最後の授業 ぼくの命があるうちに (SB文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797374186

作品紹介・あらすじ

名門カーネギーメロン大学の講堂で、ある教授が「最後の授業」を行った。教授の名前はランディ・パウシュ。バーチャルリアリティの第一人者にして、コンピュータサイエンスの世界的権威だ。46歳、愛する妻と3人の子供に恵まれ、最高に充実した日々だった。だが講義直前、癌の転移が発覚、余命半年と宣告される。ランディには最後の教壇で、まだ幼いわが子へ、そして若者たちへどうしても伝えておきたいことがあった-。全米で話題になり、YouTubeを通じて世界中の人々に生きる勇気と喜びをもたらした、47歳でこの世を去った大学教授が残した感動のメッセージ。

感想・レビュー・書評

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  • ガンで余命半年を宣告された大学教授。彼は残された時間を講義に捧げることを決断。綿密に準備された「最後の授業」で、彼は自らの生い立ちにはじまり、家族のことや夢、目標を赤裸々に語り、聴衆へこれからの人生を豊かにする方法を教える。

    彼の語りには悲壮感や後悔、死への恐怖は含まれず、前向きだ。そして、彼の人生は楽しむためにあった。死に近づいていく毎日も彼の人生であり、楽しんで過ごすつもりだと言い切る。

    死を前にして、これだけのことを堂々と語れる、この人の強さはどこから来るのだろう。この授業の半年後、死去。

  • ・人生をどう生きるか
    「最初のペンギンになる」
    →経験とは、求めていたものを手に入れることができなかった時に、手に入るもの。
    そして、経験は自身が提供できるものの中で
    、たいてい最も価値がある。
    相手の視点に立って発想する
    「ありがとうを伝える」
    忠誠心は双方向
    ひたむきに取り組む
    人にしてもらったことを人にしてあげる
    お願いごとには一工夫
    →批評の処理が終わってからクッキーは食べてくださいなど
    準備を怠らない
    謝る時は心から
    誠実であれ
    思いやりを示す
    →自身に返ってくることもある
    自分の常識にとらわれない
    決して諦めない
    とにかく頼んでみる
    全ての瞬間を楽しむ
    →もちろんと返答が返ってくる場合はあなたが思っているよりもずっと多い。

  • 人生は短く,自分の幸せを根幹に据え,公開しない生き方をしなさい,というメッセージに尽きると感じた.

  • 勝ち目のないシナリオがあるはずはない。

    今日ここできみと一緒に生きているのが最高だって思っていることを、きみにも知っていてもらいたい。
    今日、いまこのときは、なんてすばらしいんだろう。僕がどんなに楽しんでいるか、わかってほしいんだよ。

    かっこよくあるよりまじめであれ。かっこいいのは一時的だが、まじめさは長つづきする。まじめは本質から生まれ、かっこよさは表面的なもの。

    不満を言ってもしょうがない。

    他人の考えを気にしすぎない。何も言われてない間は、その人が自分をどう思ってるかなんて、考えなくていいじゃないか。目の前のことをとにかくやったほうがいい。

    何を言ったかではなく、何をやったかに注目する。言うのは簡単。

    経験とは、求めていたものを手に入れられなかったときに、手に入るものだ。そして経験は、きみが提供できるもののなかで、たいていもっとも価値がある。経験が非常に重要。

    近道を探す人はたくさんいる。僕は、最高の近道は長い道のりであることを知っている。一生懸命にやる。それだけ。

    荒野に分け入るときに頼りにできるものは、自分が持って行ったものだけ。準備を怠らない。

    10ドルの塩コショウ入れをディズニーワールドが交換してくた話し。思いやりが想像以上の利益、結果を生む。

    夢を見ること、そしてその夢をかなえようと努力することが、彼の人生そのもの。夢を実現しようとするときにぶつかる壁は、夢をどれだけ真剣に追い求めているかをきづかせるためにある。

  • 教訓本はあまりスキではないし、翻訳本もあまりスキではないけど、
    姉に勧められて読みました。


    彼の考え方がよく伝わってきました。
    すべてに共感できるわけではないけど、
    ハッとさせられる言葉が多くて、
    自分の生活を見つめなおすきっかけになりそうです。
    やっぱり言葉の力はすごい、と思う。

