- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794225856
作品紹介・あらすじ
香港の自由を守るためには、
「暴力」が必要だった――
香港の民主化をめぐる戦いで、警察との激しい衝突で有名になった
「勇武派」の若者10人に直接インタビューした貴重なルポルタージュ。
中国共産党による力の支配が貫徹する契機となった2019年のデモ当時の内幕を
現在は海外で逃亡生活を送っている当事者たちが包み隠さず語る。
権威主義国家の暴走が世界を揺るがしているいま、必読の一冊!
◇「勇武派」とは――
香港の民主化闘争において火炎瓶やレンガ、その他の武器などを用いて警察部隊を攻撃し、さらには施設の破壊、警官襲撃などもおこなった過激派の若者たちの呼称。
《勝てるはずのない「負け戦」になぜ、多くの若者が人生を賭けて参加したのだろうか。多くの代償を払うこの戦いに身を投じて後悔することはなかったのだろうか。負け戦に果敢に参加した若者たちの青春群像がリアルに、等身大に表現されているのは、本書の最大の魅力である。彼らの戦いに賭けたその思い、仲間への気遣いだけでなく、体を張った行動の息づかいや心音すら感じられるようで、読んでいて正直、胸が痛くなった。》
本書「解説」より
感想・レビュー・書評
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九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1412046
香港の自治を守ろうとした人たちへのインタビューです。今、日々、固唾を飲んでウクライナ情勢を見ているように、ほんの2・3年前、私たちは香港を見ていたはずなのに...。そんな思いを持ちながら、台湾の人々の現在も含めて、読んでみたい本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
10代と20代の勇武派10人へのインタビュー。彼らは今は香港を離れ台湾にいる。
あくまで彼らの目線からなので、政治面よりも、狂気にも似た青い熱気、そして現在の異郷での孤独や不安、祭りの後の脱力のようなものが読後感としては先に立つ。火炎瓶を作ったり投げたり、立法会に突入したり、真偽不明なるも警官を崖から突き落としたと述べたり。彼らの親の反応はそれぞれ異なるも、行動に全面賛成という親はいない。
彼らの行動で事態が変えられたとはとても思えない。しかし、彼らが冷ややかに見ていた和理非派の行動でも同じだ。彼らは変えられると信じていたのか。信じなかったとしても、いやだからこそ、彼らは突き動かされたのか。