ラッキーマン (ソフトバンク文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797329896

感想・レビュー・書評

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  • 読書録「ラッキーマン」3

    著者 マイケル・J・フォックス
    訳  入江真佐子
    出版 SB文庫

    p179より引用
    “ どこを見ても、ぼくの写真がぼくを見返
    してくる。しかし、大事な点は、そのどれも
    がほんとうのぼくを正しく紹介してはいない
    ということだった。ほんとうのぼくというの
    が何者であるにしても、まるで鏡だらけのホー
    ルに立っているみたいだった。そこに映って
    いるのは、ぼくの像というよりは、むしとぼ
    くが人前に出るときの仮面のそれぞれちがっ
    た様相だった。”

    目次より抜粋引用
    “モーニングコール
     脱出の名人
     ハリウッド・ハイ
     びっくりハウスで迷子になって
     現実は厳しい”

     80年代に一世を風靡したハリウッド俳優で
    ある著者による、自伝闘病記。同社刊行作文
    庫版。
     祖母との思い出から難病罹患後の闘病と活
    動まで、ユーモアと皮肉を利かせ、しかし暗
    くならない文章で綴られています。

     上記の引用は、映画ヒット後に近所の新聞
    売り場を見た時の感想。
    目の前にありながら自分であって自分でない
    感じ、有名になってみないとわからないこと
    なのかもしれません。
     俳優として人生の絶頂を迎えている最中に、
    病気を発病したそうです。しかしそれを転機
    として前に進む、著者の生きる姿勢から学ぶ
    べきところが数多くあります。
     ハリウッドに関する記述も色々あるので、
    映画ファンの方がまた別の点から面白い一冊
    ではないでしょうか。

    ーーーーー

  • 「等身大の僕がいた」…1人のスクリーン上の青年が、一躍有名になり,どれほどの葛藤を繰り返して自分を受け入れることができたのか。ありのままの姿、悩みが素直な文体で描かれに寄り添うように読みすすめることができた。

    ユーモアあふれる文体が、マイケルそのもので、コメディ俳優として、観客の気持ちまで考えるプロフェッショナルな視点に感動した。

    パーキンソン病を受け入れ、広告塔をすることを決めてからは、彼らしく前向き。有名になった自分を上手に使って、
    同じ患者仲間のために生きようと考える。You Tubeで今の彼の姿を見た。しんどいだろう・・。でも笑顔で笑いを巻き起こす。自分を受け入れた強さだ思う。

  • マイケルといえば日本ではBack To The Futureシリーズで有名だが、
    自分は彼の映画作品よりもドラマシリーズのほうが好きだ。
    ファミリータイズ、スピンシティ。特にスピンシティは面白い。
    彼はスピンシティのシリーズをパーキンソン病により降板する。
    この本は人気の絶頂にあった彼が、病気によって苦しみ、そしてそれを受け入れていく仮定がとても感動的に書かれている。
    彼は映像作品ではいつも能天気でずる賢いようなキャラばかり演じているが、彼自身の本当の姿はとても誠実で家族を愛する素晴らしい人物だということがよくわかる本だ。

  • 面白かった!

  • 大崎Lib

  • 亡き父と祖母に捧ぐ。トレイシー、サム、アクィナ、スカイラー、エズメ、それからもちろん母に愛をこめて。

    本人が自ら書くことのパワー。書くに値する人生。

  • B778.253-フオ 300166881

  • 図書館で借りて読み。
    ペーパーバック版もちびちび読んでたけど、日本語で一気に読みたくなったので。

    家族の愛情、ユーモア、デビュー直後の貧乏生活、孤独。そして何よりパーキンソン病の発症。波乱万丈な人生だけどうまくやってこれたのはきっと彼のもともとの性格によるところが大きいんだろうな。
    彼の作品を観返したくなったよ。

  • アメリカ映画界のトップスターであり、30歳の若さでパーキンソン病に侵されたマイケルJフォックスの自伝です。

    とてもとてもすばらしい本です。

    冒頭で、「もし今神様が現れて”10年前に戻して病気もなくした人生と取り替えてあげる”と言われても、即座にNoと言える、病気に侵されたからこそ今の自分があり、自分はラッキーなんだ」と彼は言います。

    幼少期から俳優になり、きらびやかな世界で絶頂にありながら常に不安を抱えていた。そして病気にかかり、その葛藤を超えて本物の豊かな気持ちをつかむまでが、本人が書いたとは思えないくらい、冷静で的確でおもしろく綴られています。

    私は「摩天楼はバラ色に」「バックトゥーザフューチャー」「ファミリータイズ」など、マイケルの出る映画が大好きで、子供時代から何度も見返しています。今でも一番好きな俳優です。

    演じている役柄からは、マイケルは一見お調子者の自信家に見えます。
    しかし、実際は心配性で堅実でプレッシャーに敏感だという事実が彼の半生記から現れます。

    こんな彼が不治の病にかかった際の不安感、絶望感は想像を絶します。
    しかしその困難を乗り越え、達観の域に達しています。


    彼のように困難を乗り切ることは、単なる夢の実現以上に、
    人生としてどう納得して生きるかという根本的なテーマです。

    夢がある人、大きい人ほど、立ちふさがる困難は大きくなります。
    しかし困難から目をそむけて逃げていても、現実は何も変わりません。
    困難を乗り越えるためには、その困難をとりこんで自分のものにするしかありません。
    マイケルの人生から、教わりました。

    最後に彼が行っている祈りの文言を紹介します。
    ここにすべてが込められています。


    神様、自分では変えられないことを受け入れる平静さと
    自分に変えられることは変える勇気と
    そしてその違いが分かるだけの知恵をお与えください。

  • 生きていくことの難しさ奥深さを考えさせられる本。
    パーキンソン病との闘いが、鮮やかに伝わってきました。

    絶望から希望を見出すことができるかどうかは自分次第。

    自分で変えられることを変える勇気を持つ人に私はなりたいです。

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