渡部昇一の少年日本史

著者 :
  • 致知出版社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800911421

感想・レビュー・書評

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  • この年になってようやく日本についての認識が深まりつつある。今の日本が奇跡の連続のように思える。そして今日本で生を受けて生きていることを幸せに思う。自分の生き方や仕事に日本が多大な影響を及ぼしていることに驚愕するし,それをどう考えるのかどう行動するのか研鑽を積みたい。

  • 「日本人にしか見えない虹を見る」
    この意味はとても重要です。

    日本を野蛮の国と見ていた中国人が書いた魏志倭人伝の邪馬台国の卑弥呼、という、「邪」や「卑」といった悪い漢字をなぜそのまま歴史の事実として受け入れるのか?
    (この本ではありませんが、中国は中華思想(中国が世界の中心でその属国でない国は野蛮の国とする思想)をもつと聞いたことがあります)

    この中国の書物が存在した事実があっても、それは例えれば空に水滴があるという事実だけで、日本の歴史という虹は日本の国に住む国民の目にだけ見えるものがある。

    邪馬台国の「邪」という悪い漢字は中国人が当てたもの。
     本当は「やまと」ではないのか?
    卑弥呼の「卑」という悪い漢字も中国人が当てたもの。
     日本人からみれば「ひみこ」は「日の御子」、お日様の「日」だったのでは?

    日本人から見える虹を求める作者の歴史、手元に置いて残したいです。
    最初、古事記・日本書紀の話から入ります。これは、古事記と日本書紀そのものを先に読んだ方がいいでしょう。その上で、この本の解釈を確認すると面白いです。
    国造り、男女の共同の関係も日本独自であることが改めてわかります。

  • 日本通史の入門にして決定版。
    日本の歴史は神話とともにあることがよくわかる。
    史実をちゃんと遺跡と文献視点に立ち、
    かつ、タイトルの歴史を虹を見るための方法に例えた一視点は重要。
    この視点を持って歴史に触れ今を未来を見つめたい。

  • 致知出版社の本です。
    水をいくら集めても虹にはならない。
    適度な光の角度や距離があって初めて像を結びます。
    日本人が歴史を直視するために読みたい本やと思います。

    日本史は小中高で学びます。
    でもそれは年号や事件を羅列したものになっていないかということです。
    この国に生まれこの国で何が起こったのか。
    歴史の縦糸に横糸を通すためにも息子に読ませたい本です。

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著者プロフィール

上智大学名誉教授。英語学、言語学専攻。1930年、山形県鶴岡市生まれ。1955年、上智大学大学院修士課程修了後、ドイツ・ミュンスター大学、イギリス・オックスフォード大学へ留学。ミュンスター大学における学位論文「英文法史」で発生期の英文法に関する研究を発表。ミュンスター大学より、1958年に哲学博士号(Dr.Phil.)、1994年に名誉哲学博士号(Dr.Phil.h.c.)を授与される。文明、歴史批評の分野でも幅広い活動を行ない、ベストセラーとなった『知的生活の技術』をはじめ、『日本そして日本人』『日本史から見た日本人』『アメリカ史の真実(監修)』など多数の著作、監修がある。2017年4月、逝去。

「2022年 『60歳からの人生を楽しむ技術〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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