Facebookマーケティング戦略

  • 翔泳社
3.56
  • (8)
  • (26)
  • (23)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 194
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798123653

作品紹介・あらすじ

Facebookを活用する際のベースとなる考え方、日本のメディア環境、戦略策定法、効果測定法、先進企業の取り組みまでを完全網羅。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 顧客との密なコミュニケーションの重要性や
    潜在顧客の抽出など
    Facebookの実名制を利用したマーケティング戦略について書かれています。

    もう少し図を多く多用したほうがわかりやすかったかなーって感じ。
    それでも最後のFacebookマーケティングを取り入れている企業の話は中々面白い!

    まぁFacebookにせよ確固たる実績があってこそ活かせる部分が大きいのは事実だよね。

  • ユーザ数が8億を越え、IPO申請もしたFacebook。もはやその名前を知らない人はいない、というほどに成長したSNSです。そのFacebookを利用したマーケティング戦略について書かれているのがこの本。Facebookの機能的な解説ではなく、いかに企業が活用すべきかをマーケティングの観点から体系的にまとめています。また、企業での活用事例も多数掲載しているためイメージしやすい(当該企業のFacebookページを見ながら、ならなおさらです)。Facebookでのマーケティングを考えている、または行っているなら一読の価値がある本です。

    以下、要点と解釈の整理です。

    ○マーケティング上のFacebookの位置づけ
    FacebookはOne2One型マーケティングとして位置づけられ、顧客接点を持っていくためのマーケティング手段として位置づけられます。とくに潜在顧客の発掘と、既存顧客のファン化(定着化)に効果を発揮します。

    なお、ソーシャルメディアは大別すると
     ・アーカイブ型ソーシャルグラフ : 築き上げられたユーザ同士の“関係性”が大事
     ・アーカイブ型インタレストグラフ : 蓄積された情報が大事
     ・フロー型ソーシャルグラフ : 関係性の広がりが大事
     ・フロー型インタレストグラフ : 情報の広がりが大事
    の4つに分類され、Facebookはアーカイブ型ソーシャルグラフに位置づけられます。


    ○Facebookのマーケティング利用目的
    まず、以下の2点はよく陥りがちな誤りであり、注意が必要です。
     ・プラットフォーム利用(Facebookの利用)の目的化
     ・戦術の目的化(いいね!の獲得数など)
    という、本質的なマーティン具目的を見失った、手段の目的化に注意しなければいけません。

    そのうえで、Facebookのマーケティング利用の目的(ソーシャルメディア全般にいえることではありますが)
     ・ブランディング
     ・広報
     ・プロモーション
     ・サポート
    の4点に集約されます。そのためのアプローチとして
     ①リサーチ : 顧客の情報や商品に対する意見の収集
     ②コミュニケーション : 顧客との接点を作り、企業メッセージを伝え広げる
     ③活性化 : 顧客の活動を活性化させ、影響力を高める
     ④支援 : 顧客の活動をサポートする
     ⑤販促 : ビジネスプロセスに組み込み、商品やサービスの提供につなげる
    を順に行っていくことが必要になります。

    また、そのアプローチは商品・サービスによって分かれてくる事になります。
     ・買回品・最寄品で機能によって選択される商品 : 食品、日用品など
       ⇒ 顧客へ高頻度にアプローチするるための戦術として利用

     ・高額品で機能によって選択される商品 : 保険、自動車など
       ⇒ 顧客との関係作りから、理解を得るための戦術として利用

     ・高額品で感性的に選択される商品 : ブランド品など
       ⇒ 顧客をファンにするためのイメージ戦術で利用


    ○Facebookにおめるマーケティングツール
    Facebookで利用できるマーケティングツールは具体的に以下の5つです。
     ・Facebookアプリ : 占いや○○診断、ゲームなど
     ・Facebook広告 : スポンサー広告、スポンサー記事など
     ・ソーシャルプラグイン : 他のサイトに仕込んだ、いいね!ボタンなど
     ・オープングラフAPI : Facebookと他のサイトを連携
     ・Facebookページ : コアになる情報発信ページ


    ○Facebookによるマーケティング戦略の進め方
    基本的にはマーケティングの基礎を踏襲し
     ・ゴール設定 : Facebookによるコミュニケーションで何を得るのか(いいね!を得て、何をするのか)
     ・コンテンツ定義 : どのような情報をFacebookから発信するのか
     ・運用体制定義 : どのような体制で、Facebookを運用するのか
     ・構築 ; Facebookページの開設と必要機能の整理
     ・運用 : Facebookの運用をPDCAサイクルにしたがってまわす
    という5つのステップが必要となります。結局のところ、“Facebookで何がしたいか”がクリアでなければ、コンテンツも運用体制も決まらず、構築も運用も意味がないということです。目的を明確にする、という基本を忘れてはいけないわけです。

