男の子の脳、女の子の脳: こんなにちがう見え方、聞こえ方、学び方

  • 草思社
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794214959

作品紹介・あらすじ

女の子の目は質感や色彩をとらえ、男の子の目は位置や動きをとらえる。また声の聞こえ方、感情処理の仕方など、男の子と女の子では何もかもがちがう。脳の構造が男女で異なるうえ、発達の速さや順序がちがうため、大人より子どものほうが性差は大きい。本書は、性差を問わない子育て・教育が男女双方にとって損であることを示し、それぞれに効果的な教え方の例をあげる。また学力のみならず自尊心や意欲、性別にとらわれない価値観を育むうえでも男女別学のほうが利点が大きいと説く。共学校の人気が高い昨今、親と教育関係者にとって必読の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった。ただ生まれつきの性差による脳の差と、本人が興味を持っていくものは別だということは勘違いしないで気をつけていきたい
    蝿の王を男子集団にしっかり読ませる授業法がすごく面白いと思った。

  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18451

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BA77156254

  • 自分の子に女の子と男の子がいるので、(まだそこまで性差は実感してないものの)男女の違いについて興味があったので読んでみた。
    男女の脳の違いから、それぞれに合った教育方法がどんな方法かということが書かれている。
    著者はアメリカ人で、また書かれたのが2006年ということで、文化のせいか年代のせいか、学校教育についての問題などは理解できない部分が多かった。
    しかし、そもそも脳のつくりが違うため、男の子の考えていることは母親には到底理解できないということが分かった。(笑)
    最後の章の共学校のデメリットに関する部分を読んでいて、(男女別か共学かどちらが良いかの判断は一旦置いておいて)「自分の子供には自分のことを愛せる人間になってほしい」と再認識できた。
    学校では難しいかもしれないが、せめて家庭では、その子の個性にあった接し方、教え方を模索していきたいと思った。

  • 男女の差は後天的な扱われ方によるものではなく元来性差が存在している、そしてそれに合わせた教育が必要であり男女平等に扱う事の害を指摘する。科学的な裏付けの説明は少なく出典も明確ではないが、日々の生活で持っていた感覚を説明してくれた印象で、あーそうそうと腹落ち。少し意識してみようと思う。

  •  よくある『男の子の育て方』とか
    『女の子は、こう育てなさい』というタイトルがついた本は、なぜだか全然手に取る気がしない。

     でも、これは違う。

     納得。
     同じカリキュラムでも、女の子と男の子ではアプローチを他が得ると、こんなにも理解がはやい!そこが目からウロコ。
     とても読みやすい。
     こどものまなびをもっと知ることができる本。

  • 以前、ネットのニュースである教授が大学生の男女二人組に交換日記の様にリレーで物語を書かせた事があったそうです。すると男女が書く物語に大きな違いがあったという話を見ました。
    女の子は男女のムード溢れる恋愛模様。
    男の子は戦争や科学やSF要素などを盛り込んだハリウッド映画の様なアクション系の内容。
    自分の番でどう流れを変えようが、水と油の様になじまず、二人ともノートの中で喧嘩しあいます。

    この本ではまさにこの男女二人の特徴を「脳」という視点から特徴を解説しています。
    男女の違いはホルモンではなく、脳の使い方が男女でまるで違うという事です。
    女の子がどうしておままごと遊びや人形で遊ぶのが好きか、男の子がどうしてスポーツや決闘、車やヒーローが好きなのか。

    たまに「本当にそうだろうか?」と感じる事例があったため、全てを鵜呑みにすることはできませんが、性別関係なくまんべんなくやれ!というよりは、性別も意識した上で子供の特性を汲み取り、大人や周りの人間がリードする必要あるという事は確かだとは思いました。

  • 内容は面白いのだが、主張の裏付けとなる根拠が弱い部分があり、一部信憑性に欠けるように感じた。男女別学のススメについては興味深い。

  • 【子育て・教育】男の子の脳、女の子の脳/レナード・サックス(谷川 漣 訳)/20160114(11/437)<238/30832>
    ◆きっかけ
    【子育て・教育】男の子をダメにする母親伸ばす母親/松永暢史/20151212(127/411)<191/26768>

