- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784797395846
作品紹介・あらすじ
ガーデン紙やタイム誌も絶賛!アメリカの公共ラジオNPRの2017年ベストブックスに選出!サンデータイムズ、ノンフィクションベストセラー2位!
世界各国からオファー殺到の睡眠本、ついに日本初上陸!
睡眠7時間以内だと早死にする?学習前に仮眠をとると、学習能力が飛躍的に高まる?
――NBA、NFL、ピクサー…最強の睡眠コンサルタントが教える最強の睡眠法
世界的に著名な神経科学者かつ睡眠のエキスパートが、睡眠科学の最新知識を提供する。本書は、知的好奇心を満たすだけでなく、睡眠の量と質を疎かにすることが、いかに、健康、安全、ビジネスにとって悪影響を与えるかについて具体的に説明する。
生き方をも変えるかもしれない本書は必読書である。-アダム・ガザレイ博士氏(米カリフォルニア大学サンフランシスコ校神経学・心理学・精神医学教授)
睡眠の謎について早急に解決する新しい科学について分かりやすく説明する。非常に面白く、読者は寝る時間も忘れて本書のページをめくることだろう。
-ダニエル・ギルバート(ハーバード大学心理学教授)
いま世界中が快適な眠りを求め、「睡眠ビジネス」が注目を集めています。そんななか、20年間睡眠を研究し、カリフォルニア大学バークリー校睡眠・神経画像ラボラトリーの所長として、名だたる企業の睡眠コンサルタントを務めるマシュー・ウォーカー氏の本書は、最強の睡眠を語るのにふさわしい睡眠大全とも位置付けられる一冊でしょう。
本書では、「睡眠とは何か?」というそもそもの話から、最新の研究で明らかになった睡眠の様々な効果を明かすとともに、睡眠の科学を社会でどのように役立てることができるのかを描きます。
・昼寝(仮眠)で記憶力が上がる、パフォーマンスが上がる
――ボルトも世界新の前に昼寝していた。
・6時間睡眠の日が10日続くと、1日徹夜した時と同じくらい脳の機能は
衰えるが、本人は自分が睡眠不足だとは認識していない。
・朝方、夜型は遺伝で決まっている。
・思春期の子供は体内時計が成人よりも 3 時間ほど遅くなっており、
夜更かしや寝坊は自然なこと。
・睡眠が不足すると人の表情から感情などを読み取る能力が低下する。
・MRI で夢の中身が判定できる?
・ワクチンを接種する前の睡眠時間が短いとその効果は半減する!etc.
――眠りの力を有効活用した素敵な未来を感じさせてくれる一冊です!
感想・レビュー・書評
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睡眠の大切さが世間で言われるようになり、自分自身改善を始めたばかり!
とは言ってもなかなか理想には程遠い
もっと喝を入れなくては…
そのために心底睡眠を理解しないとダメなのでは?と思い読んでみることにしたのがこちらである
しかし!…読んだら最後
睡眠による影響の凄さが恐ろしくなった
読んだことを後悔するほどの数々の検証内容
仮説→実験・調査→検証
全てこれに基づいて突き付けられる驚愕の事実
怖すぎる…(泣)
Part1.『眠りとは何か?』
・すべての生物に体内時計が備わっている、植物にも
例)オジギソウ:暗闇にしても日中元気に葉を開く!
『概日リズム』…だいたい24時間周期で睡眠パターンを決めている
さらに脳が太陽光を使って体内時計をリセットし24時間を保つ
・朝型夜型が存在する(ほぼ遺伝)
〜夜型なので人生大変でしたわ
・「メラトニン」暗くなると分泌されるホルモン=睡眠を発生させる脳の部位を、スタートラインに誘導する
・時差は 1日につき1時間しかズレを直すことができない そのため時差ぼけを治すのに時差が8時間なら8日かかると言うことになる
〜時差ボケや夜勤勤務の方達の大変さや恐ろしさが理解できた
・カフェインの半減期は、平均して5時間から7時間、そしてカフェインは精神刺激性のドラッグ
〜クモの実験…マリファナよりカフェインを与えられたクモの方が蜘蛛の巣がぐちゃぐちゃに!
午後から一体何を飲めばいいのやら(泣)
『レム睡眠』
・「repid eye movement(素早い眼球の動き)」の頭文字
・眼球が激しく動く
・脳波の動きも(起きている時とほぼ同じく)目立って活発
・夢を見る
・夢を見ているとき身体はマヒ状態
(夢の通り行動したら大変!そのため弛緩状態)
・知的で合理的な決断と行動ができるようになる
・感情コントロールができるようになり、人の感情を読み取れるようになる
・創造性が育つ
~ってことはもしかして眠り始めに夢を見て、その通り身体が動き、現実に「ビクッ」と動いて目が覚めるやつ…これってまだ体が弛緩状態に入る前に夢を見始めたということか!?