    なお、最終的に運用で重要になるのがKPI/KGIです。運用業務の効率を把握するためのKPIと、目標の達成度合いを測るKGIを明確に定義する必要があります。実際に運用を始める前に明確に定義しなければいけません。
    ≪KPI≫
     ・リーチ指標 : ファン数、PV、UUなど
     ・エンゲージメント指標 ; いいね!やコメント、シェアの数
     ・話題性の指標 : ユーザの投稿やコメントの内容

    ≪KGI≫
     ・ブランド指標 : 認知度、純粋想起率/順位、ロイヤリティなど
     ・行動指標 : 来店数、商品動向など
     ・機能評価指標 : ユーザ満足度など


    ○Facebookによるマーケティングを成功させるために
    Facebookのマーケティングにより成果を得るには、PDCAの徹底が必要です。このときKPI/KGIに基づいて
     ・チャネルの検証 : 外部リンク、Facebook内の検索、Facebook内広告、ファンによるコメント
     ・コンテンツの検証 : 投稿内容、タイミングなど
    を改善していくことが必要です。

    なお、コンテンツについては
     ・画像の入った直感的な、わかりやすいイメージとなっている
     ・質問形式となっている
     ・質問は選択肢が用意されている
    という3つのポイントを押さえていくことで、より多くのファンにリーチできる可能性が一般的にわかっています。

    しかし、なによりも成功させるためには行動することが必要です。「Done is better then perfect」というFacebookの哲学の通りです。あれこれ試しながら、改善し、よりBetterにしていくという進め方を徹底する = BPM的な継続改善のアプローチを行うことが必要不可欠なのです。

  • この本は私のような個人ではなく、企業のマーケティング担当や個人経営者向けの本だった。
    なお、コンサルタント業界と協業の経験からすると少し違和感のある本。
    執筆陣は企業のコンサルをしてると思うが、書いてある内容はいかにもコンサルっぽいのだが中身の無い「虚」を感じる。
    Facebook以外の話題にかなりページを割いてあるのも執筆陣は本当はFacebookマーケティングは苦手なのだろうと思う。
    無理やりFacebookを仕事にしているように見えて痛々しい。読んでいて辛くなった。

    ----------------

    現在のFacebook社(メタ)を見るとこの本の虚しさを感じざるを得ない。まさに虚である。
    当時の執筆陣と企業担当者達にこの本を見せたらなんと言うのか?

  • 675||Ik

  • 私の専門領域ではないが、巷にあふれているFacebookをビジネスに活用みたいな、なんちゃって本とは違うきっちりとした視点を専門家ではない私にも分かり易く説いてくれる。
    少し冗長なところがあるのは、この種の書籍としてはある程度仕方ないのかな。

  • 大企業のWebマーケティング担当者も、新しいツールには試行錯誤で挑戦してるんですね。
    そして、担当者は思ったより少人数なんですね。
    ソーシャルメディアを活用するセンスを持った人を選任出来るかどうかがカギですね。

    日本と海外におけるソーシャルメディア利用状況の違いなどの資料も面白く、参考になります。

  • いくつかの実在のFacebookページの企業担当者のインタビューなどがあり、大変参考になります。

  • web販促全般もわかりやすく比較。

    その中でのFacebookの価値もわかりやすかった!

  • ソーシャルメディアマーケティングの役割や効果測定、戦略策定、種類などが簡潔にまとめてある。ただ単にファンやいいねを増やす方法を書いてるのではなく、マーケティングの目的をどうやって達成するかに主眼がおかれてるのがいい。巻末に大企業のFacebook活用事例があるがこれも簡潔で良かった。この手の本はたくさんあるけど一番良かったかも。

  • 具体例や指数がたくさん掲載されていて勉強になった

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

株式会社トライバルメディアハウス 代表取締役社長
株式会社トライバルメディアハウス 代表取締役社長
1973年横浜市出身。ビジネスコンサルティングファーム、マーケティングコンサルタント、クチコミマーケティング研究所所長、バイラルマーケティング専業会社代表などを経て現職。
300社を超える大手企業の広告宣伝・PR・マーケティング部に対するデジタルマーケティングやソーシャルメディアマーケティングの支援実績を持つ。宣伝会議マーケティング実践講座 池田紀行専門コース、日本マーケティング協会マーケティングマスターコースなどの講師として、のべ3万人以上のマーケター育成に貢献。近著『売上の地図』(日経BP)のほか『キズナのマーケティング』『ソーシャルインフルエンス』(アスキー・メディアワークス)など著書・共著書多数。自身のnoteやTwitterを中心に、若者向けのキャリア、働き方に関する発信も多数。

「2023年 『自分を育てる「働き方」ノート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池田紀行の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×