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- Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815807870
作品紹介・あらすじ
現代の国際秩序を問い直す。「宗主権」とは何か。西洋人が多用したこの不可思議な概念の背後に歴史的大転換を読み解くことによって、西方・東方の多元的な文化圏を統合したオスマン帝国と清朝の「普遍性」の解体をはじめて包括的に捉え、現在までつづく世界秩序の形成過程を解明した画期的著作。
感想・レビュー・書評
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「宗主権(suzerainty)」という西洋由来の概念をキーワードとして、国家やその相互関係にまつわる西洋製の概念そのものの形成過程を歴史研究の対象とすることで、世界史(東西アジアと西洋の関係史)を描きなおしてみようという試み。普遍性の重層体であった「帝国」(オスマン、清朝)が、西洋との邂逅で国民国家体制に組み込まれていく過程をめぐる様々な論点が取り上げられている。
かなり難しい内容で完全に理解できたとは言い難いが、「宗主権」などの概念そのものを当然のものとして受け入れるのではなく、そのものの形成過程まで掘り返して徹底的に考えようという本書を貫く姿勢に感銘を覚えた。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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