人事と採用のセオリー 成長企業に共通する組織運営の原理と原則

著者 :
  • ソシム
3.97
  • (27)
  • (26)
  • (17)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 541
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784802611718

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 採用人事の仕事を理解したくて読んだのですがかなり良書でした。採用〜退職までについて今までいろんな人を見てきて感じていたことや考えていたことに対するアンサーやヒントに富んでいました。改めて人事の仕事の難しさを知ったと共に人事の可能性も感じました。良書。

  • 初めて人事で採用を担当することになった人向けの入門的な書物。
    人事がどういった機能を有しているのか?採用において押さえるべき点は何であるのか?
    図表を多用して大変分かりやすく、理解の進む内容。評価制度や採用面接など内容もかなり具体的。

    中でも採用面接で押さえるべきポイントについては、直近の業務にも活かせるものであると感じた。
    すぐに改善できる内容であるし、部内でも共有を図り、今進めている新卒採用もより良いものにしたい。

    また、退職もマネジメントするべき指標である点は、これまで考えたこともなかったが、
    会社の目指す姿を戦略的に実現していくためにも重要な指標であることも理解できた。

  • 人事と採用についての基本となる考え方についてまとまっており、入門書としてお勧めできる一冊です。自分は人事領域の業務をほとんどやったことがないですが、もし何かしら担当することになったら辞書や教科書的に担当業務についての記載箇所を読み直したいと思えました。

    本書は「人事」と「採用」の大きく2つの章に分かれています。人事については役割の定義から書かれており、なんとなく頭の中にあった人事の業務について解像度を上げてくれました。採用については、採用計画を立てるところから求める人物像の設定、採用チームの作り方、選考プロセス、内定者フォロー、候補者に入社決断してもらうところまで採用の流れが網羅されています。人事と採用について全体感を把握するためには最適な一冊だと思いました。

    ーーーーー

    自分のブログから引用
    https://kwn1125.hatenablog.com/entry/2024/03/31/210000

  • 【この本を読んだきっかけ】
    採用担当に異動するにあたり大切なことを体系的に学びたいと感じたから。その中で先輩社員に対しておすすめの図書を聞き、この本に出会った。

    【この本を読んで特に覚えていること】
    代謝のマネジメントに関して。HRMの中で、採用が最も重要だということはなんとなく認識をしていた。その上で代謝(社員の退職)に関しても理想の組織に関してマネジメントする必要がある。ポータブルスキルを身につけられる研修をすることや、給与が上がらない仕組みを作ることで、退職率を上げるなどの施策がある。実際に自社では現在どんな取り組みがあるのかは少し気になった。

    【この本で感じたこと】
    改めて自社の採用力の高さを感じた。特に採用のセオリーに関しては、自社で当たり前に取り組めていることが多く、新たな学びというよりはこの組織で採用担当として働くことができているありがたみを感じた。
    一方で、抽象度の高い採用の言葉を全員で共通認識を持つことはまだまだできると感じた。面接官の言う「地頭がいい」とは、何で感じることなのか、面接のすり合わせでより確認する必要はある。

    まだ人材紹介のエージェントとして働いていた過去があるので10章に関しては共感できるところが多いと感じた。エージェントとして、採用担当と関係性を築くことが重要であるのと同様に採用担当としてエージェントと良好な関係を気づくことが重要だと感じた。

  • 人事と採用に関して網羅的に学べ、かつ作者が在籍したリクルートでの肌感のあるノウハウが勉強になる一冊でした。

  • 入門書として最適
    ただ、リクルートの人事部の半数が
    採用を担当していたと聞いて
    ちょっとクラッとした。
    人事の6機能とか7機能で
    最初に挙げられるけど
    後回しにされがち

  • 人事の役割と実務をすべて体系化。個人的にはそこそこ評価だが、求人業界では絶大な支持を得ている。人事業務を機能で分けると採用/育成/配置/評価/報酬/代謝の6つ、これらを連動して考えるべきだし採用が一番大事

