ウイルスの暗躍 (上) (竹書房文庫 ろ 1-36)

  • 竹書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801933736

作品紹介・あらすじ

生命を進化させた〝謎のウイルス〟が
いま――人類に終末をもたらす……

ベストセラー・シリーズ最新作!

この本はパンデミック小説ではない。だが、それよりもはるかに恐ろしい。
なぜか? その理由は、私が科学者たちから聞いたある警告にある。
〝ウイルスは、自然界に存在するものも、我々の体内に存在するものも、どちらも我々を変化させ、進化させてきたが、それを終えたわけではない。今も、その作業を続けている〟
――ジェームズ・ロリンズ


◉科学的事実から──人類の進化の歴史と密接に絡み合うウイルスについて
 本書はウイルスの不思議な生態について――特に感染を引き起こすこの微小な構造体が、目には見えない広大なネットワークで地球上のあらゆる生命体を結びつけていることについて、深く掘り下げている。私がこの物語を書こうと思い立ったのは、「コロナウイルス」が現在の我々の時代精神の一部になるよりも、COVID-19が世界的なパンデミックとして拡散するよりも、ずっと前のことだった。感染症が世界を席巻している中で、この小説を完成させるべきなのだろうかと自問した。現実の世界がどんなフィクションの作品よりもはるかに恐ろしい(そして悲痛な)状況にある中で、致死性のウイルスについての物語を執筆するのは不遜の極みなのではないか、そう感じたのだ。しかも、この時期にそのような題材に取り組み、世界中が苦しみにあえいでいる中で疫病についてのフィクションをエンターテインメントの材料にしようとするのは、無神経なのではないかとも思った。読者の皆さんは本書を手にしているので、私の熟考がどのような結論に至ったのかはおわかりだろう。なぜこのような判断を下したのか? まず、私は以前の小説(『ダーウィンの警告』『モーセの災い』)でもパンデミックの脅威を扱った。本書の狙いは過去の作品と同じではない。この物語の着想は疫病そのものを扱おうというのではなく、その起源を――ウイルスの奇妙な生態をより深く見ていこうというものだった。それは読者にとって関心の高い題材なのではないかと思った――今だからこそ、取り組むべき重要なテーマと言えるかもしれない。


〈上巻・あらすじ〉
アフリカのコンゴ民主共和国のジャングルで奇病が発生、患者は無気力で無反応になる一方、感染した動物は攻撃的になり、人間を襲うという。調査のためアフリカに飛んだグレイ・ピアース隊長率いるシグマフォースの隊員たちは、謎の感染症の調査と、患者が発生した国連の支援キャンプから拉致された医師の捜索に当たる。だが、同じ一味と思われるグループに仲間を奪われてしまう。グレイはタッカー・ウェイン大尉と軍用犬ケインに医師たちの捜索を任せ、自分たちは感染症の原因となるウイルスの発生源とその治療法を探す。鍵を握るのはキリスト教の宣教師だったウィリアム・シェパード牧師と、伝説の「骨の王国」……しかし、この感染症を権力の拡大に利用しようと画策する人物がいた。

感想・レビュー・書評

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  • ウイルス この小さくて複雑で大きな役割を持つもの。これを自分の利益のために使おうとするのは人間しかいない。今の地球には。コロナにも陰謀説があった気がする。
    愚かなのはやはり 人 なのかな

    ケインに会えて嬉しかった

  • シグマフォースシリーズ。コンゴで謎の奇病が発生して、患者は無気力、無反応になる。さらにそこに謎の集団が現れ、攻撃を加える。グレイ達は謎の奇病について調べるため、また襲ってきた集団に拐われた人々を助けるためまたも冒険に赴く。
    ウイルスが昆虫や動植物を変異させるなど、相変わらずフィクションとノンフィクションの境目が曖昧で主軸のストーリーだけでなく、ウイルスやその歴史についての講釈にも知識欲がそそられる。敵役の集団についてはただ淡々と物語の悪役という役割を果たしているだけであまり魅力を感じることはなかった

  • この作者・シリーズ初体験なのですが、他のものも読んでみたいと思いました。

  • うーん さっさとは読めませんね。
    ひゃー!とか うわあ!とか言って休み休み読みました。人喰い蟻もヒヒも怖ーい!
    犬のケインが出てくると 誰が怪我して死んでも この犬だけは無事でいられるように!
    と思いながら読みます。
    後半も怖そうです。

  • シグマシリーズ最新作。
    いつも通り数カ所同時進行でテンポ良く進むが、いつもよりは若干各パートが長く、進みが遅い印象だし、対抗勢力が今ひとつな気が。
    下巻に期待。

  • タッカーとケインのコンビが大好き!

  • シグマフォースシリーズの最新作。今回のテーマはウイルスだ。コンゴ民主共和国のジャングルで発生した奇病の調査にシグマフォースの隊員が駆けつける。だが、国連の支援キャンプに何者かが襲撃、一部の患者と医師を拉致していく。彼らは何者で、何が目的なのか?という物語だ。この感染症がウイルスによるもので、人間や動物に感染し、激しい症状を発する。
    組織の目的を追うのと感染症の治療方法を模索するのと、謎を追いかける隊員等。
    続きは下巻へ。

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著者プロフィール

[著]
ジェームズ・ロリンズ
James Rollins
1961年イリノイ州生まれ。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化。歴史的事実に基づきつつ、最新の研究成果や科学技術を取り入れて構成した緻密なストーリーには定評があり、アクションシーンの描写でもアメリカで一、二を争う作家との評価を得ている。「シグマフォース・シリーズ」から派生した、元兵士のタッカー・ウェインと軍用犬ケインを主人公とする「タッカー&ケイン・シリーズ」(グラント・ブラックウッドとの共著)は、『黙示録の種子』『チューリングの遺産』の二作が刊行されている。また、少年少女向けの冒険シリーズとして『ジェイク・ランサムとどくろ王の影』を執筆している。
ジェームズ・ロリンズのオフィシャルサイト
■http://www.jamesrollins.com

「2022年 『セドナの幻日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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