- Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
- / ISBN・EAN: 9784795801721
感想・レビュー・書評
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何度読んだか知れない。時代にメスを入れ切り裂いた、私の運命の書。初めて読んだ時の衝撃が遜色なく甦る。上梓から30年以上の年月が経過したというのに、なんということだろう。著者が全身を刃に研ぎ澄ませ、返り血を浴びながら提示した日本の現状は、なんら解決の糸口も見いだせずにいる。ますます無機質で潔癖症の社会の壁に押し潰されてまともに息すらできない。東京漂流はずっと続いている。むしろとっとと古びてしまえばいいんだ。それこそが、藤原新也が東京漂流を記した時の希望であったはずであると。
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いやはや、激烈であった。灰汁が強い。
当時80年代の事件(通り魔、金属バット事件等等)についての言及が頻繁にでてくるのだが、生まれる前だったこともあり、その事件たちがどの程度のセンセーショナルな事件であったのが、なかなか想像できなかった。ぼんやりと著者がいうことを感じていた。
中に、マンザイについての部分もある。マンザイをみて全日本人が呆けているという内容なのだが、ひょんなことから、ツービートのマンザイを動画サイトでみてみた。あったあった、たけしは当時こんな風刺もののマンザイをやっていたのか、通り魔、金属バット事件をれをネタにする、観客が沸く(現在では絶対に考えられない、風刺ネタ)このマンザイを見、当時の雰囲気を感じ、やっと少し本書の空気感がわかったような気がした。 -
11/4 アジアを放浪した著者の見た都市、現代人の荒廃
※1991年再読