お客様は「えこひいき」しなさい !

著者 :
  • 中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806130116

感想・レビュー・書評

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  • 前著「1回きりのお客様」を「100回客」に育てなさい! の第二弾。前著で提唱した以下の4つのステップ「売れる仕組み構築プログラム」の③と④を解説している。

    ① 新規客を集める手法
    ②客を固定客にする手法
    ③客を成長させる手法
    ④客を維持する手法

    4つのステップは相互に繋がっている。中でも異質な③の客を成長させる に取り組むことによりほかの三つのステップにも波及効果が生まれる。
    客を成長させるとは、えこひいきにより客が営業を代わりに行うようになること。えこひいきの仕組みを構築することにより売り上げはどんどん伸びる。

    売上は全体の3割のお客様で75%を占めるのが常という。
    全てのお客様を平等に扱うと言うのは美徳のようではあるが、より多くのお金を落としてくれるお客様に対して感謝の思いをフィードバックする事は結果として全体の売り上げを押し上げると言う理屈がとてもよくわかりました。

  • 1

  • とりあえずはノウハウ系。感動はしないけど、押さえるところはいくつかある。

  • 今や主流になったディープユーザ中心の
    段階性マーケティングの提唱者による著書。

    3割の客が75%の売上高を占めるという
    これまでの著者の経験から、
    7割の新規やライトユーザではなく、
    3割のディープユーザにえこひいきして、
    75%以上の売上を維持・開拓しようという
    考え方を提唱。

    そのえこひいきの方法や、えこひいきを実践してる
    企業の紹介なども述べられている。

    案外読みやすく、2,3日もかかりませんので
    正道とは少し違う噛み方のしたマーケティングということで
    コトラーやポーターに疲れた方にオススメです。

    --以下、ネタバレ--
    会社の利益に貢献している既存客を見つけ出し、特別扱いする
    「あなたは他のお客さ的は違う特別なお客様」
    ここからえこひいきマーケティングは始まる。

    いつも利用してもらっているという理由だけでのえこひいきは厳禁
    着眼点は、利用回数ではなく、会社売上への貢献度

    ユーザに関する記録をつける
    -ユーザ売上ランキングを作る

    ユーザセグメント
    →利用度によって、分類
    1.ファン層(10%)→売上比率45%
    2.得意客層(20%)→30%
    3.浮遊客(30%)→17%
    4.試用客(40%)→8%

    ★10%の客が、売上の約半分を占めている
    状況を、ユーザの記録をつけることによって
    気付かならければならない

    チェリーピッカーといわれるバーゲンだけを狙う客。
    →低価格競争に走る店は、この層によい品を取られる可能性がある。

    ファン層は、バーゲンに行かない傾向。定価でも買う。
    しかし、永遠にファンでいてくれる保障はない。
    →引き止める必要アリ。そこから生まれたのがFSP
    日本では、ポイントカードが代表。

    ■無意味なポイントカード
    ポイントカードは、どこでもやっている
    ポイントに興味があるユーザは極わずか
    ポイントが付くから店を利用するのではない。
    →店側のしなくても良い値引き。
    →ポイントを使ったとしても、ユーザニーズの満足にはつながらない

    カードに成長性を持たせる
    →マイルプログラムなど。
    一回貯めて、0スタートでは、ユーザの
    モチベーション維持は不可能。
    →カードのランクアップは有効

    初回のカードは、スタンプ3つなど
    障壁を低くし、すぐにランクアップを経験させ
    ユーザの関心を高める。
    二枚目以降のカードで順に難易度を上げる
    ★ランクごとのえこひいきをいかに興味深く差別化するか

    ■フリーペーパが集める無意味な客
    フリーペーパーは、価格だけを気にする
    一回だけの客を集める。
    既存客は、クーポンが無くても、その店に行く事を
    決めている。たまたま、クーポンを見つけただけ。
    ★★えこひいきをするユーザを間違えている。
    一回きりの新規ユーザにえこひいきをしている。

    ■リッツカールトンから学ぶ商売の本質
    リッツは、ユーザ情報データベースを運用。
    どんな小さな気付きでもDBに記載される。
    →ユーザを認識する体制が取られている
    →このDBを活かし、ディープユーザへの
    えこひいきに活かしている
    ★★金を払えば払うほど、他の客とは異なる
    えこひいきを受ける仕組みを構築している。

    ■老舗の居酒屋から学ぶ
    女将の頭の中にあるユーザDB。
    →女将がいる間は、それが活用され、CSが向上
    →後継者にはノウハウが伝わっても、ユーザ情報は
    伝わらない
    ★えこひいきする仕組みの構築がマスト
    →ユーザの情報に関するDB
    →どんな小さなことでもDBに記録することにより
    えこひいきは始まる。(誕生日、前回の話題など)

