【新版】UI GRAPHICS 成功事例と思想から学ぶ、これからのインターフェイスデザインとUX
- ビー・エヌ・エヌ新社 (2018年10月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784802511056
作品紹介・あらすじ
事例+論考を一新!豊富なビジュアルから最新のトレンドや手法を「見て」学び、その背後で生れつつある新しいデザイン思想と根底の哲学を「読んで」学ぶ。進化するフィールドに対応した、ベストプラクティス集。
[新規書き下ろしテキスト]
水野勝仁/渡邊恵太/菅俊一/鹿野護/萩原俊矢/安藤剛/有馬トモユキ/須齋佑紀/ドミニク・チェン
[再録テキスト:『UI GRAPHICS』(2015)]
水野勝仁/深津貴之/渡邊恵太 /菅俊一/緒方壽人/iA/鹿野護/森田考陽
感想・レビュー・書評
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https://note.mu/matchyy/n/na145b4007d39
(以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
○人間の流れるような意識の変化のスピードにも対応することで、これまでよりさらに高いレベルの自己帰属感がもたらされ、iPhoneのディスプレイの世界の中に身体が拡張されている感覚が得られる。それがFluid Interfacesが目指す新たなUIシステムである。(P.13)
○指の動きがイメージの動きを生み出し、イメージの動きが指の動きを誘導する。触覚が視覚を生み出し、視覚が触角を誘導する。GUIの利用体験の本質は、この視覚と触覚を往復する感覚横断的な双方向にある。GUIのデザインは、たとえタッチパネルに出力されておらず、現実にはアイコンやウィンドウに「触る」ことができなかったとしても、入力装置と出力装置の関係においてそもそもの触視性(可視性+可触性)を志向しているということができる。(P.44)
○ユーザーがいる地点から、すこし離れた場所に「塔」や「山」が見えると、ユーザーはそこへ向かおうとする。「山」に近づいてくると、途中に「ほこら」や「村」が見えてくる。そうやってユーザーは自ら発見し、寄り道をしていくのだが、その結果、製作者の意図に近いかたちで順に冒険していくことになるように設計されているという。(P.67)
○動きのデザインは時間軸を伴う。ということは時間感覚を操作することも可能なのである。(P.122)
○モノに対する捜査がインターネット経由でもできるようになると、ボタンやLCDなどを排除することができ、煩わしいボタンやディスプレイなどの構造や位置合わせの設計もしなくて済む発送になる。(P.153)
○デザイン思考やユーザー中心設計で、新しい扇風機を開発するために、一般家庭に調査しに行くとする。その時、「扇風機で茹でた食品を冷ますために風を当てる」といった使い方をする人を目撃し、「これは新しい使い方」だと考え、扇風機に「とうもろこしを冷やすボタンを搭載した」なんてことをしたら一生の汚点になりかねない。(P.155)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(図書館員のつぶやき)
ビジュアル系デザインといえばどんなのが浮かんできますか。ここ最近はインターネットで鮮明に視覚に入ってくるものが増えましたが、この本を見ているとこれからもデザインの可能性は広がるんだろうなぁ~と思いました。借りてみらんね、新しい発想が生まれるかもしれませんよ! -
UIデザインの哲学と事例が詰まった一冊。あらゆる視点・論点で「連続性」が重要だと語られている。Fluid Interfaceは全てが繋がっているような動的な体験をつくる。そもそも道具は身体的な、精神的な延長としての役割を担う。サービス設計の影響力は大きくユーザーのwell-beignまでを考慮する必要がある。ユーザーを正しく誘導するような制約・導線を設計し、「めんどくさい」の暴力から守る。これらを実現するためには、他者の行為や思考を徹底的に分析し、前提条件のズレを修正・操作することが肝要である。