    ◆感想
    ・なるほど、と思うことが多い。未就学児を育ている今このタイミングで良書に出会えたことに感謝。あとは実践あるのみ。
    ===qte===
    よく言われるように「女の子の方が成長が早い」わけではなく
    脳の異なる部位が異なる順序で発達しているだけ。
    だから、一見成人男女の方が性差が大きそうだが、 こどもの頃の性差の方が大きく、重要。
    言語や細かい手先の能力を司る脳の部位は女の子が6年も早く成熟し、
    いっぽう標的認識や空間記憶を司る脳の部位は男の子が4年も早く成熟する!
    だから例えば、幼稚園などで同時に読み書きを学習させることは、男の子にとって劣等感を植え付けかねない…
    目の構造からして色や質感をとらえやすい女の子に対し、位置、方向、速度をとらえやすい男の子。
    だから男の子は乗り物が好きで、女の子は人形や花が好きだったり…
    音、とくに人の声を聞き取り辛い男の子。
    注意障害を疑われていた児童も聞こえていないだけで、席を前にしたり、先生が大きな声を出すだけで改善したりする!
    ==unqte===


    ◆引用
    ・実験結果によると、女の子とは生まれつき顔に興味を持ち、男の子は動くもののほうに興味を持つようにできている。この違いは目の構造の性差によるもの。
    ・男子と女子の育て方が異なるのは、男子と女子の行動が生まれつき違っているからだ。男女の行動が違うのは、それぞれの脳の仕組みが違っているため。
    ・男女ではリスクに対する評価が違う。リスキーシフト(若い男子に見られる):集団の男子は、よりリスクをとる行動をとりがち。スリル(暴力的な対立関係から得る)を欲しがるもの。=>対処法:①子どもたちで山に登らせず、家族で、先生にならわせる、②監督をつける、③親の権威を使う。
    ・男子:自分の能力を過大評価しがち、女子:過小評価しがち
    ・新しい環境を探検するという経験を多く重ねれば、自分の不安と向き合って克服し、新しい挑戦にも立ち向かうことができる。だが、リスクをとって、成功するという経験がなければ、いざというときに力を奮い起せなくなる。
    ・子どもはけがをしないように守られてばかりいると、かえってリスクを嫌うようになる。経験させることで、自信と回復力を養える。
    ・女子:自分でできると分かっていることからはじめ、それからすこしずつ壁を高くしていき、その能力を伸ばしていやること。
    ・超暴力的なゲームは悪影響、やらせない。善悪の判断がつかない、逆転する。よりソフトな攻撃的ゲームをやらせるOR最良は外でフットボールをやらせる。
    ・宿題:男子:なかなかやらない、女子:興味のないものでもきちんとやる(女子は先生好意をもってもらいたがる)
    ・友情:男子:肩を並べるもの(グループで何か共通の関心を探し求める)、女子:面と向かい合うもの(2,3人で話す)
    ・ジェンダーを問わない教育のせいで、女子と男子の両方が不利な立場に置かれている。
    ・男女でストレスに対する反応が異なる(男子:ストレスにより成績向上、女子:成績悪化)。
    ・男女では、脳の異なる部位が異なる順序で発達する。=>学習の仕方が異なる。=>学習できる内容に差はないが、それを教える上で最良の方法には大きな差がある。
    ・男女で好きな読み物が違う。(男子:ノンフィクション(戦争、冒険、図解入り説明本)、女子:フィクション(小説(登場人物の動機や行動を分析できるような本))
    ・男女平等を行った結果、現在の子どもたちは、以前より自分のジェンダーに根ざしているという感覚が希薄になっている。思春期の子どもたちは、進むべき方向を見失ってしまった。子どもたちは、大人の男性や女性にあることの意味が不明になっている。
    ・以前は、両性的な大人を作り出す最良の方法は両性的な子どもを育てることと信じられていたが、それはナイーブで無知なもの。まずは、男の子は男の子でいさせることが最重要。自分はこうした存在だという確信がもてれば、より自信がつき、ジェンダーに一致する学び方や聴き方を追求できるようになる。

  • 男の子のことを理解したくて読んでみました
    納得するところが多々あり
    男性と女性はやっぱり違う生き物だと再認識
    絵本も「男の子」が好きなもの選ばないと駄目だなぁ

  • 男の子と女の子には、生まれつき脳の仕組みに違いがある。それぞれの特徴に応じた子育てが重要。アメリカではフェミニズムが強く、ここ20年くらいは男の子にも女の子の遊びを(またはその逆パターン)させて、平等に教育していく風潮があり、問題が起きていたらしい。やっぱり男は男らしい冒険やスリルのある遊びが好きだし、そういう男の子らしい部分を伸ばしながら育てていきたい。

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