- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784805208793
作品紹介・あらすじ
やれ駆除だ、グロテスクだのと、嫌われものの外来魚。しかし、大抵の外来魚は食用目的で入ってきたものだ。それならば、捕まえて、食べてみよう! 新進気鋭の珍生物ハンター兼生物ライターの平坂寛が、日本各地の外来魚を追い求め、捕ったらおろして、様々な調理法で試食する。人気サイト「デイリーポータルZ」の好評連載から、外来魚の試食記事を選び出して単行本化した。
感想・レビュー・書評
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最高だ。この飽くなき外来種への執着心、必ず食べる生物へのリスペクト。
文書も面白くて、とてもファンになりました。
もっと色々読んでみよう。 -
平坂氏…、痩せればイケメンなのに最近何故かどんどん太ってる(笑)
面白かったです!
平坂氏のネット記事は大体読んでたので、本で読み直しても新鮮味無いかも…と思いきや、楽しいです!
ネット記事では文字が多いと読みづらいので、かえって本向きの人かもと思いました。
ネットではカラーの写真が白黒になってるのも、気にならなかったです。むしろそのお陰で少し美味しそうに見えたかも(笑)
ちゃんと巻頭にカラー写真もあります。
もうカミツキガメが食べたくて仕方なくなります。
そう、平坂氏の記事を読むと、外来種たちが少し好きになる。
外来種は悪、という一般的な話だけ聞いていると、知らずのうちに魚事態に憎悪してしまったりする。
でも平坂氏の目を通すと外来魚はかっこよく、美しく、タフで、美味しい。
でもここに居ちゃいけないという葛藤。
原産地で生きる姿はさぞ魅力的なんだろう。
水族館で泳いでるような魚を合法的に捕まえて食べられる。
よく考えたらかなり楽しい遊びだ。
後書きを読んでびっくり、なんと本を出すのが夢だったとか。
将来生き物に関する本を書くのを見据えて、大学や大学院を選んでいたのだとか。
釣りとか好きな事ばっかりやってフラフラしてる人だと勝手に思っていて、本当にすみませんでした。
思わぬところで、自分の無計画な人生を反省しました。。 -
デイリーポータルZに掲載された記事を書籍化したもの。
外来魚を捕って捌いて食ってみる。言葉にするとシンプルだけど、実際にやってみた記録はやはり抜群に面白い。
本文写真がモノクロだったり画質も粗いものが多いのはちょっと不満。再撮影が難しい題材だけに仕方ないか。
あと、ブックデザインはもうちょっとがんばって欲しい。 -
デイリーポータルZの記事も楽しみに読んでましたが、この本はそれをまとめたもの。(+書き下ろし)カミツキガメやブラックバスなどメジャーなものから、タウナギやマダラロリカリアという聞いたことのない魚まで、実際に捕って調理して食べてしまう。その好奇心と行動力!自分にはけし真似できないのですが、これが実に楽しそう。冒険小説とグルメ小説をまとめて読んでるようなおもしろさでした。しかし外来種って本当どこにでも、そしていろんなのがいるんだな…
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2015年4月新着
なんせ、しょっぱなの食材がオオクチバスで、つけられたキャッチフレーズが「外来魚の代名詞はうまかった」である。ブルーギルやカムルチーに始まってカミツキガメやアリゲーターガーまで、食べる、食べる! しかも、しつこく試行錯誤している。最初の調理法で「味しねえ」とか「ぬめりがすごい」とか難が見つかれば、第二の調理法に突き進むのだ。これはちょっとしたエンタテインメントだ。採った姿、さばく様子、そして食べる瞬間まで、写真も満載。「こうなったらとことん食してやろう」という、外来種への違ったアプローチを実践した書としては大成功ではあるまいか。何事も、一側面しか見ないでは、物事は判断できないのだ。 -
デイリーポータルに連載していたものに書き下ろし2本を加えて書籍化。文体は楽しい感じだが決しておふざけの本ではなく、外来魚問題を考える機会を与えてくれる。まさかこれほどまでに多種多様な外来種が日本に生息しているとは驚きだった。
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デイリーポータルの連載も読んでいたけど、それでもおもしろい。人間の都合で輸入され捨てられたにも係わらず、頑張って生き残ったことすら非難される外来魚は実に不憫です。そんな外来魚を釣って食べることで理解しようとする著者の行為に、生き物への敬意を感じました。
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外来魚はそもそも食用として入ってきたものが多いんだから、食べられるということは分かっているが、彼らが生息している環境(お世辞にも清流とは言えないような川)を見ると、食べる意欲をなくす。
それに、たとえ清流にいたとしても流通していないんだもの、自分で釣ってさばくなんて、無理。
そりゃ、みんなが食べれば解決する問題かもしれないけど。
などと日頃から思っていたので、この本の著者の勇気と行動力には脱帽。
切り身で売ってるのを買うという行為の無責任さも感じた。
かなり見た目にグロテスクなものにも果敢に挑戦している上、煮魚や唐揚げならともかく、パエリヤやかつ丼にすると、最悪魚以外の食材もすべて捨てるという、コンセプトに反することをするはめになるが、最悪の(全く食べられず捨てるという)状況を回避した根性にも感動。
料理の腕前もたいしたものです。
魚が悪いんじゃないのだから、ただ殺すのではなく、できればこのように命をいただきたい。
本として無条件に面白いけど、もっと経済的、生物学的考察があったら良かったな、という思いで★ひとつ減らした。