『ノンレム睡眠』
・深い眠り
・情報を整理している
短期の記憶が保管されている場所から新しい記憶の入った荷物を受け取り、長期の記憶を保管する場所に届けている
こうすることで記憶がしっかりと脳に刻み込まれる
・レム睡眠とノンレム睡眠のサイクルを繰り返すことにより、記憶スペースの容量不足と言う問題を解決している
・地球上のあらゆる動物が眠る『ミミズだって)
但し完全なレム睡眠があるのは進化に遅れて出現した鳥類、哺乳類
レム睡眠(夢を見る)=進化的に新しい
・本来人間は二相睡眠…昼寝やシエスタは理にかなっている
〜ぐうたらではないのね!だけどシエスタもかなり減ってない?
・レム睡眠が最大のギフト
地上で寝るように進化した人間だけが特殊→木の上で寝る猿達は身体が弛緩してしまうレム睡眠が困難
原始的な感情が洗練され、理性をコントロールできるようになった
・年齢により睡眠は変化する
なぜ赤ちゃんはたくさん眠るのか
思春期の夜更かし、朝寝坊
なぜ歳をとると朝が早くなるのか
全て理由がある
〜そして年をとっても睡眠は大切なのに、概日リズムが変化し睡眠の量も質も低下するという悲しき現実
Part2.『なぜ眠りが重要なのか?』
・睡眠こそが万能薬
睡眠はお金がかからないそれなのに私たちは毎晩処方される睡眠と言う魔法の薬をきちんと飲んでいない
〜痛いお言葉 だけど大事!
・睡眠には脳の記憶容量を空ける効果がある
深いノンレム睡眠の時間が長いほど、翌朝のテストの成績が良い
~じゃあ試験当日、朝早くに起きて「一夜漬け」ならぬ「一朝漬け」の記憶力は最悪だ!学生さんたちに教えてあげたい
・人は忘れるためにも眠りを使う
〜辛いことがあっても寝るの多少楽になるもんね!
・睡眠は運動スキルも高める 逆に睡眠不足による運動時の怪我は確率が上がる
〜世界のトップアスリート達でも検証済!
・集中力の低下
・睡眠不足の時は睡眠不足に気づかない
・素面で睡眠不足のドライバーと、睡眠は足りているが酔っているドライバーは同じ位危険
・睡眠不足で1番大きな問題は、反応速度が遅くなることではなく、全く反応しなくなることだ(これを運転中と考えると恐ろしい)
〜この辺りは切実な内容
自覚がないだけに怖い
ここでいう睡眠不足は6時間睡眠も当てはまるのだ!
・ 7時間以下の睡眠が10日続くと、脳の働きは24時間起きていた時と同じレベルにまで低下
・寝不足の状態が1週間続いた後で、回復のための長時間睡眠を3日続けても、脳の働きは通常のレベルまで回復しない
〜寝だめはできませんよ!
・一晩ぐっすり眠ると、前頭前皮質と扁桃体のつながりが強くなる=感情をコントロールする
前頭前皮質…霊長類の中で1番発達しているのが人類
合理性、論理性、意思決定を司る
・睡眠不足の子供は、自殺願望を持ち、自殺未遂を起こし、そして完遂してしまう
・睡眠不足と、ドラッグやアルコール依存の間に大きな関係がある
・学習したその日に出ないと記憶は脳に定着しない
・若い頃から慢性的に睡眠不足の人はアルツハイマー病のリスクが飛躍的に高くなる
〜睡眠は毎日の積み重ねが大切
・寝ない事は軽度の脳損傷で、睡眠は脳の掃除をしてくれる
・睡眠時間が少ないほど寿命も短くなる
例)一晩だけいつもより1時間か2時間少なく寝るだけで、心臓の収縮率が時間を追うごとに大きくなり、最高血圧が大幅に上昇する
・睡眠不足が食欲を増し、代謝を低下させる
〜たしかに無駄に甘いものを欲する!