  • noteに読書アウトプットしました!
    https://note.com/yuuma1209/n/n8df4da8d2758

  • 採用業務がメインでそれ以外の人事業務の経験が少ない方や、これから人事に関わるため、体系的に人事業務を学びたい方にもオススメ。
    -------
    P 156
    人事の機能は「採用」「育成」「配置」「評価」「報酬」「代謝」の6つ
    P 179
    組織は戦略に従う」の言葉通り、事業戦略が最もうまく遂行できるように一貫性の軸を置くのです。
    P 235
    人事方針を立てるにあたっては、「容易に変わらないものは何か?」を徹底的に考える必要があります。それを認識することで、はじめて人事の一貫性を継続的に実現でき、最終的には強い組織を構築できるのです。
    P 1,281
    求める人物像」を設定することになります。その際に使われるのが、「演繹的アプローチ」と「帰納的アプローチ」です。目的に応じて、いずれかのアプローチを使うことになります。  演繹的アプローチでは、自社の事業や組織を分析し、求める人材像を導き出します。自社の業務を適切に遂行するために必要な能力や性格や志向を推定し、そこから求める人物像を設定するわけです。  一方、帰納的アプローチでは、自社で成果を上げている人材を分析し、彼らが持つ能力や性格や志向を抽出し、求める人材像を導き出します。
    P 1,339
    一般に「組織が環境変化に対応するには、外部環境と同等の多様性を組織内に作る必要がある」と言われ
    P 1,343
    求める人材像の必要条件は、吟味を重ねた上で優先順位を決め、できるだけ絞った方がいいでしょう。
    P 1,420
    PULL型プロモーションで人を集める場合には、「求める人材のみを集める」ことに留意しなくてはなりません。つまり、採用広告などを見た候補者がきちんと「セルフ・スクリーニング(その会社と合っているかを自ら判断できる)」ように、キャッチコピーや映像、広告制作物を制作しなくてはならないのです。
    P 1,424
    特に重要なのは、「リアルに仕事の実情を伝える
    P 1,426
    良いことも悪いことも、包み隠さずにフラットに情報を伝える姿勢が重要です。誠実に伝えて、合わない人は自然に去ってもらうことが、求める人材のみを集めることにつながるの
    P 1,429
    ■メッセージの伝え方は順番が重要  相手が興味を持たず、信頼関係もないうちから、悪い面を打ち出すのは得策ではありません。本来は相性が合うにも関わらず、縁が切れてしまいかねないからです。最初のうちは、嘘をつかない範囲で魅力的な要素を打ち出して、興味を持ってもらいます。
    P 1,436
    興味を持ってもらえれば、悪い面を伝えても、冷静に検討してくれる素地ができています。
    P 1,508
    選考プロセスは、「歩留まり」「ステップ」「コンテンツ」の3つで構成されます。この3つの要素を、自社の採用ブランドや採用環境、採用方針などに応じて決めれば、合理的な選考プロセスを設計できます。
    P 1,597
    ポテンシャルを見抜くインタビューには、方法論が存在します。その基本的なポイントは、「過去のエピソードを聞く」「わかりやすいエピソードを選ぶ」「ディテールを深掘りする」の3つです。これにより、候補者の思考特性・行動特性を探るのです。
    P 1,630
    候補者に聞くエピソードを選んだら、今度はそれを「役割」「程度」「動機」の3方向から深く掘り下げましょう。「最終的な評価(優先順位付け)」に必要なディテールの情報を収集する
    P 1,730
    採用担当者は、現場社員や経営者の言った言葉をそのまま鵜呑みすることなく、意味をブレイクダウンして「一体それは何を指すのか」を明確にしなければなりません。
    P 1,748
    他責の人は問題を「他者(環境) を変える」ことで解決しようとします。つまり、他責の人には「変革者」の素養があるのです。
    P 1,873
    ■選考プロセスの工夫 ④:現場や管理職への協力依頼  採用担当者の負荷を下げる上で最も効果的なのは、実は現場の社員や管理職層に協力を仰ぐことです。彼らの力を借りて初期の選考などを実施し、その空いた時間を優秀層のフォローに充てるのです。
    P 1,877
    採用活動に携わることで、社員自身が初志を思い出してモチベーションをアップしたり、会社のビジョンが浸透して組織の一体感を生んだりと組織開発にも役立ちます。
