- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784820718154
感想・レビュー・書評
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リーダーシップの真髄は自分の価値観を示すことという考えが他の書物とは異なる発想であり感銘を受けた。
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マネジメント論の本かと思って読みはじめたけど、
このリーダーシップは、
「孤独を受け入れ、ほかの誰でもない、自分自身の人生を誠実に生きる力のこと。リーダーとはその力を持っているか、または持とうとしている人」のこと。
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読了、刺さりました。経営者になってから自分に向き合う時間が増えましたが、リーダーシップは他人への影響力ではなく、「自分の価値観どおりに行動する力」であるとする論考が成る程でした。周囲の”こうあるべき”に影響されることなく、自分の価値観を研ぎ澄ませることが、結果として人を惹きつける。
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リーダーシップとは自分の価値観通りに行動すること。
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”酒井穣さんの考えるリーダーシップ論。よく言われる「人を巻き込む力」ではなく、「自分の価値観を示す」ことが本質ではないかという問いに、ガーンと頭を揺さぶられる。僕もそちらにこそ興味を覚える。
<読書メモ>
★私たちは「自分の価値観を示す」という、人間にしかできない、おそらくは人間にとって最も重要なテーマを忘れてきたのではないでしょうか。
しかし私は、これまで「人を巻き込む力」よりもむしろ「自分の価値観を示す」という部分に、人間のリーダーシップの本質を強く感じてきました。(p.18)
#人を巻き込む力より、自分の価値観を示す!
・私が強い興味を持っているのは、<b>価値観どおりに行動できる人は、どのようにして自分だけの価値観を獲得し、孤独をはねのけ、自分の信じることに絶え間ない情熱をそそぐことができるのか</b>、ということです。(p.27)
・私にとって、<b>人間のリーダーシップとは、孤独を受け入れ、他の誰でもない、自分自身の人生を誠実に生きる力のことであり、リーダーとは、その力を持っているか、または持とうとしている人</b>のことです。(p.32)
・マインド・フルネスは、自分の人生を「思い込み」にまかせてしまうことなく、自分の人生にきちんと参加し、しっかりと生きるためのスキルです。(p.40)
#ワシントン大学 マーシャ・リネハン教授が提唱する弁証法的行動療法(Dialectical Behavior Therapy:DBT)に登場する考え方。⇔マインド・レス(なんとなく)。
★私は、マインド・フルネスに積み上げた、「自分の本心」の集合こそ、人間の「価値観」だと考えています。そして、そんな自分の価値観に忠実に生きることは、人間の「幸福感」と密接に関係しているはずなのです。(p.47)
・自分が本当に「やりたいこと」というのは、こうした断片的な「好きなこと」を編集することでしか得られないように思います。(p.68)
・個人の学習効率を考える場合、個人は、居心地の良くなったコミュニティーから「卒業」していくことが必要だと考えられるのです。(p.73)
・進むべき道は、たった1つしかありません。「まず、?自分の人生をかけて戦いを挑む重要な問題を吟味してから、?そこで自らの解を磨き込め」というのがそれです。(p.120)
#お、今月の読書会の『イシューからはじめよ』に通じるものが…。
・Stay Hungry, Stay Foolish
by Steve Jobs
(中略)
僕は次のように解釈しています。
「腹ペコな状態に体を慣らしておけ。そうすれば、自分が本当にやりたいことを追い求めるに足る環境を得ることが出来るから」
勿論、環境を整えるだけでは不十分で、行動を取らなければなりません。その際にカギとなる考え方がstay foolishなのでしょう。世間一般に共通する“普通”という基準があるとすれば、その基準から自由になることが兎に角重要になる訳です。バカバカしく生きていこうや、と。(pp.196-197:発刊によせて by 保田朋哉さん)
★私は、本を執筆するとき「将来、なにかに困ったときの娘」に向けて書くことを信条としています。(p.204:おわりに)
#真似しよう
・勇気とはなにかを定義することは、今の私には難しいのですが、少なくともそれは、行動として「ジャンプ」することでしょう。その行動に、周囲はきっと「驚き」ます。だからこそ、そこには「自分だけの人生」があると伝えたいのです。
#飛ぶ勇気。ロジカルに一意な解を導き出すだけではなく、基本的情動で心をもった自分だけの解を創り上げること。” -
常に自分の価値観通りに行動すること、その力
自分らしく生きるために必要なこととしてのリーダーシップ -
リーダーシップを必要としているのは
自分自身
どういう生き方をするか -
2011年8月16日のブログより
http://jqut.blog98.fc2.com/blog-entry-1336.html
酒井穣さんの著書です。何となくこちらで紹介するのが遅れていました。ごめんなさい。
実は震災後にしばらく本を読む気がしない時期がありました。人生であれだけ本を読まなかった時期はありません。そして、震災後に初めて読んだのがこの本でした。ただ、本は読めるようになったのですが、それについて書くということがなかなかできずに、紹介が大変に遅れました。いろんな意味で、今は世の中は「普通」になってきたのかもしれませんが、あの頃の心持ちは時折、反芻して忘れないようにしています。風化させてはいけないものがたくさんありますし、なんかいろいろと本質的なものがみえた時期でもありました。そして、いまだに終わっていない現実が山ほどあります。
さて、本の話に戻ります。
普通「リーダーシップ」に関係する本を手に取ろうとする人はどんな人でしょうか。
多くは、自らが何らかのかたちで「リーダー」として期待され、職場なり何なりの集団の中で「リーダーシップ」を発揮することを求められ、にもかかわらずそれがどうもうまくいっていない、こういった状態の人が「リーダーシップ」に関係する本を書店で手に取るのではないかと思います。
いわゆる経営学的な見地からのリーダーシップ論、いやもっといえばハウツー的なリーダーシップ論が世の中では求められており、それに応えようとしている書籍が本屋に大量に並んでいます。しかも、次々と出たり消えたりしながら。
そんな思いで本書を開くと、素敵な裏切り感が突きつけられます。そう、本書は「リーダーシップ」の本ではけしてなく「人生」の本なのです。もっとも典型的にこれを語っているのが以下のフレーズでしょうか。
「私にとって、人間のリーダーシップとは、孤独を受け入れ、他の誰でもない、自分自身の人生を誠実に生きる力のことであり、リーダーとは、その力を持っているか、また持とうとしている人のことです」。
さらには「リーダーシップとは、自分の価値観どおりに行動すること」とまで言い切られています。
ノウハウ本的な色彩を求めた中でたまたま本書に出会った人は、どう生きるかの腹を括っていない人がいわゆるリーダーシップを発揮できるはずもないことに気づくでしょうし、それ以上に本書における「リーダーシップ」なくしてこれからの世界で生き残るのがいかに困難であるかを知り、上っ面のノウハウの取得で何かが解決できるわけではないのが今の時代だということにも気づくでしょう。この本が3月20日に発刊されたことにも、結果的には何かの意味があります。
それだけ、大切な本ですよ。 -
リーダーシップでなくとも、大事な事が書いてあった。
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何度も読み返したい一冊。リーダーシップの極意を学べる一冊です。