島津家の戦争

著者 :
  • 集英社インターナショナル
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797672084

作品紹介・あらすじ

江戸末期、なんと人口の半分がサムライ、という地域があった!それが都城(宮崎県都城市)である。この武士の王国を統べる都城島津家六五〇年の秘史を語りつつ、「日本とは何か」に鋭く迫る歴史ドキュメント。

感想・レビュー・書評

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  • 島津は島津でも、本家本元ではなく、現在は宮崎県に位置する都城島津家の話。書かれた経緯は限りなくチャラい(母校の秘書課でバイト中にボスの編纂した日誌を図書館で見つけた)が…と思ってたら、ちゃんと帰って来た。面白い構成だ。でも、戦争から帰って来て、先祖伝来の山から林業始めたヒトがどうやれば学習院大学の院長になれるんだろう…?

    京都へ上った都城隊は、ええじゃないか騒動に振り回され、新撰組や他藩と競り合い(近所の風呂屋で鉢合わせしたりもする。現場ってこんなもんだろう)、鳥羽伏見の戦いへ突っ込んで行く。…そして西南戦争へ。旧鹿児島藩士にとって、崇拝する西郷隆盛と戦う羽目になった、その苦衷は背負い続ける十字架となる。それだけに、西郷軍側の招魂祭に出向き、手を合わせる島津久家は旧領主としてあるべき姿だと思う。

    しかしながら、戊辰戦争辺りがあまりに弱いぞ、自分!「西郷どん」、ちゃんと観てれば良かった(涙)。

    幕末から維新への流れを見ていつも思うが、江戸幕府最後の将軍が、宮家出身の母を持ち、尊王思想の強い水戸藩出身の慶喜だったのは、なんの因果応報なんだろうか。

    あと、人の行き来が頻繁でなかった時代、話し言葉では出身の違う者同士は意思疎通が図れなかったとか…言文不一致は不可避だったのかも。

  • 母の父は都城の隣町三股の出身。母の出生時の戸籍に、曽祖父の名前の脇には「士族」とあり、それはつまり都城島津家に仕えていた武士だということ? ちょっと気になって調べていたときに見つけた本で、とても興味深い内容だった。

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