下剋上受験[文庫版] ―両親は中卒 それでも娘は最難関中学を目指した!
- 産経新聞出版 (2016年12月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784819112970
感想・レビュー・書評
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両親は中卒、それでも娘は最難関中学を目指す。父が語る真実の物語。
この娘さんと同じ5年生の娘を持つ父親として興味を持たずに読むことはできませんでした。
私立中学受験など、全く考えたことがなかったので、ページをめくるたびに中学受験の裏側のすさまじさに驚かされてしまいました。
確かに、ここまでする必要があるのかと過激さを禁じ得ないところがあるのも事実ですが、逆にここまで自分の子供と真剣に向き合う姿に感銘を受けました。
娘に対して今までよりもちょっと真剣に向き合っていこうと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
お世話になっている紀伊國屋書店の店員さんにオススメ頂き、読ませて頂きました。
2017/1/13金曜日からドラマもスタートするそうです。
負のスパイラルを正のスパイラルへ。
氾濫する川の流路を変更するため自分(親が)人柱になってでもやりきるという強い意志。
受験を通じて、勉強だけではなく、人生にとってもっと大切なことを学んでいく姿。
子どもを変えるのではなく、親自らが変わっていくことにより、一緒に成長していく。
具体的な塾名や本の名前、学校名がどんどん出てきます。
親子の愛情あふれる感動の作品です。
2016年末に読了 -
テレビドラマ化もされた,中卒の父とその娘の,中学受験ストーリー。すべて実話。
中卒の両親のもとに育ち,自身も中卒。奥さんも中卒。
だが,社会で生きていく中で,中卒の生きづらさを感じていた。自分が中卒だとわかった途端,態度を変える人々。重要で責任のある仕事は学歴のあるものが持っていってしまう。当然給料も高い。
娘に,同じ道は歩ませたくない。父と娘,中学受験を目指す。
だが,中学進学向けの塾だと,一番下のクラスに入れられ,女子最高難度の桜蔭学園を目指すことはできないだろう。それに費用もばかにならない。
そう考えた父は,娘と二人,親塾を始める。娘といっしょに,中学受験に向けた問題に取り組むのだ。
とにかく,娘の佳織さんも頑張っていたが,難関校受験向けの学習を一緒に頑張る父,信一さんもすごい。
娘との勉強が終わったあとの深夜に,問題集にじっさいに取り組んでいるのである。
娘にやらせる前に,自分自身でも解いてみる。どんなに時間がかかっても。
よく,子供に命令するのではなく,やってみせ,そのうしろ姿を子供に見せるのだ,とは言われるが,それを実践するのは難しい。ましてや,難関校の入試問題である。中学入試とはいえ,「つるかめ算」「周期算」「旅人算」「流水算」など,小学校では習わない特殊算の解法や,文章題でどれを使うかの判断。高卒,大卒の普通の大人でも難しいのではないか。
また,父信一さんの言葉も重い。過程が大切だというのは,結果を残したから言えることであって,結果を残していないことにはどうしようもない。結果にこだわるからこその過程なのだ。
中学受験を通じて,信一さんも勉強の楽しさ,ひいては学問の楽しさに気づいたのだ。そして,同じように娘さんも。
すごいことだと思う。なかなかできないことだと思う。
娘に学歴を与えたい,中卒の学歴ではいけない,というスタートから,新しいことを学ぶことが楽しい,持てる自分の知見から問題を解決していくことが面白い,と思えるようになったのだと思う。
娘の佳織さんは,最難関の桜蔭は残念ながら不合格だったが,別の難関中高一貫校に進んで,勉強に忙しいながらも充実した生活を送っているそうだ。
この文庫版の巻末にある,佳織さんの言葉がとても素晴らしい。努力したことはその後の人生に生きてくる,そう感じた。 -
お父さんの見解ばかり書かれているので娘さんがどのような様子だったのかが分からなかった。
お父さんは娘さんと一緒に勉強できてよかったと思うが娘さんは塾に行かせた方がよかったと思う。なんでできないの?は禁句だと思う。 -
これは教育指南書です。中学受験とは何かという知識を求めて読み始めるとひとつひとつのエピソードがうるさく感じるが、読み進めていくとそれは「子供のため」と「親のエゴ」の葛藤なのだと気付く。あと、「テストはゲーム」みたいな感覚で我が子には勉強してほしいと思った。
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自分達のようにしてはいけない、と頑張る父親と
それについていく娘と、辞めさせたい母親。
言われたから、とはいえ、娘が頑張っているのだから
サポートくらい…と思わずにはいられない母親。
確かに、自分から生まれたのだから無理だろう、と
母親が思うのは当然です。
父親もそう思ったから走りだしたわけですし
やって後悔する方が…と思うのですが。
物語と違い現実なので、最後にはちょっと納得。
娘は幸せのようですし、また次もあります。
頑張るのは、大事です。 -
中学受験をする子を持つ親は1度読んで欲しいなと思う本でした。
子どもと同じように勉強をする。
全く中学受験の中身を知らなかった親だったからできた宣言だとおもいました。
普通はできない。自分にはできない。でも、できることをやりたくなった。
子どもが間違えた漢字を父が10回書く。本人が書くよりも効果的らしいのでやってみよう。
国語の文章の内容は子どもにとって必要な知識であることが非常に多い。物語を通して自分なりの考えを持った大人になれるような気がする。
この時期に勉強が大事だと教えることは、躾や腹一杯食べさせることと同じくらい重要な役割だと思う。
「結構、楽しかったね」
受験勉強を締めくくる感想。
入試当日
今日この場所に辿り着いたあなたを誇りに思うよ。
親が一番考えなければならないこと。
それは我が子を何としてでもやる気にさせること。
中学受験塾はやはり偉大だ。
壁の高さを理解できる親になりたい。
勉強は世界が変わる。 -
一生にたった一度きりの中学受験、合格を目指して父親と娘が奮闘する姿を通して、人生の意味を考えさせられてました。
今の自分や置かれてる環境全てを変えることを決心して、ブレずに向き合って、一つ一つ壁を乗り越える様子が手に取るように感じらることができた。
父親は、これまでの自分自身に対峙しながら、悶え苦しみながらも、娘の未来に希望を託していく姿には涙が溢れてきました。
乗り越えたあとの爽快感とここまで成長したと感じられる手ごたえとやり遂げた自信。
乗り越えたからこそ見える景色。
著者の「人生でこれほど頑張った経験をしたことがない」という言葉にはっとさせられた。
子供達にも読ませたい
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ノウハウ本では無く小説。私は中学受験をしたことが無いので、こういう世界があるのかという面白さがあった。最初は無理そうだなという感触であるため、読むペースが遅くなったが、後半からは面白さが加速し、一気に読み切れた。娘を親塾で勉強させようと思っていたため、勉強方法についてはかなり参考になった。