ミライの武器 「夢中になれる」を見つける授業 (サンクチュアリ出版)

著者 :
  • サンクチュアリ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801400863

作品紹介・あらすじ

分身ロボット・OriHime(オリヒメ)を開発し、いまや世界から注目される“次世代の発明家”吉藤オリィ氏が、中高生たちに向けて「これからのの時代に身につけておくべきこと」を伝えた大人気講義を書籍化。
やりたいことよりも、それを実現するテクノロジーの方が多い今、親世代たちには想像もつかない「まったく新しい人生の作り方」を、不登校児からはじまった自身の経験をもとに、圧倒的な説得力と、斬新な語り口で説いていきます。
分身ロボットのOriHime(オリヒメ)を世に送りだし、
いまや全世界が注目する“次世代の発明家”になった吉藤オリィ氏。
そんなオリィ氏はもともと数学も物理もプログラミングもできない“コミュ障”の子どもでしたが、夢中になれることがあったおかげで、「毎日眠るのも惜しい」ような毎日を手に入れることができました。
「やりたいことよりも、それを実現できるテクノロジーの方が充実している」と言われている今、オリィ氏の独特な発想と行動の仕方は、親世代にとっては少し理解しにくいものかもしれません。
でもきっと子どもたちには響くはず。
将来に少し不安をもっている中高生、そしてその親たちにぜひ読んでほしい、次の時代をワクワク生きるため教科書です。

感想・レビュー・書評

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  • テレビで吉藤オリィ氏のことを知り、チェックしました。分身ロボットオリヒメや開発してくださっているいろんな技術に、またその発想にすごく未来への扉を開いてくれる方だと思いました。
    10代はもちろん、大人にも読んでもらいたい1冊だと思います。1時間目から4時間目までの設定で内容が紹介されています。自身の体験をもとに、わかりやすく紹介されています。少しでも夢中になれるものが見つかれば。親子でこの夏休みに読んでもらって、感想を伝えあったらきっと素敵だろうなぁと思いました。

  • 対孤独用分身コミュニケーションロボット「OriHime」の開発者である吉藤オリィさんの書籍。

     小学5年生~中学2年生まで不登校だった自身の経験を糧に、孤独を解消するデバイスとしてOriHimeを開発したいきさつや、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の人々と関わることで得た知見、友人との別離など様々な出来事を絡めて、主にこれからミライについて考える時期の子どもたちに向けて書かれた書籍です。

     「子どもに向けた書籍」とは書きましたが、全て読んでみて感じたのは「大人が読んでも面白い」ということ。
     「ミライ」というと大人にとっては今更何も変わらないし変えられないと思ってしまうかもしれませんが、この本を読んでいると「今からでも遅くないから何か興味を持ったことを初めてみようかな」という気にさせられます。
     恐らく著者がロボコンに出て優秀賞を取れたり、不登校から抜け出して高専に通い、その後大活躍できたのは著者の運が良くて努力が実ったからであるのは間違いないのですが、著者のようにはなれなくても「自分にとって大切なもの」「本当にやりたいと思っていること」について改めて考えるきっかけを得るには十分だと感じました。

     恐らく、著者が言いたいのはこの本の中では「ミライの武器」をこれから持つ君たち(子どもたち)へ、ということなのでしょうが、それは本の枠内に収まるように書いたからであって、著者自身は大人に向けても同じことを語るのではないかなという気がします。

     周囲に流されずに自分のやりたいことを突き詰めること。決して妥協せずにやり抜くこと。そして、「できない」は価値になること。失敗しても諦めないこと。
     私が小さなころに出会いたかった一冊です。

  • 分身ロボットカフェのニュースを観て、著者を知った。トレードマークの黒服もユニークで気になっていた。

    本書は、著者が中高生にした講義を書籍化したものらしいが、年齢問わず、現在を悩みながらも生きるすべての人に読んでほしい。

    ときには語りかけるように、自身の経験談を交えながらこういう考え方・生き方があると教えてくれる。

    ・弱みを生かす
    ・我慢したくないことをどうすれば我慢しなくて済むか考える
    ・自分の心を守るために「逃げる」選択肢を持つ

    大切だと思う。今、自分の心が叫んでいるのに、あと3年頑張れるだろうか。

    家や学校で会う大人だけが、すべてではない。今いる場所は世界のほんの一部で、ネットもある。本を読んだり、いろんなものに触れたりして自分の興味を、自分自身を知ろうと、誰かに伝えたくなる本だ。

