【小さな会社】逆襲の広報PR術

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  • すばる舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799106242

感想・レビュー・書評

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  • 広報のお勉強第2弾として読みました。
    私の会社は親会社こそそれなりの大企業ですが、私が担当しているサービスを提供している子会社はほとんど知名度なし。大企業と中小企業では広報の目的もやり方も全然違うことがよく分かり、中小企業目線で書かれたPR戦術はかなり衝撃的でもあり、めちゃくちゃ勉強になりました!!
    企画と広報を兼務しもうすぐ半年になりますが、これを読むと広報としての仕事は全く出来ていなかったな…と反省。。
    企業の広報目線だけでなく、マスコミやPR会社目線という立場の異なる3つの視点が網羅されていることが、著者及び本書の最大の強み。
    中小企業の広報で結果がなかなか出なくて困っている人や、何から手を付けたら良いか分からないという方に、実践的な内容が書かれた本書はきっと手助けになると思います。

  • 逆襲の広報PR

    ◎広報PRとは?
    企業や団体が社会や消費者とより良い関係を構築するための活動全般だったが
    現在は、利益や売り上げに繋げること/経営課題の解決を目指している
    →ブランド作り

    【広報のメリット】
    ・マスコミの報道による信用力向上
    ・直接検索するので、他社比較する余地がなく、コンバージョンに結びつきやすい
    ・潜在顧客→顕在顧客へ
    ・社内ロイヤリティ向上→社員の家族も喜ぶ
    ▶︎インナーブランディング
    ・営業や採用力向上
    ・IRで企業価値向上
    ・誹謗中傷によるネガティブイメージの解消
    ▶︎『最終的な判断はお任せしますが、ネットで匿名で書かれた情報とメディアの情報、どちらが信憑性があると思われますか?』

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    【全般知識】
    - [ ] 特ダネ⇄特オチ(自社だけが報道できない失態)
    - [ ] メディアにとってプレスリリースの情報=優先順位低い
    特オチが怖いから目は通す(特に大企業のニュース)
    ▶︎99%は無視される
    - [ ] プレスリリース送付後の受取確認や取材依頼はするな
    - [ ] 紙媒体はfax、プレスリリース送り先は100件以内、個人名宛で送る(2枚程度)
    - [ ] ウェブ記者はメール以外の連絡を好まない
    - [ ] テレビに連絡する時、代表電話番号宛は怪しまれるので、局直通の電話番号を購入する
    - [ ] テレビに取り上げられたいときは、テレビ局の誰かしらとアポ取って、テレビ局に潜入する
    そのアポが終わったら局内を徘徊して、話しかけまくり、名刺を交換する
    ・雑誌は特集企画にあった情報を提供する必要あり(1-3ヶ月前に情報提供しよう)
    - [ ] 時には有料広告も出稿する
    - [ ] 同じネタが2回あれば傾向、3回あれば流行り、4回あれば社会現象
    - [ ] 競合他社のメディア情報を調べて、①掲載媒体②切り口を参考にする
    - [ ] テレビ局のCMスポンサーを確認すべき
    →競合となる企業の情報は流せなくなったりする(スポンサータブ)

    【時期やタイミング知識】
    - [ ] 4月は繁忙期(=ゴールデンウィーク進行による)
    →4月は異動の有無を聞き、後任の人を紹介してもらう
    (平均的な部署の在籍期間を把握しておくと、異動のタイミングが想定できる)
    - [ ] GW明けはビジネス系の記者は決算発表があるので忙しい
    - [ ] 選挙の時期は一般誌の記者が忙しい
    - [ ] 長期休暇の時(GWや年末年始など)は暇
    →ここにつけ込んで、新任の記者には業界知識や注目トピックスをレクチャーして役に立てるようにする
    - [ ] お盆休みを挟んだ8月は「夏枯れ」と言われ、報道ネタのニュースが少なくなる&「お盆進行」でネタを欲している
    =ネタを提供するチャンス
    →出社している記者も暇な可能性が高いので当日のアポイントも頼めるチャンス

    ★時間帯
    ・新聞記者=平日の17:00-20:00(キャップ)
    ・雑誌=校了日(雑誌出版数日前-1ヶ月前)の後(副編集長)
    ・テレビ=放送終了1-2時間後
    →原稿は直接手渡しか郵送が基本/番組宛が良い

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    【メディアキャラバンの流れとコツ】
    ▶︎メディアキャラバンとは、メディア・記者に直接アポイントを取り、情報の提供や商品などの紹介をするため、またメディアとの関係構築のために訪問すること

    1)電話アポ
    ・依頼する時は記者の過去の記事に目を通す
    ・情報発表前(イベント開催前)に取材に興味あるか事前に聞く
    ・断られても「参考になる情報を提供できると思うので、ぜひ弊社にお越しください!記事化前提でなくても構いませんので!」と言う(=プレ取材)
    →その日のGOALは「企画として提案してみます」と言わせること

