顔に魅せられた人生

著者 :
制作 : 福原 顕志 
  • 宝島社
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本棚登録 : 70
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800284761

感想・レビュー・書評

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  • 病院の待合室で読み始めました。この日は混雑しており私の診察までかなりの時間待たされたのですが、本書を読んでいたため退屈することなく過ごせました。
    映画の特殊メイクに興味のある人なら誰でもご存知の、あのディック・スミスさんと交流して自ら一流のメイクアップアーティストになっている日本の方がいることを私はしりませんでした。その日本人が著者の辻一弘さんです。彼の人生そのものが映画になりそうです。揺るぎない情熱と行動力があったからこその歩みなのでしょう。機会があれば辻さんの作品を見てみたいものです。

  •  読了3時間。

    本を開いて最後まで、ほとんど一気に読んだ。

     最初の幼少期の話に「どうしてこの部分にこんなに分量をとるんだろう?」と思い、せっかく映画の仕事で成功したのにストレスを感じてばかりの筆者に、「大丈夫なのかしら」と心配になりながらも引き込まれた。

     そして最後の章で花開く。すべての不遇さも、不自由さも、怖さも、こだわりも、すべてここのためにあったのだと理解できる。

     彼の創る「顔」には、作られる対象の歴史や思想が、彼というバイアスを通して描き出される。読みながら、彼の創る「顔」は直立する伝記じゃないかと感じた。感動を生むバイアスは、彼自身のカタルシスなんだ……と思うと、ちょっと泣きそうになった。

     最後にすべてが書下ろしだと知ってさらに愕然とした。きっと体からあふれ出すように書かれたんだろうな。最近読んだ、どんな小説にも劣らず、面白かった。
     私には「本棚に入れておきたい一冊」。そして、いつか自分の目で彼の創った「顔」が見たい。
     
     

  • 現実にいた人をリアルに再現するというのは、楽しいんだろうなと思う。是非生で見てみたいので、日本での個展の夢を実現してもらいたいと思います

  • アカデミー賞を受賞した著者の自叙伝
    作品や制作風景の写真も。
    スタンドの上に突如として顔が乗っていてびっくりしました。

    幼少期のこと、お父さんお母さんとの関係
    熱心に手紙を送り、特殊メイク&アメリカへと飛び込んだこと
    映画産業への思いなど真摯な人となりが感じられます。

    いくつかの観た有名な映画。
    え~!!もう一度DVDでじっくり見るべき?!

  • 図書館で借りた本。作品や制作風景の写真もある自伝。酒呑みの父、やる事を全て否定する母の元で孤独な少年は昆虫観察から始まり、雑誌で見た特殊メイクの特集からメイクアップアーチストに。アメリカの大御所ディックに手紙を書き、文通を重ね映画の仕事に携われるようになっていく。本人の努力もありハリウッドで活躍、アーチストとしても活躍。映画チャーチルでアカデミー賞メイクアップ部門で受賞。この方の作品では、ダリの顔が素晴らしく感じた。

  • オスカー受賞で慌てて出版した感じの本。
    写真で見る作品が凄い!
    幼少からの完璧主義からうつって
    なんか親近感です。

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