なぜ日本人メジャーリーガーにはパ出身者が多いのか (宝島社新書)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800299451

感想・レビュー・書評

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  • 「セイバーメトリクスの落とし穴」と同様に多くのデータが示されており、これまで見えていなかった部分にも興味を引き付けられた。
    監督の采配、球場の広さ、選手の補強と育成、DH制とユーティリティプレーヤー、フライボール革命など他書ではあまり分析されていない話題が新鮮だった。

    今年からメジャーに行くことになった、山口、筒香、秋山についても触れられている。
    山口については、前田、田中タイプでメジャー適正が高いと言っている。ならば10勝程度は見込めるのか?私は疑問ありだけど。
    筒香、秋山にはチャンスがあるという程度の評価だがとりあえずメジャー入りできたので期待する。
    過去のデータと見比べると筒香は福留、秋山は青木タイプといえるのかな?
    筒香と秋山は久々の野手なのでぜひとも活躍して欲しい。
    筒香はホームラン20本、秋山は打率3割を達成できるかを念頭において観ていきたい。
    著者がメジャーでは厳しいだろうと評価していた菊池は結局オファーなく広島に残った。これは結果オーライだと思う。

    予定どおりにシーズン開幕までに本書を読み終わったが、問題は対策失敗で蔓延してしまったコロナだ。
    日本のプロ野球は開幕延期が必至だし、メジャーリーグも怪しくなってきた。
    この閉塞感が払拭されて、早く普通に野球が楽しめる日常に戻れますように!

  • 素人とは思えない独自の観点による、数値に基づいた徹底的な野球分析には1冊目に続いて舌を巻く。個人的には1冊目のほうが面白かったと感じているが、この本も新しい野球の見方を読み手に与えてくれるものである。

  • WARという数値を用いるとロッテの伊東勤がいかに限られた戦力を采配で勝ちに結びつけていたか、また意外と中畑清やデーブ大久保も順位的には低迷していたがDeNAと楽天を采配で勝たせていたのかが分かり面白い。

    また将来メジャーで活躍できる条件として、スラットスプリット型というキーワードが印象に残る。ピッチトンネルからストレートに近い球速で芯を外す投球とコマンド能力と再現性が重要視されていくのだろう。

  • 最近ネット出身の野球評論家的存在が出現している。死亡遊戯の横溝氏と本書の筆者お股ニキ氏。専門家とは異なる斬新な視点が実は本質を捉える稀有な例。Twitterで人気の筆者のアナライジングに注目!

    「セイバーメトリクスの落とし穴」で衝撃的デビューを飾ったお股ニキ氏の第2作。ほとんどのメジャーリーガーがパ・リーグ出身という観点から両リーグの違いをアナライジングしていく。

    他にも監督の采配を定量化して示したり、西武との先や巨人岡本のような複数ポジションを守れる存在が野手起用に柔軟性をもたらしチーム力を高めていることを指摘したり、前著に続いた独自のアナライジングが楽しめる。

    また将来メジャー入が有力な選手についても、予測している。DeNA筒香と巨人山口俊は既に球団が決定、西武秋山も活躍できそうである。

    感覚だけでなく、データも活用したアナライジング、前著に比べるとやや内容が薄いがタイムリーな内容が楽しめる。

    (2020年11月29日追記)
    日本シリーズのソフトバンクの4連勝、セパの格差が話題になる中で再読。統計データを出してはいるが、結局統計より直感に頼る感。専門家でない一般人の直感が、実は本質を捉えるという貴重な事例の筆者。前作の「セイバーメトリクスの落とし穴」にはまだまだ及ばすやっつけ仕事に思える。コリジョンやリプレー検証など新ルールに関しては慧眼。

  • <目次>
    第1章  なぜ「人気のセ、実力のパ」なのか
    第2章  データに見るセパのプレー比較
    第3章  データに見るセパの采配の格差
    第4章  なぜ日本人メジャーリーガーにはパ出身者が多いのか
    第5章  セパの格差を生むその他の要素
    第6章  近年の新ルールを検証する

    <内容>
    『セイバーメトリクスの落とし穴~』の著者による第2弾。少し尺が足りなかったのか、第4章以降は大リーグへ出た日本人の分析をセパの視点からおこなっている。あとがきを読むと多くの協力者がいるようだが、ネット世界ではこの人のような野球愛好家が目立っていくのだと感じた。データを独自の視点で見ていること。それをTwitterに挙げて、ダルビッシュに評価されること。それがこうして本を出すことになること。これは奇跡ではなく、この世の中の自然の摂理?なのだろう。むろん、分析には説得力がある(それだけのデータがあり、炉端会議になっていない)。

  • 「セイバーメトリクスの落とし穴」関連本。twitterで独自の野球論を展開するおま股ニキ氏によるセパ分析本。
    結局はセパの差は、DHと古い体質の球団数の差ってことかな。DHとUT(ユーティリティー)の話はなるほどと思った。
    中村剛也と山本由伸好きなので、褒められてて嬉しい。

    本としての目からウロコ感は「セイバーメトリクスの落とし穴」のほうが大きいので、最初に読むならそちらをおすすめしたい。

  • タイトルだけではなく、様々な角度からプロ野球を分析した一冊。
    2019年11月出版。

    今までにはないデータを裏付けとして様々な角度で分析しており、非常に勉強になった。

  • ●パリーグの方がパワーヒッターと150キロ超え投手が多い。
    ●メジャーもDH制度のある方がレベルが高いと言われている。
    ●高身長で体重が重い投手がパリーグには多い

  • 単純に面白い
    メジャーリーガーの事情に興味を持ち始めたのもこの人のおかげかな

  • 『なぜ日本人メジャーリーガーにはパ出身者が多いのか』
    お股ニキ

    著書曰く、「様々なデータ分析や鋭い視点と感性に基づき、Twitter上で新しい野球の見方を提供する“プロウト(プロの素人)”評論家。Twitterで知り合ったダルビッシュ投手がその眼力を認めたことで火が付き、著書を出した」とのことです。この書籍は2作目にあたります。

    一昔前では、「人気のセ、実力のパ」と言われていたのが、近年では「人気も実力パ」という形になっています。交流戦などを見ても、パ・リーグが圧倒しています。

    メジャーリーグへ舞台を移す日本人選手もパ・リーグ出身者が近年ではほとんど。
    その両リーグの様々な面から生まれている格差について、著者が持論を展開しています。

    個人的に、スポーツに統計学を持ち込みすぎるのは嫌いというか苦手なのですが、それこそ、著者ならではの視点と多角的な面からの分析により、新たな野球の見方、楽しみ方が増えると思います。

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著者プロフィール

様々なデータ分析や鋭い視点と感性に基づき、ツイッター上で新しい野球の見方を提供する“プロウト(プロの素人)”評論家。ツイッターで知り合ったダルビッシュ有投手がその眼力を認めたことで火がつき、初めての著書の『セイバーメトリクスの落とし穴マネー・ボールを超える野球論』(光文社新書)はベストセラーに。ダルビッシュ有投手に教えた魔球「お股ツーシーム」は、多くのスポーツ紙やヤフーニュースなどで取り上げられ、大きな話題となった。現在では、現役プロ野球選手にアドバイスすることもあり、選手から絶大な信頼を得ている。

「2020年 『データ全分析 ダルビッシュ最強投手論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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