    ★大事なのは、ユーザを認識すること。大勢の中の一人と
    感じさせてはならない。

    ■ユーザをえこひいきする仕組み
    1.ユーザごとの購買情報を記録
    2.ユーザとの会話、持ち物、身なり、そぶり、同伴客など
    つかんだ全ての情報
    →ユーザが利用すればするほど、客を認識できる仕組みづくり
    3.ユーザが店に来る前。予約・電話の段階からえこひいきを始める。
    →番号連動によるユーザ情報表示システムなどにより、
    電話を受け取った瞬間からえこひいきを。
    4.ユーザが来れば、DBの情報に目を通す。ざっとでも。
    5.ファン層のユーザの誕生日には、来店してもしなくても
    プレゼントを。
    6.ユーザの貢献度に合わせた段階的なえこひいきの仕組みを。
    →ANAのマイルプログラムなど
    7.ダイレクトメールは、ファン層のみに。(手書きを添えて)

    ニュースレターにより、売り込みではなく
    情報提供を。

  • 年間売上高別顧客データベースの作成と活用、ランクアップシステム、ニュースレター・サイト・メルマガ活用による「売れる仕組み構築プログラム」。最終的には「心のえこひいき」に回帰、のエピソードにほっこり。

  • ファン客層、得意客層、浮遊客層、試用客層
    上位三割の客が七割の売上を占める

    サービスができるよう周知徹底

    など


    わかりやすいよう小売業やサービス業の事例が多いがその業界に限らず参考になる考え方だと感じた。

    余談だが、アイドルは自然とこれに近いものになっている気がする。
    握手会などに多く通っているファンは顔を覚えられ名前を覚えられいい思いをし、それを回りに自慢する。
    すると興味を持った他のファンがそこに行くようになる。という感じで良い循環が生まれる。もちろんそこには限界があるが。

  • 勉強になりました。

    小売業されている方は読んでほしい本です。

  • FSPはもう限界に来ていることをしっかり書いている。一部の顧客にはサービスという付加価値が今は必要な時代。2対8とか、20対60対20とかいろいろ言い方はあるが著者は3割75%と表現している。

  • アマゾンレビューが高評価だったので読んでみました。

    パレートの法則(本書だと75:30)を応用し、上位層に予算を集中して…という流れはそれほど目新しい考えではないと思います。

    しかし企業が実際にどんなえこひいきを行っているのか、という事例が豊富に紹介されており、顧客満足度を高めたいと感じている方々には参考になるのではないでしょうか。

    えこひいきを仕組み化しよう、という取り組みも素晴らしいと思います。

    ただ、随所にて情報商材を紹介するあたりがいやらしいと感じました…

    以下、備忘録
    ◆高いレベルの接客で全ての客を平等に扱えば、顧客満足は高まると思っている経営者が多いが、現実はそうではない。
    ◆えこひいきはその他の客を排除するものではない。全てのお客様に最高のサービスを。しかし大事なお客様には、最高を超えたサービスを提供しようというもの
    ◆「常連客だからえこひいき」は間違い。大事な客かどうか判断するのは、その客の累計売上高である。
    ◆会社でも売り上げの75%は、わずか30パーセントの特定少数の客で構成されている事が多い。
    ◆客が利用すればするほど、自然とえこひいきを受ける仕組みを構築するべきだ
    ◆今までのポイントカードの問題点は成長性がなかったこと
    ◆金銭的なえこひいきではなく、大事なのは「心のえこひいき」である

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著者プロフィール

某大手IT企業にて20年間、美容院・飲食店を中心とした、顧客管理ソフトおよび顧客戦略支援ツールの商品企画・販売に携わる。入社から数年は「売れない営業マン」。その後、一念発起。「基本給の5分の1」を自己投資に活用し、短期間で営業および店舗経営ノウハウを身につける。そのノウハウをツール化して既存クライアントに提供したところ、前年比300%アップなど、売上拡大するお店が続出。
このノウハウを全国のお店に伝えていきたいと、現在は独立。美容院・サロンや飲食店、クリーニング店、寝具店、ガソリンスタンドを中心に、お店の「顧客戦略立ち上げの支援」や「販売促進のサポート」を行なっている。顧客戦略支援ツールおよび顧客管理ソフトの販売・導入実績は1800店舗を超える。多くの繁盛店を生み出すきっかけとなった講演「店舗経営 売れるしくみ構築プログラム 4つのSTEP」は年間70回以上実施し、常に満員御礼。全国の商工会議所、商業組合、中小企業などからの講演依頼が後を絶たない。現在はWebでの講演も積極的に行なっている。

「2020年 『最初から「100回客」を集める方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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