  • >大切なのは、完璧な答えではない――限られた中で最善の努力をすることだ。最後の講義でもこの本でも、僕はそのとおり努力した。ランディ・パウシュ
     ずいぶん長い間「積読」にしておいたことを後悔する素晴らしさ。パウシュ教授は、幼いランディの頃から目の前に立ち塞がるレンガの壁を、それまでしてきた準備と一瞬の閃きで乗り越えてきた。どのエピソードも素晴らしいが、私はスター・トレック、カーク船長のリーダーシップという章が好きだ。カーク船長を演じたシャトナーがパウシュ教授の研究室を訪れ、カーク船長の写真を送ってくれた。そこにはこうサインしてあった。「勝ち目のないないシナリオがあるはずがない」と

    「レンガの壁がそこにあるのには、理由がある。それを真剣に望んでいない人たちを止めるためだ。」また「レンガの壁に、自分が何かをどんなに望んでいるか、証明するチャンスを与えられているのだ。」そして「壁をのりこえたあとは――たとえ誰かに投げ上げてもらったのだとしても――自分の経験を話せば、きっとだれかの役に立つ。」もし、まだお読みになっていないなら、あなたも珠玉のエピソードの読者になりませんか? 

     ランディ・パウシュ教授は、最後の講義の前に自らに問いを与えていた。「僕にしかないものは?僕という人間をどうていぎすればいいか。教師、コンピューターサイエンス学者、夫、父親、息子、友人、兄弟、学生たちのよき指導者。僕はすべての役割を大切にしている。でもこのなかでどの役割が、僕という人間を際立たせているのだろうか。僕は普段から健全な自我を持っているが、今回は虚勢以上のものが必要だと解っていた。たった一人で、僕は何を伝えることができるのか――。」と

     そのとき、病院の待合室で答えが見えた。瞬間的にわかったのだ。「これまでの実績がどうであれ、僕が愛するもののすべては、子どものころからの夢と目標に根ざしている。そして、夢や目標のほぼすべてを実現してきた道のりに、僕らしさは、すべての夢の具体的な中身としてかたちづくられ、四六時中の人生を定義しているのだと。」ようやく講義のタイトルが決まった。『子供のころからの夢を本当に実現するために』

    「夢を実現できた理由の大部分は、たくさんのすばらしい人たちに教わってきたことのおかげだ。自分がこうして感じている情熱をこめて話せば、講義を聴いた人が自分の夢を実現する道を切り開く手助けになるかもしれない。」教授に限らず、困難の中で偉業を成し遂げた人の行動は、誰かの手助けになると言うよりも、誰かの心の中の夢に直接点火する。そしてある時は、その人の行く手を照らすヘッドライトになり、またある時は、雨風をしのぐ休憩所になる。

     この本の素晴らしさの原因は、原文が素晴らしいからなのか、訳が素晴らしいからなのか、それは僕にはわからない。ただ一つわかっていることは、ランディ少年は、鼻もちならない悪ガキだったが、パウシュ教授は、素晴らしい教師、コンピューターサイエンス学者、夫、父親、息子、友人、兄弟、学生たちのよき指導者だと言うことだ。それは、ランディが、死を目前にして、自分自身を客観的に見詰めることができたことに起因する。そしてランディは、私たちに死を目前にしなくても、自分自身を客観的に見詰める方法を伝授してくれている。

  • 【目的】
    最後にわざわざ授業として伝えたかったこととは何か

    【印象的な言葉】
    死を目前にして幸せな人生だったと断言できるのは、一生懸命に生きてきたという自信があるからだろう。たくさんの素晴らしい人たちに支えられてきたと心から感謝できるのは、自分も彼らを愛してきたという自信があるからだろう。

    経験とは、求めていたものを手に入れられなかった時に手に入るもの。
    失敗は歓迎できるだけでなく、必要不可欠である。

    忠誠心は双方向。

    何か決断を下す時は、悲観的(最悪のシナリオを想定し、否定的に考えることで、不測の事態に備えることができる)がゆえに、楽観的になれる。

    【その他】

  • 子供のころからの夢を追う。がんが発見され余命宣告された時点で、彼は子供のころからの夢をいくつも実現させてきていて、それを振り返ることが人生のハイライトになった。

    研究室のメンバーに対して常に正直であり、ポジティブでもネガティブでも正直なフィードバックをしたことで、メンバーはボスが何を考えているのか心配する必要がなくなった というエピソードが印象的だった。

  • 一般より若くして亡くなったのは
    残念だけど、彼は幸せな人生を
    生きることができたのではないかと思った。
    彼が残していく家族、残された家族を
    思うと悲しいけど。

  • 自分のキャリア形成、子どもの教育、この2つについて大切なことを教えてくれる作品

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