期限切れの初恋 (ビーボーイノベルズ) (B-BOY NOVELS)
- リブレ出版 (2013年7月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784799713389
作品紹介・あらすじ
宇野には忘れられない恋があった。誰からも好かれていた大学時代の同級生・村上に卒業してからもずっと片思いしていた。友人の結婚式を機に、この思いを終わらせようと決意するが、そこで会えるはずだった村上が、借金を重ねて行方不明になっていたことを知る。何もかも失った村上はホームレスになっていた。宇野は自分の恋を終わらせるために彼を拾ってきて、一緒に暮らし始めるが…。その後の二人の書き下ろし、100P超収録!
感想・レビュー・書評
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ちょっとな...
作品としては物凄く完成度が高いけど、BLの観点では結末に納得がいかなかった。無理してくっつかない方がよかったと思う(個人的感想) -
やっぱりクズだったけど今回は普通に楽しく読めた気がする、傷は少なく読了。
学生時代クラスの中心にいた人気者をゴミ捨て場で拾う。 -
落ちるところまで落ちたら、こうなるのよね。
読んでて辛かったけど、無事に立ち直れてよかった。 -
私が耽美が好きではない、と言うのは『ヴェニスに死す』を読んでいた時にも思っていたことだ。年寄と少年と言う対比と共に美醜の対比が残酷に突きつけられる時に、見ていた自分はアッシェンバッハに少しも同情心を持っていなかった。、老いて醜くなってしまった自分を恥じてじいさんの癖に化粧したりする様が無様である様を見せる映画が「耽美」ではあるまい、と思っていたのだが、タジオ(ビョルン・アンドレセンの)の美を愛でると言う意味では確かに耽溺であった。耽美とは、美しいものを愛でる方でしかない人間を指す言葉で、美そのものではない、と言う事なのだ。この差は大きい。映画を見ながらタジオのように美しくありたいと思うだけで、耽溺したいと言うのとは違うな、と気づいていた。そう考えているとふと、木原作品のこっぴどく痛い描写に差し掛かった時に、痛い目を見る人間の恐怖よりも、今まさに痛い目に遭わせようとしている人物の方に同調してある種の高揚感を感じながら読んでいる自分がいる。だから私は木原作品を「痛い」とは描写するが「容赦なくて辛い」とか「可哀想」と言う風に捉える筈がない、と言う事に気付かされた。痛い目を見せる方に肩入れして読んでいる訳だから、自分は「痛く」ないわけだから平然と読んでいるのかもしれん。かと言ってあのような所業を働きたい願望がある訳ではないが、精神構造上、そっちに傾いている性質なんだろうな。自分の名誉の為に(笑)くどくど書いてしまうが、酷い目に遭う人間に同情してない訳じゃないが、痛い目を見せている人間の方の気持ちと言うか、なぜそうしてしまうか、の方に反射的に自分の視点が切り替わるんだろうな。これ辺で木原作品のどこに惹かれているのか、二分されるかもしれんな。
耽美話からなんで木原作品考察になったんだ…あ、そうか、美を振りまく方、痛さを振りまく方に視点が固定される、と言う意味で同じと言う事か。木原作品の痛い描写に差し掛かると、不謹慎かもしれんがどこかでぞくぞくしている自分がいて、そう言うのは自分の中に嗜虐趣味があると誤解されるかもしれん、でもそれは違う、理不尽だ、と思い色々考えてたら、あのぞくぞくは「好きな子に意地悪する・している時」の気持ちと同じだ、と気づいた今日…登場人物がそういう行為に及ぼうとしているのを見ていると、好きな子にそれは強烈過ぎて誤解されるよ、気持ち解るけどさぁ…って思いながら読んでる為、痛めつける行為が如何に冷酷に見えても、どこかで(今この瞬間は先にある想いに気付いてないだけだな、こいつばかだなぁ)って眺めてる自分がいる。どんなに愛がなさそうに見えても、屈折して歪んでて決して綺麗じゃないとしても、愛がある(だって、好きだからそうしたい気持ちが湧くんだから)って「幼稚」な動機が解るからだろうな、私自身に照らし合わせて。未熟で何が悪い、完璧で正義に溢れた愛だけが愛じゃないぞ、って思うからだろうな。人間の小悪党な部分を(性根が悪い、と言うか)文字にして書いてしまうと言う…やっぱ木原さん凄いわ。この人はこう言う人である、と言う書き方の方が簡単なんだよね、創作物だから。 -
攻め様が受けに恋してる!!!
と気づいたあたりの展開が予定調和だとしても手放しで受けに良かったね!!!!!と心から思えるから、何がすごいのかわかんないけどすごい。