古代マヤ・アステカ不可思議大全

著者 :
  • 草思社
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本棚登録 : 417
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794217622

作品紹介・あらすじ

ほえーッ!とおどろく謎の文明、マヤ、アステカはじめオルメカ、テオティワカンなどのメソアメリカ文明。手軽でわかりやすくかつ深く、その歴史の流れを絵解きします。

感想・レビュー・書評

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  • ざざあるいは電気羊さんに教えてもらい、古代メキシコ展で購入!
    開いたら全て手書きだったので、最初は何じゃこりゃ!と思ったけれど、とても読みやすい。

    古代マヤやアステカの人々の、神も犠牲を払っているのだから、もちろん人間も犠牲が必要だという根本的な考え方が、あまりにも日本人の感覚とは異なっている。ていうか古代メソアメリカの人たち以外にこんな思想はないのでは?
    神話や文化、祭が、あらゆるスプラッタホラーの源流なのではと思った。
    子らが結婚する時に親が贈った忠告など、少し当時の人を身近に感じられるエピソードがあると、どんな気持ちであんな儀式を…と逆に得体が知れない気持ちになる。これが文化の違いか。

    また、メソアメリカの古代文明は謎に包まれた部分も多く、実際はどうだったのか、想像を膨らませる余白が多い。
    物語が生まれそうな余地が豊富にあるのが、様々な人を惹きつけ続けているのかなと感じた。

  • 齋藤孝著『大人のための書く全技術』40冊―38

    イラストやマンガ、文章、すべて手書き。ページノンブルも手書き、目次も手書き。
    この本にかけられた尋常ではないエネルギー量と、この情報量の多さ。そして伝わりやすさ。

  • 文字も、絵も、地図も、ぜーんぶ手書き!
    よって、構成や細かいデザインも作者の思うままフリーダム!
    活字や綺麗に印刷された資料に見慣れた今は逆に新鮮かもなぁ。
    ある意味分かりやすいというか、
    交換ノートとか手紙を見ているような感じで読み進めることができる。

    内容は、というと、「マヤ」とか「アステカ」とか、
    そういった単語をなんとなーく知ってる人が
    「もうちょっと詳しく全体像を掴みたい」という時にオススメの、
    大雑把に気楽に要点を押さえたメソアメリカ文明解説書。
    文化や歴史的事実だけじゃなく、その文明に残る神話や伝説なんかもきっちり紹介してくれて、
    バラバラに散らばっていた雑学がやっとちょっと線になった。

    また、写真で見ると複雑な遺跡とか出土品も、シンプルなイラストで紹介してくれるから、
    いい意味で特徴が抽出されていて印象に残りやすく、
    すっきり情報として飲み込むことができるのもナイス。

    ただ、逆に、つらつらとずーっと文化や神話の紹介が続くから、
    資料集を観たときのように明快に位置関係や成立年代を捉えることはちょっと大変でこんがらがったかな。
    索引とかもないから一度出てきたけど失念した名前の人とか都市名とか復習しにくいし。

    それでも、たぶんスタンダードな歴史書だったらすぐ眠くなるであろう壮大な話を、
    楽しみながら吸収できるってのは大きな魅力だ。
    これ読んだ後なら難しいマヤの本とかでも戦える気がする。

    何年か前にたまたまなんの予備知識もなく映画『アポカリプト』を観て、
    南米系の歴史逃走劇だなー、なんかセットも内容も独特だなー、
    なんて思っていたのだけど、
    あれって実はマヤの部族の話だってことがこの本を読んで初めてちゃんと分かった。
    「あ、あの生贄のシーンて演出じゃなく史実にリアルに作ったらああなったのか」とかね。

    そうそう、個人的に、これだけの面白い内容を、
    きちんと縦書きで書いてくれたってのはかなりでかいです。
    外国のはなし、を、咀嚼して、しっかり日本のアタマで考えて、
    日本人としてメソアメリカ文明を紹介してくれていることの象徴だと思う。

