南海トラフ地震の真実

著者 :
  • 東京新聞(中日新聞東京本社)
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784808310882

感想・レビュー・書評

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  • ◆カネと政治絡む「予測」[評]保坂直紀(東京大特任教授)
    <書評>『南海トラフ地震の真実』小沢慧一 著:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/274346?rct=shohyo

    「南海トラフ地震の真実」 小沢慧一著 巨大地震発生確率 その数値の裏に 8月24日発売:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/268433

    南海トラフ地震の真実:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/265537?rct=tbook

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「南海トラフ地震の真実」 発生確率の「怪しさ」に向き合う 朝日新聞書評|好書好日(2023.10.07)
      https://book.asah...
      「南海トラフ地震の真実」 発生確率の「怪しさ」に向き合う 朝日新聞書評|好書好日(2023.10.07)
      https://book.asahi.com/article/15022981

      予測モデルに重大欠陥 [評]奥野修司(ノンフィクション作家)
      <書評>南海トラフ地震の真実:北海道新聞デジタル
      https://www.hokkaido-np.co.jp/article/945434/
      2023/11/28
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「30年以内に70~80%で南海トラフ地震が発生」はウソだった…地震学者たちが「科学的事実」をねじ曲げた理由 行政の都合で「発生確率を下げる...
      「30年以内に70~80%で南海トラフ地震が発生」はウソだった…地震学者たちが「科学的事実」をねじ曲げた理由 行政の都合で「発生確率を下げる」は無視された | PRESIDENT Online(2024/03/11)
      https://president.jp/articles/-/79308

      南海トラフ 80%の内幕:東京新聞 TOKYO Web
      https://www.tokyo-np.co.jp/f/series/trough_uchimaku

      【第71回菊池寛賞】南海トラフ地震の真実:東京新聞 TOKYO Web
      https://www.tokyo-np.co.jp/article/265537
      2024/03/13
  • 2023年12月末に読んだのだが、読み終わってすぐの2024年元旦に、本書の指摘通り、地震発生確率が相対的に低くされて若干安心していた地域で大地震が発生してしまったのでそのタイミングに驚いた。

    本書は、毎日新聞記者による「南海トラフ地が30年以内に80%の確率で発生」という予測数字の真実に迫るドキュメンタリー。この数字が科学的にはかなりいい加減であり、かつ政治的に決定されているのか、と言うのが明らかになります。いったん発表した高い確率を、その後の研究でそんなに大きくないと分かっても、下げて発表はできない、というのも大人として分からないでもない。中堅の研究者なら驚くよりも「ありそうなこと」と思えてしまう。

    本書の検証は、発生確率の数字の元になっている数字を、古文書なども調査して重箱の隅をつつくように検証している。正直、個人的には地震発生確率なんて信じられるような数字だと思ってないし、その検証は細かいことだと感じた。地震には事前に備えるしかない。しかし、その備えの基本となる国の政策に大きく影響を及ぼすものだ。

    本書の指摘で重要なことは、「南海トラフ地震」ばかり強調することで防災予算は太平洋側に集中し、他の地域は相対的に安全なような錯覚を与えてしまうこと、それが被害を大きくしてしまう怖れがある、というものだと思う。東海地方や太平洋側の大地震の恐怖が叫ばれて約50年間、実際に日本で起きた大地震は、神戸やら北海道、新潟、東北、熊本、そして能登などそれ以外の地域ばかり。回の能登大地震でも、残念ながら本書の指摘がまさに的中してしまった。

  • 南海トラフ地震発生確率が他に比べて高いことに疑問を持ち、その原因を追求した結果、ダブルスタンダードで算出された数値であり、その理由も突き止めた著者渾身の調査がまとめられています。衝撃の事実がわかりますが、地震は、いつおこるかわからないことを念頭に日々の準備を怠らないことが大事ですねー、

  • 中日新聞に連載されていた頃から興味津々だったこの話、今回本になったことでその内容がさらに明らかになった。南海トラフ地震の発生確率が非科学的なものだったなんて本当に驚き。科学的根拠が示せないならパーセンテージで煽るのも止めてほしい。
    日本は何処で地震が起きてもおかしくない国なのだから、地震対策は国内でまんべんなく行うべきだと強く思った。予算の配分とか、いろいろ問題はあるけれど…
    でもこの記者さんすごい。よくここまで突き詰めたと思う。これが本物のジャーナリストとなんだな、尊敬しかない。

  • 2024年1冊目
    日本のどこかで地震が起きるたびに「次は南海トラフ」、そう言われ続けてきたが、そもそもの前提として30年確率が言わば水増し状態にあったことを明かした本書。中日・東京新聞の記者が、本職の片手間で取材し尽くした。古文書も読むし、地震学にも触れるし、科学ジャーナリストというのは大変な仕事だなあと、、災害報道を専門にするには途方もない勉強が必要だと感じた。

  • 著者の取材スタンスや書きぶりは公正で、なおかつ読んでいてわかりやすく面白い。科学と政治と報道の関係を考える上での基本図書にもなり得ると思う。

  • 誰が悪いとし話を小さくせず構造的な視点や現状に問題がある様に読めるのは良かったと思う。
    地震大国日本ではどこが安全という事はなくせいぜい沿岸部や低地などで津波の被害が大きいかどうかだろう。

    むしろ、では防災の適切な予算は?
    というとかなり難しい問題になる。
    完璧は難しい中でベターにどれだけのお金をかけるのか? という感じ。

  • やや、大げさなところもあるが、地震の想定が不必要に重視されていたことがよく分かった。
    能登の地震でも地震が少ないと企業を誘致していた実態もあり、そろそろきちんと科学的に見直すべきだと思う。
    予算の話は観測網を整理するためだと思えば出すべきだと思う。

  • 政治家の老害たちが自身の既得権益の為に地震・防災を利用していると感じる。
    正しい情報を発信している研究者さんの声を聞きたいし聞く権利はあるのに政府はどうして教えてくれないのか。

    地震発生確率のハザードマップにおいては、能登では過去にも大きな地震が起きているし、近年も群発地震が発生していた。
    それなのに、発生確率が低い地域として設定されていた。北陸には原子力発電所があり福井県は日本での原発の設置が1番多い県だ。
    日本政府の闇を感じずにはいられない。

    筆者の方は新聞記者なだけあって、丁寧な取材と調査をされている。

  • 役所の仕事のやり方は本当に酷いとしか言いようがない。

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