- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794969286
作品紹介・あらすじ
本や新聞、PCやモバイルなどで毎日、目にする文字。当たり前のように存在しているが、じつは読みやすさや美しさを追求するデザイナーの手によって生み出されている。
フォント制作会社「字游工房」の代表にして、書体設計士の著者は、どのように文字作りの道を目指し、歩んできたのか? これまでに制作した文字。その文字に込めた思想。理想の文字。影響を受けた人たちとの交流……。
「水のような、空気のような」書体を目指して活動してきた37年間を振り返り、これからの文字作りにつなぐ思いをつづる。
感想・レビュー・書評
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たかが文字、されど文字。
いろんな出版社の本を並べて文字を見比べてみたくなった。 -
書体設計士の鳥海修のエッセイ集。幼少期から書体設計士になるまでの自伝や、影響を受けたデザイナー等との思いでなど、その中で文字に対する考え方が綴られている。
鳥海さんは「あれもこれも、みんな鳥海さんが作ったのか!」と驚くくらい、私の馴染みあるフォントに関わっている。本や新聞など活字は日常的に見るし、長いことパソコンを使っていて「フォントを選ぶ」という処理も頻繁に行うけど、フォントがどのように作られるかなんて考えたことなかった。設計する人がいて、長い時間と緻密な作業を重ねて出来上がるものなんだな。 -
ヒラギノや游書体を作った,字游工房の鳥海修の自伝
●写研
●小林章もここの出身
●字游工房 -
「水のような、空気のような」本文書体をつくりたい。という言葉がどんどんしみこんできた。
書体設計士という稀な職業の方のエッセイ集。もっと硬派なデザイン指南書を想定して読み始めたのだけれど、著者の生まれ故郷や書体デザインを志すきっかけとなった出来事、出逢い、別れ、これからのことなどが非常にやわらかい語り口でつづられるエッセイであった。文字に対する専門家の考えを読めることはもちろん有り難いのだが、読み物としても味わい深くおもしろい。著者のキャラクター性もあってか茶目っ気があり飾らない言い様はなんだか「信頼できる」と思う。
これから本を読む目がちょっと変わってしまいそうだ。というか、本を読みながら活字に目がいってしまって、「この書体はいい書体だと思うけど、どうかな」と考えてしまった。あとがきに自社の製作物であると書かれており、なんというか、ほっとした。
自分も手を動かしたくなる。 -
重版出来つながり
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「水のような、空気のような 本文書体を作りたい。」熱い思いを胸に書体づくりを仕事にして37年! それでも自分はまだまだだから、もっと努力しなければというエネルギーは一体どこから来るのか。鳥海さんのように一生をかけて、情熱を持って仕事に取り組んでいる人に憧れます。
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冒頭から引き込まれる感じで鳥肌がたった。
文章もとても上手なんだけど、なぜ文字をデザインするのか、という鳥海さんの考え方に震える。
今まで自分の気づいてなかった文字の魅力に気づかされる。(まだ文字の見方はわからないけど) -
残念ながら微妙な文字の違いはわからないが、それでも貴重な職人仕事だということは伝わってくる。