  • なんと文字までオール手書きのマヤ・アステカ本。
    ゆる~い文章+マンガ形式で、面白おかしく描かれてますので
    メソアメリカ文化の入門書にぴったり。
    範囲はオルメカ文明~植民地期まで手広くカバー。
    独特のヘンテコな風習や神話に対する著者さんのツッコミが冴え渡ります。
    マヤ・アステカ神話のマンガは、登場人物の突飛な行動や言動が
    絵文書のデザインをそのまま使ったシュールで可愛いキャラデザと相俟って笑えます。そしてここでも冴える著者さんのツッコミ。

    めったに出版されない本格的アステカ本だから、全国津々浦々のアステカマニアのみなさんはこれを読んどかない手はないでしょう…
    巻末の参考資料一覧も随分数がありますし…

  • Twitterでサンプルを見て気になったので読んでみた。目次からの約300ページ弱が全て手書きという熱量を汲みこちらも全力で読まなければいけない気がした(流石に索引と参考文献は活字だった)。入り組んだ文字や大型の神殿なども細かく書き込んであるのが素晴らしい。著書の他の本も気になる。
    読むまではインカ文明と結構ごっちゃになっているところがあったなと反省。オルメカ・マヤ・アステカ文明は現在のメキシコ辺りに繁栄し、スペイン人が来て滅ぼされるまで独自の文字や文化を持っていた。まだ解明されていない部分も多くこれから新しい発見や解釈が期待できるとのこと。

  • マヤ・アステカ文明を体系的にわかりやすく知るには本当に良い本です。エジプト文明のように多種多様な本がなく、あってもかなり専門的な本ばかりでしたので助かります。この本を読んでから改めて今までの専門書を読むと更に理解度が深まります。

    • izumisuper1さん
      かなり読みやすい本です。今まで出版されていたマヤ・アステカ文明関連の本はかなり少なく、体系的にわかりやすく読むことのできる入門書としてうって...
      かなり読みやすい本です。今まで出版されていたマヤ・アステカ文明関連の本はかなり少なく、体系的にわかりやすく読むことのできる入門書としてうってつけだと思います
      2023/07/14
  • トーハクの古代メキシコ展ミュージアムショップで購入しました。全ページの文と絵が筆者直筆という力と熱がものすごく注がれた1冊です。これ単体で読んで頭の中で地図のパズルを組み合わせるより、整理用のノートやメモなどを使う方がもっと理解が深まるかなと個人的に思いました。星がひとつ少ないのは自分に対しての反省。

  • ゆるっと可愛い絵柄&手書き文字で構成されている、マンガ仕立ての中米(メソアメリカ)文明の解説本。語り口もユーモアに溢れていてとても読みやすい。
    ゆるかわな雰囲気ながら内容は綿密な文献調査・現地探訪で裏打ちされていて、専門性もとても高い。なのにとても分かりやすくて面白い。

    多少はメソアメリカ文明に前提知識があった段階で初読した私も、とても勉強になって面白く読みました。興味を持ち始めた友人・知人に薦める最初の一冊にしています。

  • 斎藤孝氏は芝崎みゆきさんの著作をおすすめしている
    「この本をなぜおすすめするかというと、膨大な量の知識を自分なりに整理して、全部手書きで、イラスト付きで表現しているところが本当に素晴らしいです。膨大な量の知識をこのような形で手書きでまとめあげ、本をいう形で出版している。本の可能性をこれほど感じさせる本は、なかなかないのでしょうか。ーもちろん、内容もすばらしい。密度が濃くてわかりやすく、古代エジプトについての基礎知識を、この一冊で一通り身に付けることが出来るでしょう。(『古代エジプトうんちく図鑑』)」

    他の本も読んでみたい!

  • 異世界みたいなむかしの外国を覗かせてもらいました。

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著者プロフィール

芝崎 みゆき(しばさき・みゆき)
1966年生まれ。著書に、『古代マヤ・アステカ不可思議大全』『マヤ・アステカ遺跡へっぴり紀行』『古代インカ・アンデス不可思議大全』『アンデス・マチュピチュへっぽこ紀行』『イースター島不可思議大全』(ともに草思社)、『古代エジプトうんちく図鑑』『古代ギリシアがんちく図鑑』(ともにバジリコ)。

「2022年 『イースター島不可思議大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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