     <電話プロモート術>
    →取材依頼をするよりは面会アポを取ること
    「あなたの番組や記事をいつも楽しく拝見しております」
    「〜の記事を拝見してご連絡差し上げました。ご興味を持っていただけるようでしたら、情報提供をさせていただきたくご連絡差し上げました」
    「面白い情報があるので1分だけお時間いただけますか?」
    「実はまだプレスリリースを出す前の情報なのですが」
    「このプレスリリースの内容は取材対象になりますか?なぜですか?」

    2)メディアキャラバン当日(面会日)/プレ取材日
    ・メディアキャラバン後、取材依頼に関しては、2-3週間前、1 週間前と2回メールなどにて依頼する(開催直前にプッシュする)
    ▶︎有益な情報を提供してくれる有益なパートナーになる
    (取材に興味があるが来れなかった場合、イベント報告の資料やリリースを送ると記事化してくれることも)

    3)記事掲載後のお礼メール
    →会って親睦を深める&自社の情報以外の情報提供
    ・掲載前に「〜修正点があれば教えて」と言われても、最低限しか言うべきでない
    ・誤報を書かれた時は「訂正して」と頼むのではなく、指摘をするだけに留めて、謝罪されたら「次回もぜひ取材お願いします」と言う

    4)その後も記者の執筆記事の感想や情報提供メールを続ける
    「何か困っていることはありませんか?このテーマならお力添えできるのでいつでも言ってください」と言い、有用な情報を提供してくれる信頼できるパートナーになる

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    【マスコミ関係者へヒアリングすべき事項】
    ・担当分野
    ・注目している取材テーマ
    ・担当している連載や特集
    ・前の部署
    ・今の部署の歴
    ・出社時間
    ・記事執筆時間
    ・適切な連絡手段
    ・プレスリリース見るかどうか
    ・どんなリリースなら取材したいか
    ・プレスリリースの送り方
    ・御社の記者のキャリアパス
    ・部署のディレクター人数
    ・企画会議に行く頻度と時間や時期
    ・取材決定権誰が持っているか(キーマンを探る)

    +ヒアリングを行う


    <テレビ局スタッフの権力図>
    △制作会社所属のディレクター
    ○テレビ局の正社員ディレクター(アシスタント)
    ◎フリーディレクター
    →制作会社に直接持ち込むと、複数の番組に働きかけることができる

    ★ディレクターと報道記者をチェック
    報道記者=取材〜レポーターまで、特定の番組は持たない
    ディレクター=一つの番組の企画〜編集まで


    <記者の権力図>
    ・記者=取材決定権
    ・デスク(記者の上司)=メディアへの掲載決定権
    ・キャップ(ベテラン記者)=権力ある

  • ・メディア目線からの話が主 ・経営としての広報 ・具体的なメディアへのアクション方法など手段が細かく記載されている ・かじったことがある人〜担当中の人向け

  • 目次と気になった部分だけ読みました。
    最近広報、特にひとり広報に関する本を複数冊読んでますが、その中でも本書は書かれている内容がかなり具体的で、明日からの行動に直結するものが多いと感じます。

  • 世界最高の広報本。ここまで具体的な動き、ゴール設計が書かれた広報マニュアル本はなかった。
    広報のやるべきことや効率的攻略術がすべてわかる。

    ◯報道に繋がる広報=良い広報
    良い広報とは売上に繋がる広報
    売上に繋がる広報は信用力が上がる広報
    信用力が上がる広報とは報道(第三者によるマスコミ露出)

    ◯報道(第三者によるマスコミ露出)が何故良いか
    ・他社との比較が起こりにくい。
    ・指名検索が増える。
    ・インナーブランディングにも大きく効果があり、離職率も間接的に下がる(語る文脈が増える、家族が味方になる)。販管費が下がる。
    ・採用力に直結する。採用費が下がることはもちろん、優秀層を獲得すれば売上があがる。
    ・業務提携、アライアンスの機会が増える。

    ◯広報PRでできること
    ・広報PRでできることは2つ。売上を作ること、ブランディングできること。まずは売上を上がることだけに注力
    ・重要なことは3つ。ネタをつくって、的確なプレスリリースを書き、マスコミに上手に伝えること。一番重要なのはマスコミに上手に伝えること

    ◯具体的な広報PR活動
    ・各メディアリストの自社領域を担当しているマスコミの関係者を探し関係値を作れ。自社メディアリストをつくることが初手。
    ・テレビを狙え。新聞や有名ネットメディアを狙えば、そのあとテレビがついてくる。
    ・メディアの強さ構造は、ウェブ・業界紙<雑誌<全国紙・新聞<テレビ

