けがましくないところが読みやすい。仕事に対してモヤモヤしている人に勧めたい本。

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著者プロフィール

よく生きる研究所代表。人の可能性を引き出すコミュニケーションとして知られるコーチングを日本に紹介、今や日本有数のコーチ養成機関となったCTIジャパン(現・ウエイクアップ)の創立者。また、持続可能な未来を市民の手で創るための世界的な活動であるトランジション・タウンおよびチェンジ・ザ・ドリームを日本に紹介。著書に『部下を伸ばすコーチング』(1999年、PHP研究所)、『本当の仕事』(2014年、日本能率協会マネジメントセンター)、翻訳に関わった書籍に『バーチャル・チーム』(1998年、ダイヤモンド社)、『コーチング・バイブル』(2002年、東洋経済新報社)、『トランジション・ハンドブック』(2013年、第三書館)、『アクティブ・ホープ』(2015年、春秋社)がある。

「2017年 『本当の自分を生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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