眠れなくなる宇宙のはなし (宝島SUGOI文庫)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800202574

作品紹介・あらすじ

宇宙論のロングセラー、待望の文庫化。古代から現代に至る宇宙観の変遷をたどり、人間が宇宙の真の姿をひもといてきた様子を物語のように描きます。古代インドの奇妙な宇宙観、コペルニクスによる宇宙像の大転換、アインシュタインが描いた宇宙、そして最新の「11次元時空」の仮説まで、平易な図解を添えて、東京大学名誉教授・佐藤勝彦先生がわかりやすく解説します。長崎訓子さんのイラストも必見。文庫のために書き下ろしたコラム「夢のなかで」も7話収録しました。

感想・レビュー・書評

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  • 最新の宇宙論。暗黒物質や暗黒エネルギー、ビッグバンで宇宙が誕生し、膨張しているという事。地動説。そこに至るまで、宗教と折り合いをつけながら辿る変遷が綴られている。眠れなくなる宇宙のはなし。確かに面白いが、タイトルとしては、宇宙論の歴史、という方が適切である。それ以上を期待している人には、物足りないんじゃないだろうか。

    この世に何もないという状態は物理的にありえない。エネルギーゼロにするためには、絶対零度であらゆる物質の分子や原子の運動が完全に止まっている必要がある。しかし、絶対零度であっても、ゼロ点震動により分子や原子が僅かに運動している。

  • 歴史を交えてこれからを考えるいいきっかけになりました。
    過去から未来への繋がりを意識するとどうしようもない孤独さえも和らぐ気がします。
    ワクワクしてる大人を見るとなんだか嬉しくなるのは、きっと自分だけじゃないはず。
    そんな大人になるために真っすぐ頑張ろう、と、この本のおかげで思えました。
    よかった!

  • 人類が宇宙の歴史を紐解いていく道程を分かりやすく教えてもらえる入門書。佐藤勝彦先生の本は歴史や文化から入るのでとても親しみやすい。本の表題に「眠れなくなる」とあるがちょっと一生懸命読まないと眠たくなるので要注意だ

  • 古代から現代までの天文科学史を解りやすく、かつ駆け足にたどる本。その意味で『<a href="http://mediamarker.net/media/0/?asin=4062920778">天の科学史</a>』(中山茂著) と大いに重なるところがある。科学史と天文学との比重で 2 冊を比較すると、本書の方が天文学に重心があるといえるだろうか。
    表題で「眠れなくなる」と謳っているのに「寝てしまった」(p.268) というコメントには苦笑いがもれたが (実際、現代の天文学は難しい!!)、やはり宇宙は「永遠のフロンティア」(p.34) なのだ。

  • 2021年12月23日購入。

  • 紀元前から現在に至るまで、天体や宇宙を見上げてきた人たちの話。天に対峙する人類の英知やロマンチックな星の一生、不思議な宇宙について広く知ることのできる本。

    「神が宇宙を創造した」という神話的な宇宙観の時代から、「人間の本質」である「合理的」な宇宙観への変化。「天動説」から「地動説」への転換。さらに望遠鏡の発達による「銀河宇宙」の観測。そして「ビッグバン宇宙論」が登場し、新たな謎を解き明かすさらなる「革新的宇宙論」へ…という、宇宙をめぐる壮大な歴史のあらましをわかりやすく紹介する内容。

    時代が進むにつれ、天動説から地動説への大転換のようなものは起きなくなっていき、今現在主流とされている理論を少しずつ改良していく流れとなっているところに、科学の発展を感じた。

    ビッグバン宇宙論が登場してきたときに、アインシュタインがそれを正しいものとしないために事実を捻じ曲げて自分の論を発表したというエピソードには驚いたが、「これが正しくなくてはいけない」という固い想いの下に事実(と思われること)をゆがめてしまう経験は、規模は違えどきっと誰にでも起こり得ると思う。「あのアインシュタインですら…」と、アインシュタインの人間らしいエピソードにほんの少しだけ親近感を覚えた。

    「ひょっとしたらこうではないか」と仮定して、実証していく。資料を探し集め、何年にも渡って観測や実験を積み重ねていく学者さんや研究者の方々の、地道で途方もない努力によって、「人間はどこから来たのか」「宇宙の始まりとは何なのか」という巨大な謎が紐解かれていくのだなあと感動し、それをほんの少しでも知識を持って見つめていたいと思った。

    特に面白かったのは「冥王星の降格騒動」と「星の一生を想像する理論」の話。前者では発見者の出身地であるアメリカで降格に関して反対意見があちこちで上がり、"pluto"という語が「降格させる」という動詞の意味を持ち流行語大賞にまでなるというエピソードが紹介されていた。後者は星の最期について書かれていて、静かに消えていく星と超新星爆発を起こす華やかな星との両方に想いを馳せた。

  • 宇宙のはなしではあるが、人間の宇宙観の歴史について、ギリシャ、ローマ時代から紐解いていく内容。天動説から地動説にかわっていく中で、地球以外の惑星、衛星の扱いがやっかいだったようだ。

  • 2018.03.14 品川読書会で紹介を受ける。

  • 秋の夜長、眠れない時に、どの本を読もうか?と、思って手にした本である。

    しかしながら、宇宙への入門書と、、、書かれていたようにおもうのだが、、、、最初の内は、暦のはなしや、日食、月食など、、、、なるほど、、、と、思いながら、僅かながら、知っている事を読みながら眠りにつきたいと、思っていたのだけど、、、、宇宙観の変遷を読みながら、昔の人は、どのようにして、空を眺めていたのだろうと、、、、ついつい少し眠気ボケの状態で、読んでいた。

    難しい。これが入門書なのか?・・・
    子供は、大学院の理学部であったので、宇宙のはなしも面白いかもしれないが、、、、もう私の年代になると、アインシュタインの相対性理論も、、、???
    何度も、昔、その理論が、話題になり、読んだのだけど、、、、未だに理解出来ていない。

    でも、古代インド人の考えたドラゴンや亀の宇宙観の絵、、見たことあるある・・・なんて、、、

    壮大な宇宙だけど、空気の澄み渡った夜空に輝く星を、ホットミルク片手に、眺めている方が、良い眠りにつきそうであった。

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著者プロフィール

立命館大学・大学院客員教授、ブレーメン経済工科大学客員教授。大学でのキャリア教育、国内外での学生インターンシップに注力中

「2012年 『楽しいキャリアデザイン(第3版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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