Part3.『なぜ夢を見るのか?』
・覚醒時に感じた大きな感情や心配事のうち、35〜55%は、その日の夢にはっきりとそれとわかる形で登場していた
・トラウマになるような体験をした直後に、その体験の夢を見た人だけが、その後に抑うつ状態を脱し心の問題を克服している
つまり、レム睡眠の夢の中で、感情と経験を切り離すことが出来れば克服できるのでは…
〜なるほど
感情と経験が切り離せないから悪夢を見るのか…
夢を見ることは思った以上に自分を癒しているらしい
まだまだ夢については研究途中でわからないことがたくさんあるらしいので今後が楽しみである
Part4.『睡眠とどう向き合うべきか?』
・ 9時間以上眠る人は死亡リスクを上げることにつながる 8時間が最適か
・暗くなってからやっとメラトニンの分泌が始まるのだからそこからすぐに眠れることはない
寝ている間は寝室を真っ暗にする、スマートフォンを寝室に持ち込まない
〜ううっ、わかってはいるが、つい…
・アルコールはあなたから覚醒の状態を奪うが、それは自然な眠りとは違う
・たとえ適量であってもアルコールを摂取すると夢を見るレム睡眠が奪われる
〜ほんの一杯でも飲んだらアルコール摂取になるのかぁ
・短時間に何度も目覚まし時計で起こされる(スヌーズ機能)のは、そのたびに心臓にショックを与えることに等しい
〜スヌーズ機能なしでは遅刻します(泣)
・睡眠薬は百害あって一理なし
・自分をデータ化する
1日の運動量、光を浴びた記録、体温、心拍数、体重、食事、仕事の生産性、気分といったデータを見て、それを自分の睡眠と関連付ける
これを毎日続け、データとして見える化する
これにより少しずつ習慣を変える
〜体調管理レベルだが今年から始めてみた!
【健やかな眠りのためのアドバイス】
①いつも同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
②寝る前に運動してはいけない
③カフェインとニコチンを摂取しない
④寝る前にアルコールを摂取しない
⑤夜の遅い時間に大量の飲食をしない
⑥可能なら、睡眠を妨げるような薬を飲まない
⑦午後3時を過ぎたら昼寝をしない
⑧寝る前にリラックスする
⑨寝る前にお風呂につかる
⑩寝室を暗くする、寝室を涼しくする、寝室にデジタル機器を持ち込まない
⑪日中に太陽の光を浴びる
⑫眠れないままずっと布団の中にない
シンプルでわかりやすい表現が多く、誰にでも読みやすく書かれている
耳の痛い話しが多過ぎて辛い
皆さんの平均睡眠時間はどのくらいだろうか?
平日7時間確保したいと頑張っているが、本当に難しい!
この本を読んで7時間を切った辺りから既に睡眠不足というカテゴリーに入ってしまうことを重く認識
睡眠、食事、運動が大切と思っていたが、何を犠牲にしてでも睡眠が大事らしい
そこまで言われると、何ができるか真剣に考えなくては
時間をお金で買ったり、夜のお付き合いを減らすことも必要かも…
お酒も午後のカフェインも…⁉︎
うーん、とりあえずできる範囲から!
実際、極力同じ時間に寝て起きるよう心がけたり、できる時は午後20分お昼寝したりと挑戦してみたが、なかなか調子がよい!
お昼寝も20分とかでスッキリ起きられる!
今まで相当な睡眠不足が溜まっていたんだなぁと思うとちょっと怖い
お金と違い貯まった負債を返してチャラにできないところが睡眠の難しいところでもある
(寝だめは良くなく、毎日の積み重ねが全てなのだ)
とにかく衝撃的な内容であり、こんなに大事なことは教育現場や医療、社会でもっと浸透させるべきじゃないの?と思った
奥深い睡眠の世界は興味が尽きない!
少しでも睡眠のことが気になる方や、健康になりたい、あらゆるパフォーマンスを上げたい方には本当にオススメの1冊である
でも本当に読んで欲しい人達は、きっと読まないだろうなぁ…(悲) -
読んだら最後、寝るための8時間を毎日確保せずにはいられない。以前から、8時間睡眠が健康のためによいことはなんとなく知っていた。睡眠時間が7時間になると、翌日のパフォーマンスが下がることも、薄々気付いていた。これらはすべて正しかったのだ。本書は科学的な根拠と実験結果をもとに、睡眠の重要性を叩き込んでくれた。人体は想像出来ないほどの力を秘めているにもかかわらず、我々がそれを知らなさすぎる。1人でも多くの人が本書を読み、正しい知識をつけ、睡眠不足から解放されることを願うばかりである。
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睡眠万歳!!
睡眠がいかに重要か、睡眠不足がいかに危険かを様々な実験、データを元に集めた本。
自称ロングスリーパー。毎日8ー10時間平気で寝るけれど、周りをみると確かにマイノリティ。
軽く罪悪感すら抱きつつ、そういったって仕方ない(アインシュタインも10時間寝ていたと励ましてくれた友達もいた…)仕方ないと開き直っていたところ、この本が100%肯定してくれた!