    P 1,884
    9・4 内定者フォローでは心理的事実を聞く ■心理的事実の変化が入社につながる  採用選考と内定者フォローでは、候補者に聞くべき情報は異なります。  採用選考で聞くべきは、候補者が過去に行ってきた具体的な行動などの「客観的事実」です。「どう思っているか」よりも「何をしてきたか」のほうが重要なのです。一方、内定者フォローで理解しておく必要があるのは、仕事やキャリアに対する内定者の志向や価値観です。つまり、聞き出すべきは「心理的事実」なのです。  人を動かすために必要なのは、明白な事実を突き付けたり、議論に勝ったりすることではありません。それぞれの心にある心理的事実を変化させることです。その変化が、具体的な行動の変化へとつながるからです。つまり、自社への入社を意思決定してもらうには、まずは彼らの心にある心理的事実を知らなくてはなりません。
    P 1,896
    ■「自己開示」すれば、相手も心を開く  一つは、採用担当者自身が候補者に対して「自己開示」することです。
    P 1,907
    相手の立場だったときに抱えていた不安などを、そのときの自分を思い出しながら話すことが自己開示につながります。
    P 1,908
    自己開示の最大のチャンスは、学生から質問されたときです。
    P 1,910
    あなた自身の入社動機です。これは、学生とある程度気楽に話せるようになった段階で必ず聞かれます。
    P 1,913
    ここが、チャンスなのです。ここで採用担当者がうまく自己開示できれば、相手との距離感はグッと縮まります。
    P 1,931
    自己開示では、相手に実感を持って聞いてもらい、共感してもらうことが何よりも重要なのです。
    P 1,933
    逆にそういった実感や共感を呼び起こせなければ、自己開示に成功したとは言えません。
    P 1,941
    相手に心を開いてもらう上でもう一つ大切なのは、「損得勘定なしに、フラットに相談に乗る」ことです。人は、何か意図があると感じると、身構えて、批判的に話を聞きがちです。
    P 1,945
    相手に対する関心が薄い方がより強い交渉力を持つと言われています。この「興味加減の法則」と呼ばれる心理バイアスは、「内定を出した瞬間にそれまで選考する立場の会社側が急に応募者から選考される弱い立場になる」というよくある現象を生み出します。いわゆる「追えば逃げる、引けば来る」
    P 1,957
    ■心理的事実 ①:やる気の源泉  「心理的事実」を聞き出す上では、「やる気の源泉」「キャリア志向」「自社に対するフックとネック」「強く影響を受けている人」の4つが特に重要になり
    P 1,960
    タイプに応じて内定者フォローのアプローチが変わってくる

  • 人事と採用の定石について、筆者の経験をもとに整理された本。

    採用計画の考え方や、世の中でいう地頭という言葉が、
    具体的にどんな力を指しているか、についての解説が、
    個人的には学びになった。

全29件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

株式会社人材研究所代表取締役社長。日本採用力検定協会理事、日本ビジネス心理学会理事。情報経営イノベーション専門職大学客員教授。
リクルート時代に採用・育成・制度・組織開発・メンタルヘルスなど、様々な人事領域の業務を担当し、同社の採用責任者に。ライフネット生命、オープンハウスの人事責任者を経て、2011年に人材研究所を創業。実務経験を活かした、リアルで実効性のある人事コンサルティングや研修、採用アウトソーシングなどをこれまで数百社に対して展開。
著書に『人事と採用のセオリー 成長企業に共通する組織運営の原理と原則』(ソシム)、『コミュ障のための面接戦略』(‎星海社)、『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)など多数。

「2022年 『採用面接100の法則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

曽和利光の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジェームス W....
ハロルド・ジェニ...
佐々木 圭一
リンダ グラット...
ベン・ホロウィッ...
エリック・リース
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×