数学ガール/乱択アルゴリズム (数学ガールシリーズ 4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797361001

作品紹介・あらすじ

確率とコンピュータの深くて不思議な関係とは?「僕」と四人の少女が、乱択アルゴリズムの世界に挑む魅惑の数学物語。

感想・レビュー・書評

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  • 数学ガール第4弾。公理的確率論とアルゴリズムの話。
    アルゴリズムにランダムな要素を導入することで「平均的に」良い結果を出すという発想が面白いなぁと。というのは、何となくアルゴリズムは入力から出力を繋ぐ一本の道のようなもので、確率的なものが入る余地がないように思っていたから。そう言えば、強化学習でも探索と活用の割合を決めるのに乱数が使われていたなぁと思ったり(これはまだ勉強途中だけど)。

  • 確率論、線形代数、行列、計算量、アルゴリズムと縦横無尽に展開。とりわけ乱択アルゴリズムに唸らされる。未知の分野だった。

  • 「さっきの乱数表の話。<乱数表の数字を一つ書き換えても乱数表か?>」「うん?・・・別解?」「こういう答えはどう?<そもそも、乱数表というものは存在しない>」「ほう」「あるいはまた・・・<乱数表かどうか>という二者択一の問いがまちがっているのかも。<どの程度の乱数表か>というランダムさの度合いを評価すべきかもしれないよね、先生!」・・・順列、組み合わせ、確率を経て、ランダムネス、その魅力と真価に触れる。

  • タイトルから数学ガールが計算機ガールになったのかと思ったが,読んでみるとランダムアルゴリズムを理解するために必要な数学が全部書いてある.場合の数,確率,期待値,マルコフ連鎖と行列の対角化,漸近解析など.それに加えて,アルゴリズムの解析やサーチ,ソートなどの基礎的なアルゴリズムの理論.大学だと1,2年生で習うことかな.これだけ書くと,読むのが大変そうなのだが,記述は繰り返しをいとわず,飛躍もなく丁寧なので(何といっても450ページ以上のボリューム),ある程度の知識と根気強さがあればすべての数学を追うことができる.そういう意味では,フェルマーの最終定理の巻よりもこちらの方が楽しめる人も多いのでは.私としても,大理論ばかりを追いかけないで,地道なこういう路線を今後も期待したい.数学の好きな高校生や大学にはいって数学の勉強を始めたばかりの人には特におすすめ.

  • 確率の話、行列の話、コンピュータのアルゴリズムの話。
    女の子の登場人物がまた増えて、ついに4人に。現実味が薄れてくるなぁ。
    アルゴリズムの話は、面白いのは分かるが、数学ガールで取り上げるネタとしては、何だかずれているように思った。
    表題の乱択アルゴリズムについても、確率とのつながりを濃厚にするならば、最短で見つかる確率と最長で見つかる確率を変動することは出来ないが、確率分布を変えているのだと言うことが伝わるようにした方が良かったのではないかと思った。
    クイックソートにランダムなフィルタを噛ませることで制御性が上がるという話は、ディザリングを加えることで可聴帯域のノイズを減らすノイズしぇーぴんぐにも通じる話だと感じた。
    ソートやサーチのアルゴリズムの話は、ある意味陳腐な内容だから、ちょっとつまらなく感じた。

  • 読んだというか、眺め終わった。これまでの数学ガールのシリーズでいちばん理解できたかもしれない。身近なアルゴリズムの話題だったし。

    クイックソートの最悪ケースを改善する乱択アルゴリズムが話題になったときにわかってなかったことが、ようやく少しわかった気がした。

  • 登場人物達の
    変化と成長が
    読んでいて楽しくなって嬉しくなります
    同じ時を繰り返すような物語もありますが、
    この物語は作品の中で確実に時間が流れていっています。
    高校三年生、
    大きく進路に迷う時
    自分は何をしたいのか?
    孤独だけど孤独でない時間
    先人達の知恵を借りてその先へ繋がっている。
    そこへ数学が助けてくれる
    いつもそこで
    今まで通りとはいかないけど、楽しいことは忘れない。
    ただひたすらに式を書き続ける時間
    頭の中にあるものがランダムに出てくるものに
    規則が与えられ美しく見え始める。

  • 数学ガール4作目。難しいことを簡単に説明しようしてくれています。この本では基本的な部分がくわしく説明があります。最終章の「乱択アルゴリズム」の解説や評価までとても、丁寧に説明されており、実際にステップ数を計算しているので、アルゴリズムのオーダーなどについて理解できるでしょう。数式意味していることをイメージしながら理解出来るような書籍です。

  • 数学シリーズなので内容は難しいが,確率や確率過程など,現実と照らし合わせることがしやすい範囲なので同シリーズの他本に比べると読みやすい.

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著者プロフィール



「2023年 『数学ガールの秘密ノート/数を作ろう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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