スタンフォードが中高生に教えていること (SB新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815607180

作品紹介・あらすじ

全米屈指の学校を率いるのは、「日本人」校長だった!

米シリコンバレーの中枢にある、スタンフォード大学を知らない人はいない。
しかし、そのスタンフォード100%傘下のオンライン学校が、いま世界で注目されていることを知る人は少ない。それがスタンフォード・オンライン・ハイスクールだ。
設立わずか15年ながら、世界33カ国に散らばる生徒たちをスタンフォード大、ハーバード大、MITなど名だたるトップ大学に輩出。オンライン高校であるにもかかわらず、ニューズウィークによる「STEM教育に力を入れる高校ランキング2020」で全米ベスト3、全米高校ランキング「Niche」の進学校で全米ナンバー1に輝き、いまや全米の親たちが最も子どもを入れたい学校になっている。

このオンライン学校を率いているのが、何と「日本人」の星友啓・校長だ。

同氏は、親や教師が当たり前のようにやっていることが逆に子どもの主体性を奪っているとして、以下の8つの誤った常識に警鐘を鳴らしている。

・【誤った常識①】:正しくできたことを褒める。
・【誤った常識②】:手取り足取り丁寧に教える。
・【誤った常識③】:評判の教材や方法にこだわる。
・【誤った常識④】:得意な学習スタイルでとことん学ばせる。
・【誤った常識⑤】:ストレスを避ける。
・【誤った常識⑥】:テストで子どもの能力を知る。
・【誤った常識⑦】:反復練習で早くできるようにする。
・【誤った常識⑧】:勉強は静かに1人でさせる。

同校ではこれら誤った常識による教育を排除することで、才能あふれる子どもたちを次々と世に送り出しているのだ。
既存の枠にとらわれない独自かつ斬新な教育を次々に実施する異色の教育家はこれらの教育のあるべき姿をどう考えるのか。本書で初めて語る。

感想・レビュー・書評

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  • とても魅力的なオンライン学校。
    生徒一人一人に合った授業スケジュールを立て、それに沿って授業、学習以外の活動を両立していく。順位付けや偏差値は、いっさいつかないのも良い事だと思う。
    新しい時代の、新しい教育。

  • これからの時代の教育のことを書いた本。
    主体性を求められるのに、今まで育ってきた環境はいかに受動的だったかがわかる。
    私は幼児教育に携わっているから小学校行ってからではなく、幼児期から生かせることがあるのでは?と思った。成果や能力を褒めるのではなく、その過程を認める関わりをしていきたい。

  • 成果や知性を誉めてしまうと、自信ややる気が増すどころか、逆の結果になる。

    教えることは新しい知識やスキルの獲得により子供の視野を広げうる一方で、考え方やものの見方を制限してしまう危険性を孕んでいる。

    ストレスの正しい利用法。
     適度なストレス反応は自分にとって良い効果をもたらしうると理解する。
     ストレスを感じたり、なぜそう感じているかを考える。心の中でシミュレーションして「もしも」のシナリオを考える。

    テストは学びを生み出す道具。
     学んだことをちょくちょく思い出すテスト
     学んだことを思い出しながらまとめる癖をつける
     学ぶ前にこれから学ぶことの診断テストをする
     テストや思い出し練習が長期記憶や学習効果の向上     につながると知る

    違った考え方で同じものを理解しようとするやり方で、学習の効率が上がる。

    脳のプラスティシティー(可塑性)今できなくとも、練習していけばできるようになる。柔軟に学習していける。

    自分で決めて考えられる子供になる環境作り
     例えばどんなこと?具体例
     どうしてそうなるの?理由、根拠
     反対の意見はどんな?反対の立場の想像
     似ているのはどこ?共通点や違い
     そうするとどうなる?帰結や結果予測
    思考のきっかけをつくる。

    哲学的ロールモデル
    探求、批判、立証

    EdTechエドテック 教育とテクノロジー

  • ●スタンフォード大学・オンラインハイスクール。中高一環のオンライン学校で全米トップ校。
    ●次々に生まれる新しいゲームに適応でき新たなゲームを自分自身で作り出す力。これを磨くには哲学が必要。
    ●成果や能力を褒めると逆に向上心が下がってしまう。
    ●手取り足取り丁寧に教えると、学びが浅くなり、探究心が削がれる。
    ●評判の教材や勉強法で学ばせると、才能をやる気をつぶしてしまいがち。
    ●得意な学習スタイルで学ばせる。脳科学に反する行為で記憶が定着しにくい。
    ●ストレスを避ける。人間のDNAに逆らって余計ストレスの悪影響が出る。適度なストレス反応が自分によってとって良い効果をもたらし得ると理解すること。
    ●テストで理解度や能力を測る。最高の学びのチャンスを逃してしまう。①テストは実力を測らないないと言う事実②テストの1番の強みを生かしていない現状。
    ●同じ問題を反復練習させる。スピードが上がっても思考力が下がる。
    ●勉強を静かに1人でやらせる。脳の半分は休止状態のまま。
    ●「反転授業」授業は、すでに予習で学んできたことを使う時間に割り当てられます。他の生徒とディスカッションをしたり、問題の演習をしたりする参加型の学習の時間。講師の講義は、予習としてテキストを読んだり録画されたレクチャーを視聴する授業前の学習に置き換えられる。
    ●究極のグローバル教室。アメリカ大統領選挙。州や地域で政治的傾向が違い、海外での取り扱われ方も国によって異なる。生徒がそれぞれの地域や国ごとの反応をディスカッションする。
    ●今日はできなかったけど、努力すればできるようになると言う成長マインドセット。やればできる!
    ●ステレオタイプの脅威。レッテル張りを回避すべき。「あなたは文系脳だから数学ができないもんね」等
    ●EdTechやオンライン教育の広がりを可能にしたのは、教材のデジタル化や教室のタブレットからだけではありません。教育や学習が分散可能となったのです。学校を選ぶのではなく、自分のための学習機会を選んで自分だけの教育をデザインしていく。そんな時代が訪れようとしています。

  • ためになりました。本で述べられている教育の実践は、日本の場合は生徒に対して未だに画一的な教育を行う事が多く、残念ながら実践しづらい場面もありますが、そこから脱却していくことを期待しています。

  • 教える側の都合ではない、学ぶ側に全力になっている様子が素晴らしい。

  • 最新の教育の在り方が分かる。
    教育より「学育」
    子どもが「学び育つ」という視点を意識して、子どもがベストで学べる学習条件をサポートするのが、「学育」のコンセプト。
    もう1回読み込みます!

  • どこかで読んだような内容で、目新しさはなかった。

  •  子どもとの接し方の参考になればと考え読みました。 その子を伸ばす答えはその子の中にあり、アプローチ方法も様々なんだなぁと思いました。

  • 生き抜く力を養う上で、ソーシャルエモーショナル学習、ウェルネスを、取り入れている。才能を伸ばす8つのティップスなど。

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著者プロフィール



「2023年 『スタンフォードが教える自分でできる子の育て方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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