- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784819112420
作品紹介・あらすじ
「ロシアと中国の軍事力、どちらが上だと思っているのか」「中国から尖閣上空はまだ見えない」「防空識別圏は重なってもいい」「朝日は世界の潮流に逆行している」-元航空幕僚長とその腹心・元空将補が、日米中の軍事力を比較しながら、「戦争できない国こそが戦争に巻き込まれる」現実を教えます。
感想・レビュー・書評
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日本と日本人が好きだから近現代歴史観を学ぶ必要があると考えた
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だいさんrespect nejidonさんrespect nejidonさん2015/06/16
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キレの良い、わかりやすい内容であるが故、引き込まれるように読んでしまったが、彼らの意見は間違ってはいないだろう。賛同できる部分も多い。
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レビュー省略
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総じて納得させられました。中国を含む世界の軍事力と自衛隊の比較、戦争を防ぐための軍備の重要性、日本の戦争アレルギー等々。僕ら若い世代が真実をみつめて、日本のために考える必要があると再確認できた。
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田母神論文を読みなおしてみる。計算があってわざと極端なことを言っているのかも、と思ったのだ。でもやっぱり違う。本気なんだろうなあ、この人。
論文では、一貫して「我が国」という表現を使っている。閣下の歴史認識では、大日本帝国も、戦後日本も「我が国」である。そりゃそうだ、と言われるかもしれないが、ドイツ人はナチスを「我が国」とは呼ばないだろう。田母神氏はあれはまずかったよな、と考えていないから、当然なのかもしれないが。
ちなみに田母神氏は「自分の国を褒めた論文で公職を追われた」と考えているようだが、自分の国ではなく、戦争を褒めたから公職を追われたのでは?
感情論はおいといて、自分の身は自分で守ったほうがリスクは減るとぼくも思う。国際政治はパワープレイで、表向きを別にすれば、理想論が通用する世界じゃない、という主張にはうなづかざるを得ない。軍事力がなければ抑止力にもならないし、発言権もない、というのも一面の真理だとも思う。
だが、だからもっと軍事力をつけるべきだ、という結論は正しいんだろうか? バカにできない軍事力を持ち、いざとなれば腕力に訴えることも辞さない度胸?のある国がかつてあった。それが70年前の「我が国」だったのでは? あれをもう一度やらかそう、と田母神氏が言っているとまでは思わない。でもあれはもうよそう、とも言ってない。このひと大丈夫なんだろうか? 負けなければいいんだ、と思っているんじゃあるまいな。よその国に攻めこんで、非戦闘員や捕虜を殺したり、女達をレイプしたり、家を燃やしたりするのが正しいこととは、ぼくにはとても思えないのだが。
自衛隊が戦うべき相手は、かつての「我が国」みたいな連中だとぼくは思う。
田母神氏と対談をしている石井という人、だんだん口数が増えてきて、後半では田母神氏より張り切ってぶちあげる。自衛隊時代の田母神氏の部下らしい。田母神氏を閣下と呼び、自身の退官祝いを、三島由紀夫が割腹した前日に森田必勝と酌み交わした部屋で催してもらったと語る。三島由紀夫は自衛隊にクーデターを呼びかけたわけなんだが・・・自衛隊って大丈夫なんだろうか? -
アメリカの軍事力は圧倒的。米中の軍事力なんて10対1にもならない。
持っている兵器が全く違う。
サイバーも軍事力。情報システムを守らなければならない。
軍事学が大学で教えられていないのは日本くらい。 -
自衛隊に在籍していらした、田母神氏・石井氏による共著の本で、現在の日本の軍事力のレベルはどの程度なのかについて解説してある本です。
逆説の日本史の井沢氏によると、日本は国内が統一されると、軍隊や警察を国が保有しなくなる時代があったとありますが、自国民を守るためにも最低限の軍備や警察力は必要だと思います。
積極的な侵略はすべきでないと思いますが、日本が攻められた場合にどの程度の対応力があるのか、中国の状態はどうなのかという私の疑問にある程度応えてくれた本でした。
第一章に戦後にGHQによる受けていた検閲の内容が書かれていましたが、朝日新聞が戦後直後に「原爆の使用を国際法違反」と報じて、直後の2日間に発行停止処分になった(p25)事実を初めて知りました。その影響を今も引きずっているのですね。
以下は気になったポイントです。
・検閲を受けてから記事をつくっていることを公言してはいけない、それをしたら放送・発行禁止処分にすると命じられていた(p24)
