マイパブリックとグランドレベル ─今日からはじめるまちづくり

著者 :
  • 晶文社
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794969828

作品紹介・あらすじ

グランドレベルは、パブリックとプライベートの交差点。そこが活性化すると、まちは面白く元気になる。欲しい「公共」は、マイパブリックの精神で自分でつくっちゃおう。あたらしい「まちづくり」のバイブル誕生。
・パーソナル屋台でまちに出る
・街角にもっとベンチを!JAPAN BENCH PROJECT
・公園を再生するエッジリノベーション
・遊休地を私設公園に!パーカナイズ
……など、まちを元気にするアイデア満載。コペンハーゲン、ポートランド、台北など、「グランドレベル先進都市」の事例も多数紹介。1階づくりはまちづくり。「建築コミュニケーター」の、新感覚まちづくり奮戦記。

感想・レビュー・書評

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  • わくわくする

  • ひとは街に自分を開き、街は受け入れる力を持っていて、それが可視化されるのが一階だ、一階を見ればその街の幸福度が分かる、という話だと思った。すぐにでもベンチを置きたくなります。

  • すごいおもしろい!
    わたしもパーソナル屋台をやりたいな,と思いながら読みつつこれはなんか知ってると思ったのが,きむらとしろうじんじんさんの妄想屋台じゃないか!
    なんだやったことあったじゃん。
    そして箕面にちょっと変わった雰囲気のテラスハウスがあるなと思っていたところも田中さんが関わっていた。
    都会だけでなく,地方でもやってみるとおもしろいだろうなと思った,マイパブリックとグランドレベル,

  • 「タダでいいじゃない」

    好きなことをやるんだもん、なんでもかんでも無理にお金に換算しなくていいんじゃない?

    振る舞いの楽しさに目覚めたら著者の言葉や姿勢に、すごく気持ちが軽くなった。 

    時間もスキルも人間関係も、"マネタイズ"しなくちゃと焦ってた。「できないんじゃなくて、しないのよ」と言えればかっこいいけれど、わたしはそうじゃない。できないのに「しないといけない」と思ってた、そして追い詰められていた。

    好きなことが好きじゃなくなるところだった。自分がやりたいのに「採算がとれない問題」に悩んでた。お金にならなくてもいいじゃない、好きなことがとことんできるよう働けばいいじゃない!

    大人になった今だからこそ「好き」に向き合い肯定できる、わくわくできる。


    まちづくりに興味がなくても、都市の中で暮らす全てのひとにお勧めしたい一冊です!


  • 事務所に個人バーを作り友人らにお酒を振る舞い始めたことをきっかけに、街中へ小さな移動式屋台で繰り出してコーヒーを振る舞い始める。

    この「振る舞う」という感覚が素敵。
    なにか特別なことじゃなくても、自分が出来ることや興味のあることでいい。「共有」や「提供」ではない。あくまでみんなに気前よく振る舞う。おいしくカレーが出来たから誰かに食べてもらいたくて隣の人の部屋のベルを鳴らす感じだろう。
    役に立つかどうか、収益を挙げられるかどうかではなく、何を他者に振る舞いたいのかというパーソナルな感覚。わくわくする感覚だと思う。

    ベンチについての話題が多く取り扱われているが、東京にベンチが無い、それは人を迎え入れる姿勢なのかという点に同意。30年位前までは結構座る場所があったような気がするしゴミ箱もあちこちに置いてあったと思う。
    東京だけではなくどこにもベンチは無いと思う。街の中に人を立ち止まらせたくないような感じになっている。

    マイパプリックとグランドレベルに共通するのは開かれているということだろう。
    もし、街が開かれていないなら、あなた自身が開かれた存在になれるし、開かれた場所を作り出すきっかけにもなれる。
    暖かくも激励されているような本。

  • パーソナル屋台、町にベンチを、遊休地を施設公園に。
    読んでみると自分が普段からやっている、店を町に開くだとか、店内の一部を無料解放などと同じようなことが書かれていて嬉しくなる。
    ちょっとしたことで町が楽しくなる。町が元気になる。

  • グランドレベルから、世界を変えたい。
    こういう町に交流と賑わいを取り戻す仕事をしたい。
    GDP的な、お金的なものでは無いけれど、
    自分が幸せと思える活動を趣味としてやりたい。
    仕事としてもやりたいけど。
    モチベーション湧いてきた。

  • 著者は、自ら始めたコーヒーを振る舞う屋台での体験を通して公共性について考えた。
    マイパブリック(自作する公共)という視点で世界を見渡すと、グランドレベル(1階部分)には様々な取り組みがあり、それぞれのパブリックを象徴するものとしてあるということ。
    そこに意識を向けていくことは、まちの公共を豊かにしていく、ひいては住民の幸せにつながることになるのではないか。
    大小さまざまなパブリックへの取り組みの事例が紹介されており、読者を何かやってみたくなる気持ちにさせる。

    コペンハーゲンのベンチの事例がお気に入りです。観光の終わり、住民の幸福を第一とした街づくり。そういう姿勢、共感しました。

  • 2022.01.29 グランドレベルというコンセプトがとてもわかりやすく、しかもシンプルで実効性がある。日本の街づくりに関して深く考えさせられる。
    著者の行動力には感服する。

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著者プロフィール

田中元子(たなか・もとこ)
株式会社グランドレベル代表取締役。1975年茨城県生まれ。2004年より建築関係のメディアづくりに従事。2010年よりワークショップ「けんちく体操」に参加。2016年「1階づくりはまちづくり」をモットーに、株式会社グランドレベルを設立。さまざまな施設や空間、まちづくりのコンサルティングやプロデュースを手がける。2018年「喫茶ランドリー」開業。2019年「JAPAN/TOKYO BENCH PROJECT」始動。主な著書に『マイパブリックとグランドレベル』(晶文社)、『建築家が建てた妻と娘のしあわせな家』(エクスナレッジ)ほか。主な受賞に「2018年度グッドデザイン特別賞 グッドフォーカス[地域社会デザイン]賞」、「2013年日本建築学会教育賞(教育貢献)」ほか。

「2022年 『1階革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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