取り留めない読書中に頭に浮かんだことになります↓
そもそも平均的に6時間寝ている人と、平均8時間は寝ている人(私)は1年に換算すると1ヶ月より長く、12年間だと1年間長く寝ているではないか!と気付いた時に愕然とした!人生を惰眠で浪費しているじゃないか、と。それで睡眠時間をコントロールしようとしたこともあったけど、挫折を繰り返し諦めていたところに、読んでよかったーこの本。科学的データと共に7ー9時間睡眠の必要性をとくと説いてくれる。自信をもって寝れる!!
早起きを強いる文化に異を唱えている点が新鮮。
思春期は夜中まで非効率と知りながら勉強していたけれど、概日リズム変化する成長の過程だったんだ。
明晰夢。睡眠についてほぼ網羅していると思われるこの本載っていない私の実体験を。明晰夢見る方法。起きている時に手のひら瞼に当て眼球左右上下動かす感覚味わう。怖い夢見た時に意思で起きる方法と高校の同級生が教えてくれて、本当に夢だと感知できるようになった!
2020.10.8 -
雑誌『VERY』でモデルさんの愛読書的に紹介されていたので、図書館で予約。子どもたちと寝落ちして、7時間以上毎日寝ているのを夫に咎められている毎日なので、専門家が「7〜9時間睡眠」を推しているのは個人的にありがたい!
子どもに関しては、「寝る子は育つ」というのもやっぱりそうなんだな。
動物の睡眠に関する章がおもしろかった。ヒトの睡眠に関しては、だいたい他の本とかネットでも得られてすでに知ってる知識が多かったけど、社会の構造を変えないと、という指摘には納得。私の会社も定時が決まってるし、残業する人はエライみたいな風潮がある。通勤時間も長い。それだと8時間睡眠は難しい。フルタイム勤務に戻ったら8時間睡眠はできないな…。
睡眠を「ムダな時間」と切り捨て、寝ることを悪だと豪語する夫の特性にぴったり当てはまることばかりだったのは新たな発見。ひたすら食べたがる。予防接種すると必ず体調を崩す。コーヒーばかり飲む。たいていイライラしている。自分で気づかないと直らないし、睡眠を削らないといけない状況もわかるけど、この本によると夫はきっと長生きしない…。
家事も育児も仕事も、そして睡眠も確保…どうやって確保するか、時間の使い方が次の課題だな…。 -
29冊目『睡眠こそ最強の解決策である』(マシュー・ウォーカー 著、桜田直美 訳、2018年5月、SBクリエイティブ)
睡眠を科学的に研究している著者により、いかに睡眠不足が人体に悪影響を及ぼすのかが滔々と記されている。
原題は「Why we sleep」。睡眠を推奨する自己啓発本なのかと誤解してしまいそうな邦題だが、本書の内容は全くそれとは異なる。邦題・ブックデザイン共に、日本版は絶望的にセンスがない。
「寝不足のマウスは、ガンが成長する速度も大きさも、十分に睡眠をとったマウスと比べて200%増加した」
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短い時間で質の高い睡眠を取るためにはどうすればいいのか、ということを知る目的で読んだ。
しかし、本書は8時間以上の睡眠を健康のため絶対条件としており現実的には少々厳しいように感じた。
本書の中で述べられた質の高い睡眠のための取り組みをあげる
・夜は天井の明かりではなく間接照明などの弱い光を使う
・午後のカフェイン摂取を避ける
・寝るときの部屋の温度を18.3度まで下げる
・目覚まし時計は1回のアラームだけかける
・寝る前の時間にスマホを使わない
結論:なかなかに厳しい -
rebuild.fmでhigeponさんがおすすめしてたので読んだ。
今まで睡眠本は何冊か読んできていたし、重要性や睡眠の効率向上についての理解はある方と思っていた。
この本では、睡眠の重要性(睡眠が不足するとどういう影響があるのか)についての多くの研究から何が得られたのかをまとめて紹介してある。
それらの知見を知ると、自分が思った以上に睡眠を軽んじてたと気付かされた。
・4時間睡眠を6日間続けると、24時間置きっぱなしの人と同じ集中力へと低下する。
・6時間睡眠を10日間継続すると、24時間起きっぱなしの人と同じ集中力へと低下する。(8時間睡眠だと低下はしない)
・またそれらの集中力の低下については本人での自覚は得られないそう。
・19時間連続で起きていると、酔っぱらいと同等の集中力になる。
・1晩だけでも4時間睡眠になると、免疫のNK細胞は70%も減少する
などなど
本に書いてあることをすべて守ろうとすると大変。
だけどできることから、改善していこうと思った。