    ◯報道連鎖までの5ステップ
    (1)報道分析:自社に興味・感心をもつ可能性のあるマスコミ関係者を洗い出す
    (2)電話アプローチ:リストアップしたマスコミ関係者に電話でコンタクト
    (3)メディアキャラバン:マスコミ関係者と面談。情報提供と取材依頼をする
    (4)メディア最適化PDCA:発信する情報とメディアリスト更新しつつ、継続的に情報を発信する
    (5)報道連鎖:テレビで報道されるリーチを狙う

    (1)報道分析
    自社に興味・関心を持ちそうなマスコミ関係者を洗い出す。ライバル会社の広報もすべてチェックし、出し方や実際に表にでた「面」などすべてハック
    ・ニュース記事や日経テレコン、テレビでた蔵、ネタもとPR手帖
    ・新聞は文末の執筆者
    ・雑誌は編集長、ライターや監修者の情報が掲載されている場合がある
    ・テレビは「◯◯ジャーナルの■■コーナーの担当ディレクターはいらっしゃいますか」。スタッフクレジットが流れる場合も要注目、テレビの制作会社と繋がる手もある
    ・ウェブは編集部
    ・業界紙専門誌は編集長

    (2)電話アプローチ
    ・「面白い情報があるので1分だけ時間ください」「実はまだ、プレスリリース配信前の情報なのですが..」など営業同様にトークを工夫する
    ・電話で全部を説明するな。対面アポイントに繋がるようにせよ

    (3)メディアキャラバン
    ・徹底した準備
    ・取材になるのか、リリースされるのかめっちゃ聞く
    ・訪問後のコミュニケーションも徹底
    ・リリース断られても縁がでたのは成果。与え続ける

    (4)メディア最適化PDCA
    ・編集者やライターに「なぜ記事にならなかったか」を徹底してヒアリングする関係を築き、PDCAを回す
    ・記事がでてもでなくても、コミュニケーションを継続する。編集者が担当した記事をチェックして感想を送るなどの戦術も必要

    ◯マスコミ関係者とのコミュニケーション
    ・特にならないお願いでも可能な限り協力する
    ・勉強会やセミナーに参加する
    ・新聞、雑誌、テレビの制作事務所に電話しまくる
    ・知り合いに紹介してもらう
    ・SNS経由でのコンタクトも非常に効果的。繋がりやすい

    ◯プレスリリースの書き方
    ・うまいとこをパクれ
    ・三方よしで書け。売り手買い手世間
    ・図表などのビジュアルを挿入する

    ◯PRネタの探し方
    ・競合のIRPRすべてをみて参考にする
    ・社内報をIRPRに活かせる構成にして本気でヒアリング、編集
    ・社内の会議やランチに幅広く顔を出す
    ・社長やキーマンにヒアリング

    ◯広報担当者に必要な能力
    ・戦略、戦術立案能力
    ・文章能力
    ・営業力、コミュニケーション能力

  • 【「小さな会社の広報PRにおけるバイブル的一冊」とゴリ押しされて読んだ本。

    2017年発行なので若干内容が古い部分もあるが、知識ゼロの人が広報PRという世界に足を踏み入れる際には有用な情報が満載。

    おそらくこの本に書かれていることをベースに自社に当てはめてアレンジしながら実行していけば、大きく外れることはないのだろうと感じた。

  • こんなに詳しく広報が知れて目から鱗でした。

  • PRの本ではあるが、営業の人間関係構築論のような感じになっていて、PR業界にいない人間でも参考になる仕事の進め方の紹介が多々あった。
    世の中に商品をアピールするためにはCMとか新聞に広告を打つのが普通と思っていたが、広告は一瞬人々の関心はひくがそれが一瞬で終り、よほどキャッチ-なものではないとそこで振り替えられることはないが、一方でPRの場合は報道番組とかエンタメ番組で商品や会社について取り上げてもらえばタダで世間に知らしめることができ、さらにそれが、広告に比べて人々の関心を引き、繰り返し使え、しかもその会社で働く人々のモチベーションもアップできるのだから使わない手はないということがよく分かった。

  • マスコミへの情報の持ち込み方について、かなーり具体的に実践的に書いてあった。ただ、その持ち込み方が、かなり工数がかかるものなので(その分、得られた時の効果は抜群なのはわかる!)、自分のように広報に片足の親指くらい突っ込んでいるくらいの精神だと太刀打ちできないと思った。

  • 専門はマーケティングだけど中小組織では広報とマーケが一体化していて広報についての質問を受ける機会もあるため改めて勉強中。タイトルに「小さな会社」と冠されており大企業とは戦い方が違うことをメディア側の視点を意識なせながらかなり具体的に教えてくれます

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