- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800294692
感想・レビュー・書評
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楠木建氏と山口周氏の対談形式の仕事についての話。
全章通して仕事におけるセンスとスキルの考察を討論している。
誰もが知っている企業の代表者の行動や対話術を取り上げたり、時代の流行の在り方にも及ぶ。
仕事が出来る人になりたい、稼げる人になりたい、出世して肩書きが欲しい。
世の中の仕組みや現存する会社や組織の有権者の中、それをどう落とし込んで行くか考えていない、そう言われているかのようだった。
見習うべきも並んではいるものの、周囲あってのセンスとスキル。
コレをやっておけば絶対安心とか間違いがない。
そうしたものがあれば良いけれど、全体をみると正解なんてないのかあったとしても正解は変化する。
どこかのコンサルがしきりに叫ぶ「仕組み」「課題解決」はずっと同じではない。
最後にある、おわりにという章は山口周氏の後書き。
ここで作曲に喩えてある辺り、読み切って良かったと思えるもの。
自分を肯定しながらも、他者のニーズに応えて行く。
いつの世もそれを上手に出来た人が充実できるのだと思う。
それには時短や手間要らずとかはないと覚悟も必要。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトル、目次内容で興味持ち購入。
楠木氏と山口氏、二人の対談形式で展開される話は、今流行りとなっていることにも切り込み読んでいて、思わず共感してしまう点多かった。
またスキルとともに大切というセンスについて、著者が具体的に話す中でこちらの理解が深まったと感じる。後天的に身につけることができる、という点を知り、スキルだけに依存しないように、と身を引き締めた。 -
役にたつことが求められた
→スキルが求められた
時代が意味があることを求めている
例
エアコン→薪ストーブ
キャンプ
アスリート型企業とアート的企業
アート型の方が向いてる?
外交官とコンピテンシーの話
平均点にお金は払われない。払われるのは一時的な人材不足の時だけ。
例 IT人材
事後性の許容
読書など、事後にその良さがわかるものを受け入れる。
才能。も事後性がたかい
・まず、事前に思っている自分の強みはだいたい外れてる
「得意、苦手には相当に思い込みがあって、目の前で起きていることを見た時に、自分の認識が間違っていて、得意だと思っていたことが間違っていて、苦手だと思っていたことの方が得意だと判断することはなかなかできるものではない」
・仕事ができるかは他者評価(市場、他人)によってわかる。
・はじめのうちは迷ったらとにかくやってみる。「これは自分の領域ではない」と思うことには手を出さないという「土俵感」。この感覚も仕事ができる人の特徴。
・自分だけが得意な球を見つけて、狙ってスイープしていく。
・順番のアートつまり時間的な奥行きをもった戦略
仕事の上位概念に生活者としての自分を置く
「それでだ」おじさん。ストーリーがあるということ。
・仕事ができる人の思考の軸足はインサイド・アウトです。完全な未来予想はできない。情報は不完全でも、自分なりのロジックやストーリー、自分なりのハッピーエンドみたいなものが、見えている。「わからないものはあとで、取りにいけばいいんだよ」というのがインサイド・アウトの思考です。
・コルトレーン、究極の内発性というか、もう湧き出ちゃってる。
・お笑い芸人として生きる場所探しではなくて、漫才の稽古をしてしまう。なぜかというと、努力していると安心するからです。
・レイヤーを定めるための努力をする
・好きでないとあまりに辛い。事後性を克服できない。
・何かができるようになった時に、もうそれ以前には戻れない、そういう世界がある。
・センスとは具体と抽象の行き来
要するに、でまとめる
・いろんな事象を要するに、でまとめて、集まったときにどんなストーリーが描けるのか。それをつなぐ力。
・センスがいい人というのは何がわかりたいかをわかっている。 -
楠木さんと山口さんの対話形式で、「仕事ができるとは?」をテーマに話が進む。
仕事ができる人とはセンスがある人のことだと2人は話す。
ただ、スキルとは違いセンスには身に付け方の方法論はない。しかし、仕事をできる人になるにはセンスが必要という。
つまり、センスがない人は仕事ができないのだ。それを言ったら終わりじゃないと誰もが思うだろう。
そこにズバズバと切り込んでいくところにこの本の面白さがある。
そして、この本は答えを教えてくれない。でもそれがこの本で言いたいことの本質だと思った。 -
「仕事ができる」とは、について方法論(HOW)ではなく、何か(WHAT)について対談形式でまとめられていた。
山口さんは、仕事ができるということを人に頼りにされることとシンプルに考えており、あの人がいれば安心だと思われる人になるという表現に近いと感じた。
定量的な「スキル」と定性的な「センス」という表現がよく使われていて、作業者・経営者にはどちらが必要かや順序の違いについてまとめられていた。
業務ができるというよりは、与えられた役割を全うできるのが、センスの必要性だと思った。 -
仕事ができるとは、
・柔軟性を持ちながら、核となる軸がぶれない
・自分が活きるポジションを理解して、身を置くこと
・抽象と具体の行き来が活発であること
・やることの箇条書きでなく、時系列を踏まえ全体俯瞰で決めることができる
・矛盾しているものを統合して一石二鳥を作れる
・データだけでなく、人間中心で洞察が深い
・どうしてもやりたいということをやっている
を言っている。 -
一橋教授の楠木氏とニュータイプで既読の山口氏の対談形式。エリートに飛び交うマウンティングの正体や、若手にもおじさんにも蔓延するネガティブな仕事のイメージについて、結構過激にかいてある。スキルは定量化できるが、センスは定量化できない。bcgもセンスの会社。ユニクロやパナソニック、東芝の具体的なエピソードもあり。
買ってないのにいうのはあれだけど、買ってもよいかな。
ただ、今読まないと陳腐化しそう。