・中国は輸出がないと経済が成り立たない。これを支えているのは、日本からいく工業用の原料、計測機械、工作機械などの中間資本財である。岩手・宮城・福島には部品工場がたくさんある(p39)
・中国には戦闘機が2000機あるが、使えるのは400機程度で、1980年代から運用が始まった第4世代機のみ。編隊内での情報共有は日米の戦闘機ではされるが、中国の戦闘機は無線使用、30年前の自衛隊(p46、47)
・ロシアは中国に最新鋭の Su-35を輸出するが、戦闘機の性能をきめるソフトウェアは2ランクぐらい能力を下げたものを使用している(p50)
・ライセンス生産は出来合いの戦闘機を買うよりも値段は2倍かかるが、国家の自立のために必要なので日本はその方式をとっている(p51)
・日本の総理で長持ちすることができたのは、みな、アメリカの国益を大きくしようとした政治家、佐藤栄作・中曽根康弘・小泉純一郎(p52)
・F-2のソースコードをアメリカは日本に輸出しないと決めたら、三菱重工は自分でつくってしまった(p53)
・サンフランシスコ講和条約では、東京裁判に代表を出した国の過半数の同意を受けた場合には、赦免できることになっていた。そして国会では、社会党・共産党をふくむ全会一致で戦犯の免責決議をした(p66)
・短時間でスクランブルできる国は世界でも2,3カ国しかない。整備を常時きっちりと行い、パイロットもずっと待機、レーダー網で探知・識別・指令を出すことが必要なので(p73)
・日本は島が7000近くある、人が住んでいるのは400もない、しかし人が住んでいない島もキープしないと、海洋権益をまもれないので、人の住んでいない100くらいの島は少なくとも守る必要がある(p79)
・中国の潜水艦は数の上では日本の4倍あるが、海上自衛隊は中国の識別の艦がいつ動いているのかを全部知っている(p81)
・陸上戦闘は地形も活用したりして戦力差を補うことができるが、空・海の戦闘は兵器の差が絶対的な差をもつ(p90)
・日本はアメリカのGPS端末を使っているので、アメリカがGPSのコードを変えたら使えなくなる(p100)
・航空路の航空路の官制業務は、札幌・東京・福岡・那覇の4箇所だが、洋上は2006年に福岡に統一された(p110)
・領空よりも広い範囲で「防空識別圏」を設定して、国土からより遠い位置で確認しておく必要がある(p113)
・現在のレーダーは機械的に回転させないで、電波のビームだけを回転させる(p124)
・武器使用の指揮権は、方面隊の司令官にある、三沢・入間・春日・那覇の4箇所(p132)
・空の領空主権を守るのは航空自衛隊だが、領海は海上自衛隊ではなく海上保安庁、国土は陸上自衛隊ではなく、警察である(p136)
・電波はまっすぐに飛ぶので、距離が離れればはなれるほど水平線より下は死角になる(p140)
・日本は、ロシアと中国が太平洋に出ようとすると完璧に邪魔をしている位置にある、北方4島が一括で返ってこない背景。北方4島の海域はロシアの原子力潜水艦の通り道、ベーリング海・オホーツク海が凍ると太平洋にでられなくなる。尖閣も同様。日本海には海底に電線が張り巡らされているのでその上を潜水艦が通るとすべてわかる(p145,146)
・イギリスは潜水艦発射の核ミサイルのみ、フランスは地上型を廃止して、空母艦載機からの戦術核・潜水艦発射のもののみ(p147)
・日本がスパイ天国といわれるのは、秘密情報を提供した側は罰せられるが、受け取った側は罰せられない。外国のスパイがいくら受け取っても罰せられない。なので特定秘密保護法が必要(p152)
・軍人が一番戦争をしたがらない、自分が安全なところにいる人が戦争をしたがる。湾岸戦争時も統合参謀本部議長だったパウエル元国務長官は最後まで反対した(p180)
・人類の歴史において、緊縮財政で立ち直った国はない。立ち直るのは積極財政(p186)
・アメリカの戦争権限法によると、大統領命令の有効期限は2ヶ月、それが経過すると議会の同意が必要(p191)
・地域共同体の中心に神社があった、集会は神社でやったもの。そこで集会をさせないために公民館をつくった。賭け事・パチンコを流行らせたのもアメリカ。軍艦マーチはパチンコ屋だけで許可されたので、軍艦マーチの好きな日本人はパチンコ屋に行った。(p216)
2014年9月21日作成 -
マスコミの偏向が何故なのかの背景がわかった。
あわせて、大東亜戦争の正体も読むと戦後の教育と言う名の洗脳(?)にも、嗚呼と思える。どう捉えるかは別として、こういうことも知った上で自分の頭で考えていけるようになりたい。 -
すごく勉強になった。
アメリカの腹黒さは分かっていたつもりだったけど、ここまでとは。結局、誰も彼も自分のことしか考えてないんだなあ。 -
知らない事が多く、勉強になった。強くなったもの勝ち、強くなれば喧嘩なんてどの国もふっかけては来ないという考え。納得する面もあるけれど、でも核兵器を持った国が強いとか、なんか悲しい。日本軍を引っ張ってきた方だけあり、軍や戦闘機の仕組みが詳しくかかれてあり分かりやすい。こういう方達が日本を守ってくれているんだなと気付いた。色々考えさせられ、もっと考えていかなければいけないと感じた。