認知症でも心は豊かに生きている: 認知症になった認知症専門医 長谷川和夫100の言葉

著者 :
  • 中央法規出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784805881903

作品紹介・あらすじ

> 私たちは認知症にどう向き合えばよいのか? <
> 介護に大切な3つのスキルとは? <
> 誰もが生きやすい社会とは? <

■“不安”を“生きる力”に変えてくれる 
長谷川和夫先生の言葉たち■

「大事なのは今を生きること。今日ある今を生きることです」
「認知症になっても、人としてのプライドを失うわけではありません」
「認知症ケアに必要な3つのスキルは、寄り添うこと、聴くこと、右脳に働きかけることです」……。

認知症医療の第一人者にして、3年前に自らも認知症であることを明かした長谷川和夫先生が贈る“大認知症時代”を生きる日本人へのメッセージ。
穏やかに綴られる言葉の一つひとつが、“認知症が不安なあなた”“認知症になったあなた”“認知症の人を支えるあなた”の心を解きほぐし、前向きに生きる力を与えてくれます。

【著者プロフィール】
認知症介護研究・研修東京センター名誉センター長。聖マリアンナ医科大学名誉教授。1929年愛知県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。1974年「長谷川式簡易知能評価スケール」を開発。1991年に改訂。医療だけでなく、パーソン・センタード・ケアの普及、啓発、教育に尽力。「痴呆」から「認知症」への名称変更の立役者。2017年に自らが認知症であることを公表。

【目次】
序 章 認知症研究の第一人者が認知症になってわかったこと
第1章 認知症を恐れるあなたへ
第2章 身近な人が認知症になったら
第3章 認知症介護に必要なパーソン・センタード・ケアとは?
第4章 認知症700万人の時代を生きる心得

感想・レビュー・書評

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  • 長年認知症を専門に研究し、HDS-Rを作った医師。そんな長谷川先生か認知症を発症、そして認知症であることを公表した。認知症が特別な病気ではないと伝えたかったから。2025年、あと2年で認知症の人は700万人になるそうです。年を取ればみんな認知症になる。認知症は暮らしの障害です。周囲の関わり方次第でいくらでも改善できます。

    長谷川先生はポシティブに認知症になった自分を受け止めている。認知症になった人の本当の痛みを知ることができたと。
    私も思うに本当に自分が体験しないと真実はわからないと。でもさすがに、ならずに済むならなりたくない、これが本音、どんな様子なのかわからず不安だから。不安を解消するためにも認知症について学ぶことが必要なのではと思った。

    認知症になった認知症専門医が伝えたい100の言葉。

    • かなさん
      ひまわりさん、こんばんは!
      長谷川和夫先生の絵本
      「だいじょうぶだよ―ぼくのおばあちゃん」ご存じですか?
      よかったら手に取ってみてくだ...
      ひまわりさん、こんばんは!
      長谷川和夫先生の絵本
      「だいじょうぶだよ―ぼくのおばあちゃん」ご存じですか?
      よかったら手に取ってみてください。
      長谷川和夫先生の優しい気持ち、
      いっぱい感じることができる素敵な作品です(^^)
      2023/03/21
    • ひまわりさん
      かなさん、おはようございます。長谷川先生の本、ご紹介ありがとうございます。読んでみます。
      この本を読んでいると、寄り添うことの大切さを思い知...
      かなさん、おはようございます。長谷川先生の本、ご紹介ありがとうございます。読んでみます。
      この本を読んでいると、寄り添うことの大切さを思い知らされます。認知症の人に優しい社会は人に優しい社会、ジーンときました
      2023/03/22
  • テレビでも何度か取り上げられた「認知症になった認知症専門医」長谷川先生のご著書。やはり医者でも、病気になって初めて本当に患者の気持ちになれる、ってことか。裏返せば、自ら大病や大怪我でもしない限り、医者はとうてい患者の立場に寄り添って患者を診ることは難しい、というアンチテーゼなのかも知れない。
    フランス生まれの認知症ケア技法「ユマニチュード」の哲学とも通じる長谷川先生の気付き、教えを読んで、認知症高齢者への見方、理解が僅かなりとも深められたと思えたのが収穫。

  • 認知症=病気ではない。
    認知症にかかっても当然ながら心はあるし、いたずらな言葉に傷つくこともある。「あなたは私のことを覚えてなくても、私があなたのことを覚えているよ」と伝えるだけでも相手は安心する。
    介護する側からしたら、コミュニケーションに疲れることもあるだろう。本書は認知症の専門家、痴呆症から認知症へと呼称を変えたことでも知られる。専門家でも認知症にかかるという事実に驚きつつも、かかった側の視点でどう接してほしいのか記された本書は、今後介護する可能性のある自分にとっては、是非手元に置いておきたい一冊。

  • 認知症を患っている人について、わかりやすく簡潔に説明されているのでとても読みやすい。
    著者本人が認知症を診る方であり、診られる立場でもあるとの事。文章に優しさが感じられる。

  • 認知症専門の医師が認知症になり、当事者の気持ちや家族の在り方を読みやすい短い文章でまとめられています。認知症患者だけでなく、人と関係についても考えさせられました。

  • 内容もさることながら、後書きで娘さんが書いている部分が、亡くなる前の父のようで、思わず母にメールで知らせてしまいました。

  • 著名な認知症の医者本人が認知症になったと公開したことで話題になった長谷川和夫医師の本である。
    認知症の専門家であったけど、認知症になってはじめてわかったことがあった、過去の自分は認知症の方を十分理解していなかった… 的な話は少しあるのですが、で、具体的に何がわかったかというと全くその話がない。基本的に認知症について今までよく知られているような知見が羅列されているだけでがっかりしました。

  • 【学内】
    https://mol.medicalonline.jp/library/ebooks/detail/?id=6823
    【学外】
    https://mol.medicalonline.jp.iuhw.remotexs.co/library/ebooks/detail/?id=6823
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  • 認知症に対する心構えをやさしい言葉で書いた本。認知症に関して知りたいときに、最初に読むと良いと思います。[NDC] 493情報入手先] 蔵書[テーマ] 小論文に役立つ本(ヒト・生命・医療) 

  • 平易な文章でとても分かりやすく書かれている。ショックだったのは「認知症の介護は、周りの人がそれに気づいてから、平均8年近く続きます。」と書かれていたことだ。長谷川先生自身、認知症と公表されてからわずか4年でつい先日お亡くなりになられた。母も昨年、アルツハイマーと診断された。ということは母とは後8年もないのかもしれない。残された時間を大切にしなければと切に思った。

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著者プロフィール

1929年愛知県生まれ。53年、東京慈恵会医科大学卒業。74年、「長谷川式簡易知能評価スケール」を公表(改訂版は91年公表)。89年、日本で初の国際老年精神医学会を開催。2004年、「痴呆」から「認知症」に用語を変更した厚生労働省の検討会の委員。「パーソン・センタード・ケア」を普及し、ケアの第一人者としても知られる。現在、認知症介護研究・研修東京センター名誉センター長、聖マリアンナ医大名誉教授。認知症を描いた絵本『だいじょうぶだよ――ぼくのおばあちゃん――』(ぱーそん書房)の作者でもある。

「2019年 『ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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