  • 普段はほとんど小説を読むのですが、次の本が来るまでの間に…と、家族が持っていたこの本をたまたま手に取りました。

    ALSという病気については、前々から知ってはいましたが、この本を読みながら、そんな先進的な技術があるのかと、全く知らなかった自分を恥ずかしく思いました。これが、私が、自分の体を使い自由に動き回ることが「できる」事でのデメリットだったのだろうと思います。

    「人は世界を変えられる」と、改めてその事を感じました。

  • それを知る前と知った後、世界の見え方がガラリと変わることがある。
    吉藤オリィ氏の分身ロボットOriHimeも、私にそんな体験をもたらしてくれたものの一つだ。
    コロナ禍が始まったころに知ったそのロボットについては、難病やそのほか様々な理由で外出困難な人たちの孤独を解消する手段としてではなく、外出困難なこのご時世にウイルスから身を守るために、それでもコミュニケーションが必要な場面での救世主になるんだろうとただただ感心した。
    考えてみればこんな凄い技術、コロナが蔓延してすぐに開発できるようなものではないよな。

    この、本には吉藤氏の過去の経験から、OriHimeが誕生するまでの経緯などが読みやすいフォント、わかりやすい言葉でシンプルに、だけど丁寧に書かれている。

    どうやら中高生に向けた文章っぽいが、とうの立った大人が読んでもめちゃくちゃ勉強になるし、この本で氏の仕事を知れば、まさに世界の見方を変えてくれる読書体験ができると思う。

    と、いうことで、
    中学生の甥っ子の誕生日にこの本を贈ることにした。
    興味を持つか持たないか、読むか読まないかは彼の自由だけれど、ちょっとでも興味を持って読んでみてくれたら、若い彼の世界は少し広がって見えるようになるかもしれない。

  • 「できない」は未来を変える武器になる

    この世界は不合理で完全ではない。だから必ずどこかに孤独を感じている人がいる。課題がある。「できない」がある。

    それを見つけ、何度も挑戦と失敗を積み重ね「できるように」「もっと面白くなるように」改善を続ける。

    そうして自分や周りや社会や時代が成長する。

  • 最後の方は涙無しには読めませんでした。。
    番田さんをはじめ、ALSの患者さんとの出会いあって改良されたオリヒメ。榊浩行さんの絵も検索して拝見しました。温かみかあって穏やかで優しい気持ちになれる絵でした。みなさん亡くなられ残念ですが、オリヒメの中でみなさん生き続けていらっしゃるんだな…と。今年6月日本橋にオープンするロボットカフェも落ち着いたら伺いたいなと思いました。

    当たり前だと思って日々やっている不便さにも、もっと改善の余地が無いか考えたいなと思いました。

  • 著者と同世代であるが、自分との行動力の違いに驚いた。

    今の自分は、悔いのない生き方をしているか。

    漠然と生きることもできるが、著者のように夢中になりたい。そんな風に感じさせてくれる本です。


  • 自分の好きなことなら、どんなに大変でも頑張れる。

  • 「世の中はなにも完成していない」という言葉にはハッとした。

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著者プロフィール

1987年、奈良県生まれ。株式会社オリィ研究所共同創設者代表取締役CEO。ロボットコミュニケーター。2004年の高校生科学技術チャレンジ(JSEC)で文部科学大臣賞を受賞。翌2005年にアメリカで開催されたインテル国際学生科学技術フェア(ISEF)に日本代表として出場し、グランドアワード3位に。ここでの経験と自身の不登校の体験をきっかけに「人の孤独を解消する」ことを人生のテーマと定める。高専で人工知能を学び、早稲田大学創造理工学部在学中に、対孤独用分身コミュニケーションロボット「OriHime」を開発。株式会社オリィ研究所を設立。ALSなどの難病患者向け意思伝達装置「OriHime eye」、車いすアプリ「WheeLog!」、分身ロボットカフェなどを開発提供。2016年には「Forbes誌が選ぶアジアの30歳未満の30人」に選出、「第24回文化庁メディア芸術祭」エンターテインメント部門ソーシャルインパクト賞(2021)、「グッドデザイン賞2021」グッドデザイン大賞(2021)、「アルス・エレクトロニカフェスティバル」ゴールデン・ニカ賞(2022)などを受賞している。
著書に『「孤独」は消せる。』(サンマーク出版)、『サイボーグ時代』(きずな出版)、『ミライの武器』(サンクチュアリ出版)などがある。

「2023年 『バリアフリー写真絵本(全2巻)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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